The Apes and the Two Travelers

サルの国と二人の旅人

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  • タウンゼンド英訳(1867年)
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いつも正直な男とうそばかりつく男が、サルの国にやってきた。人間をまねて玉座に座ったサルの王が「私はどんな王に見えるか」と尋ねると、うそつきは「偉大な王で、家来たちも立派な人物ばかりだ」とおべっかを使い、ほうびをもらった。正直者は自分はもっとほうびをもらえると思い「とても立派なサルで、家来たちも立派なサルだ」と本当のことを言ったが、怒った王は彼を家来たちのきばと爪に引き渡した。

💡 やさしい英語版もあります:L3 The Apes and the Two Travelers
キーワード(8語)本文の点線の語はタップで意味が出ます
  • Apesサル
  • seized捕らえられる
  • throne玉座
  • salutationあいさつ
  • ambassadors大使
  • gratified喜んだ
  • flattererお世辞を言う人
  • Thou artあなたは~である(古語)
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TWO MEN, one who always spoke the truth and the other who told nothing but lies, were traveling together and by chance came to the land of Apes. One of the Apes, who had raised himself to be king, commanded them to be seized and brought before him, that he might know what was said of him among men. He ordered at the same time that all the Apes be arranged in a long row on his right hand and on his left, and that a throne be placed for him, as was the custom among men. After these preparations he signified that the two men should be brought before him, and greeted them with this salutation: “What sort of a king do I seem to you to be, O strangers?” The Lying Traveler replied, “You seem to me a most mighty king.” “And what is your estimate of those you see around me?” “These,” he made answer, “are worthy companions of yourself, fit at least to be ambassadors and leaders of armies.” The Ape and all his court, gratified with the lie, commanded that a handsome present be given to the flatterer. On this the truthful Traveler thought to himself, “If so great a reward be given for a lie, with what gift may not I be rewarded, if, according to my custom, I tell the truth?” The Ape quickly turned to him. “And pray how do I and these my friends around me seem to you?” “Thou art,” he said, “a most excellent Ape, and all these thy companions after thy example are excellent Apes too.” The King of the Apes, enraged at hearing these truths, gave him over to the teeth and claws of his companions.

二人の男が、いっしょに旅をしていた。一人はいつも本当のことしか言わない男、もう一人はうそしか言わない男だった。二人はたまたまサルの国にやって来た。自分で王の座についたサルの一匹が、二人を捕らえて自分の前へ連れてくるよう命じた。人間たちのあいだで自分がどう言われているかを知りたかったのである。同時に王は、すべてのサルを自分の右手と左手に長い列にして並ばせ、人間の習わしにならって自分のために玉座を用意させた。こうした準備を終えると、王は二人の男を前へ連れてこさせ、こうあいさつした。「よそから来た者たちよ、おまえたちの目に、わたしはどのような王に見えるか?」うそつきの旅人は答えた。「たいへん偉大な王さまに見えます。」「では、わたしのまわりにいる者たちはどう見える?」「この方々は」とうそつきは答えた。「王さまにふさわしいお仲間で、少なくとも大使や将軍にはなれるお方ばかりです。」サルの王もその家来たちも、このうそに気をよくして、おべっか使いにりっぱなほうびを与えるよう命じた。これを見た正直な旅人は心の中で思った。「うそをついてこんなに大きなほうびがもらえるのなら、いつものように本当のことを言えば、どんなすばらしい贈り物がもらえることだろう。」サルの王はすぐに彼のほうを向いた。「では、わたしと、まわりにいるこの友人たちは、おまえにはどう見えるかな?」「あなたさまは」と彼は言った。「まことにりっぱなサルです。そしてお仲間のみなさんも、あなたさまを見ならって、みなりっぱなサルでございます。」サルの王はこの真実を聞いて激怒し、彼を家来たちの歯と爪に引き渡してしまった。

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二人の男が、いっしょに旅をしていた。一人はいつも本当のことしか言わない男、もう一人はうそしか言わない男だった。二人はたまたまサルの国にやって来た。自分で王の座についたサルの一匹が、二人を捕らえて自分の前へ連れてくるよう命じた。人間たちのあいだで自分がどう言われているかを知りたかったのである。同時に王は、すべてのサルを自分の右手と左手に長い列にして並ばせ、人間の習わしにならって自分のために玉座を用意させた。こうした準備を終えると、王は二人の男を前へ連れてこさせ、こうあいさつした。「よそから来た者たちよ、おまえたちの目に、わたしはどのような王に見えるか?」うそつきの旅人は答えた。「たいへん偉大な王さまに見えます。」「では、わたしのまわりにいる者たちはどう見える?」「この方々は」とうそつきは答えた。「王さまにふさわしいお仲間で、少なくとも大使や将軍にはなれるお方ばかりです。」サルの王もその家来たちも、このうそに気をよくして、おべっか使いにりっぱなほうびを与えるよう命じた。これを見た正直な旅人は心の中で思った。「うそをついてこんなに大きなほうびがもらえるのなら、いつものように本当のことを言えば、どんなすばらしい贈り物がもらえることだろう。」サルの王はすぐに彼のほうを向いた。「では、わたしと、まわりにいるこの友人たちは、おまえにはどう見えるかな?」「あなたさまは」と彼は言った。「まことにりっぱなサルです。そしてお仲間のみなさんも、あなたさまを見ならって、みなりっぱなサルでございます。」サルの王はこの真実を聞いて激怒し、彼を家来たちの歯と爪に引き渡してしまった。

日本語訳:多読ベスト

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正直が必ず報われるとは限らない。権力者はお世辞を好む。

底本:Project Gutenberg eBook #21 Three Hundred Æsop’s Fables(George Fyler Townsend 訳, 1867)。パブリックドメイン。