大学別・難関大No.292確認問題集あり

京都大学 英語の特徴と対策(和訳・英作文)

120分で大問4つ。量ではなく「深さと精度」で差がつく。英文を正確に日本語へ、日本語を確実な英語へ移す技術を身につける。

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まずはこの3つ

  1. 和訳は「構文→直訳→日本語化」の3段階。いきなり意訳しない
  2. 説明問題は比喩・指示語を本文の具体的な中身に開く
  3. 和文英訳は和文和訳から。知っている構文だけで書き切る

形式マップ(前期・外国語)

試験時間は全学部120分(大学の公表)。大問構成は近年の例。学部により英語のみ指定と、他の外国語も選べる学部がある。

大問中身主な設問
Ⅰ長文読解(論説・科学・文明論など)下線部和訳、内容説明(日本語)
Ⅱ長文読解(抽象度の高い評論など)下線部和訳、内容説明(日本語)
Ⅲ和文英訳(随筆的な日本語)記述
Ⅳ自由英作文(形式は年で変わる)記述
大問Ⅳは「形式が読めない」前提で

記事の分析では、大問Ⅳは年によって形式が変わる。会話文の空所に発言を英語で補う型、留学先への問い合わせのような手紙型、長文の内容をもとに理由を書く型、意見論述型などが出ており、近年は意見論述型が続く。指示の条件(語数・立場・書く内容)を必ず先に確認する。リスニングはない。

読解の攻略法4

  1. 1和訳は3段階
    ①SVOCと修飾関係・関係詞や分詞の係り方を確定 ②構造どおりの直訳 ③日本語として自然に整える。③から始めると構文の取り違えを見逃す。
    What matters is not how much you read but how you read.大切なのは、どれだけ読むかではなく、どう読むかだ。
  2. 2多義語は文脈が選ぶ
    辞書の第1義を反射で当てない。訳し終えたら前後の文と論理的につながるか確かめる。
    The subjects of the study were all volunteers.その研究の被験者は全員ボランティアだった。(subject=被験者)
  3. 3比喩は中身に開く
    「どういうことか説明せよ」は比喩や抽象語を本文の具体的な内容に言い換える問題。「この比喩は本文の何を言い換えたものか」を1文で言えてから書く。
  4. 4要素の数で自己採点
    記述は要素ごとに採点されると考え、書く前に入れるべき要素を本文から数える。書き終えたら全部入ったか点検。

英作文の攻略法4

  1. 1和文英訳は和文和訳から
    慣用句や省略の多い日本語を、英語にしやすい日本語へ言い換えてから訳す。主語を補い、だから・しかしなどの論理を明示する。
  2. 2背伸びしない
    記述は減点されるものと考え、確実に書ける構文と語で組み立てる。うろ覚えの熟語はつづりと語法のミスのもと。
  3. 3意見論述は等身大で
    壮大な社会論より、日常の小さな行動から説得力を出す。主張→理由・具体例→まとめ。
  4. 4最後の3分で見直し
    三単現・冠詞・時制・単数複数を点検。これだけで失点が減る。

和訳で構文を見落としやすい形6

重厚な英文の下線部に入りやすい形。例文はオリジナル。

  1. 1無生物主語
    主語を「原因・手段」として訳すと自然になる。
    A short walk will bring you to the station.少し歩けば駅に着く。
  2. 2強調構文
    It is A that … の A が強調部分。It is と that を外して A を元に戻し、文が成り立てば強調構文(形式主語なら that 節が真の主語)。
    It was not until I lost it that I realized its value.失って初めてその価値に気づいた。
  3. 3倒置
    否定・制限の副詞(句・節)が文頭に出ると疑問文の語順になる。No one / Only John のような主語なら倒置しない。
    Only later did she understand his silence.後になって初めて、彼女は彼の沈黙の意味がわかった。
  4. 4譲歩の as
    形容詞+as+S+V は「〜だけれども」。比較の as と取り違えやすい。
    Simple as the rule seems, few people follow it.その規則は単純に見えるが、守る人は少ない。
  5. 5名詞構文
    動詞から来た名詞は、文に開いて訳すと読みやすい。
    His refusal to compromise surprised us.彼が妥協を拒んだことに私たちは驚いた。
  6. 6A is to B what C is to D
    「AとBの関係はCとDの関係と同じ」。what の訳し方で迷わない。
    Reading is to the mind what exercise is to the body.読書と心の関係は、運動と体の関係と同じだ。

和文和訳の練習(例はオリジナル)

日本語の表現をそのまま英語にしない。意味をかみ砕いてから、知っている英語で書く。

日本語かみ砕くと英語の例
腹をくくる困難や結果を受け入れる覚悟を決めるbe prepared to face the consequences
肩の荷が下りる責任から解放されてほっとするfeel relieved
水を差す楽しい雰囲気を台無しにするspoil the mood
気が置けない友人遠慮しないでいられる友人a friend I can relax with
背伸びをする実際以上によく見せようとするtry to look better than one really is
岐路に立つ大事な選択を迫られるface an important decision
目からうろこが落ちる急に物事がはっきりわかるsuddenly see things clearly

ここで減点!4

  • ✕比喩をそのまま「空は動物園だった」と書く
    ○比喩が指す具体的な中身を自分の言葉で書く
    説明問題は中身への言い換えが求められる
  • ✕日本語の主語なしの文を、主語なしで英訳しようとする
    ○文脈に合う主語(we / people など)を補うか、受動態・無生物主語・There 構文にする
    英語の平叙文は主語が必要
  • ✕「腹をくくる」に当たる熟語を思い出せず手が止まる
    ○be prepared for the worst のように意味で書く
    直訳の熟語探しは時間とミスを増やす
  • ✕訳文が前後の文脈とつながらない
    ○多義語の意味を選び直す
    第1義の機械的な当てはめが原因になりやすい

120分の考え方4

  1. 1
    最初にⅢ・Ⅳの設問を見る書く内容を先に知り、頭の片隅で準備させておく。
  2. 2
    読解Ⅰ・Ⅱは「1問の深さ」に時間を使う設問が少ないので、構文確定と要素の洗い出しを丁寧に。
  3. 3
    英作文の時間は必ず確保読解に時間を取られて英作文が白紙、が最悪の失点。過去問で各大問の上限時間を決め、超えたら次へ。
  4. 4
    見直しは英作文を優先文法ミスは英作文の方が見つけやすく、直しやすい。

直前の注意3

  1. 1長文のテーマは骨太
    記事の分析では科学史・文明論・言語・人間とは何か、といった教養的なテーマが多い。抽象的な議論を最後まで論理で追う持久力をつける。
  2. 2予想(記事)
    Ⅳは意見論述型が主流だが、実用的な手紙・問い合わせ型の復活にも1〜2本備えておくとよい、とする。当たる保証はない。
  3. 3要確認
    外国語の選択肢(英語のみの学部がある)、Ⅳの語数・形式は年度で変わる。最新の募集要項と過去問で確認する。

確認テスト

  1. 1
    京大の外国語の試験時間は 。
  2. 2
    和訳の最初の段階は 。
  3. 3
    「肩の荷が下りた」を英語にすると最も自然なのは I felt .
  4. 4
    The patients who took part in the study were the of the experiment.(被験者)
  5. 5
    日本語の文に主語がない時、英訳では 。

参考にした資料

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