
La Tomatina
世界の“投げる祭り”:国別比べ
7の国と地域で、トマティーナ(トマト祭り)はこんなに違う。日本語とやさしい英語で。
🌍Around the World世界の“投げる祭り”:国別比べ
各国の様子を日本語で。「English」を押すと、同じ内容のやさしい英語が開きます。
本家のトマティーナ。8月最終水曜日の正午から1時間、100トンを超えるトマトを約2万人で投げ合う。2013年から入場券制。
English
In Buñol, about 20,000 people throw tomatoes for one hour. You need a ticket to join.
12月28日の「エルス・エンファリナッツ」。兵隊の格好をした人たちが町を“乗っ取る”芝居をし、小麦粉と卵を投げ合う。200年以上続くと言われる。
English
On December 28, people in Ibi throw flour and eggs. They play at taking over the town for one day.
カーニバルの「オレンジ合戦」。歩きのチームと馬車の上のチームが、シチリア産のオレンジを投げ合う。最初は豆、次はりんごを投げていたという。
English
In Ivrea, teams throw oranges at each other during Carnival. Long ago, people threw beans.
トマトの産地ボヤカ県で、2000年代から6月ごろに「グラン・トマティーナ・コロンビアーナ」を開催。スタジアムでトマトを投げ合う。
English
A tomato-growing town in Colombia holds its own Tomatina in June. The fight is in a stadium.
1982年に始まった「コロラド対テキサス・トマト戦争」。わらの砦を守るテキサス組に、コロラド組がトマトで攻めこむ。きっかけはテキサスから来た観光客のひと言だったという。
English
In Colorado, people from Colorado and Texas throw tomatoes at each other. It started in 1982.
2011年の映画にトマティーナの場面が登場し、ブニョールに行くインド人旅行者が増えた。インドには春に色の粉を投げ合うホーリー祭もある。
English
A 2011 Indian movie showed La Tomatina. Now many Indian travelers go to Buñol.
食べ物を投げる行事といえば節分の豆まき。「鬼は外」と大豆をまいて、悪いものを追い払う。投げる理由はトマティーナと正反対で、まじめな願いがこめられている。
English
In Japan, people throw beans on Setsubun. They shout, "Demons out!"
🗾日本とトマティーナ:観賞用だったトマトと、節分の豆まき
日本人にとってトマティーナが衝撃的なのは、「食べ物を投げる」からでしょう。でも、日本にも食べ物を投げる行事があります。節分の豆まきです。「鬼は外」と大豆をまくのは、ちゃんとした意味のある伝統行事。トマティーナとは理由も雰囲気もまったく違いますが、「年に1日だけ、食べ物を投げてもいい日」という点では、意外な共通点があります。
トマトそのものの歴史にも、日本とのおもしろい違いがあります。トマトが日本に来たのは江戸時代の初めごろと言われますが、最初は食べ物ではなく、ながめて楽しむ植物でした。江戸幕府のお抱え絵師だった狩野探幽は、トマトを「唐なすび」として写生図に残しています。赤い実がめずらしかったのでしょう。
日本人がトマトを食べるようになったのは明治時代から。愛知県の蟹江一太郎(かにえいちたろう)が1899年に西洋野菜の栽培を始め、1903年にトマトソース、1908年にトマトケチャップを作り始めました。これが今のカゴメです。スペインで人々がトマトを食べ始めてから約300年後、日本でもやっとトマトが食卓に上るようになったわけです。
今では、日本からトマティーナに参加する人もいます。2026年の「子どものトマティーナ」の報道では、参加した国の1つとして日本の名前が挙がっていました。日本のテレビのバラエティー番組でも、たびたび取り上げられてきました。
日本から行くなら、まずバレンシアまで飛行機を乗り継ぎ、そこから電車やバスでブニョールへ向かいます。入場券は早めに売り切れることが多いので、公式サイトで発売時期を確かめておくのが安心です。



