試験時間配分と解く順番の戦略

英語の試験は時間との勝負。配分の決め方、解く順番、撤退ライン、見直しの使い方を先に決めておけば、本番で崩れない。

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まずはこの3つ

  1. 時間は「残り何分」でなく「終了時刻」で管理
  2. 1問に粘る上限を決め、超えたら仮マークで次へ
  3. 見直しの時間は最初に引き、マーク位置の確認に使う

時間配分の決め方5ステップ5

配分は「なんとなく」ではなく、配点と語数から計算して作る。

  1. 1
    形式と配点を調べる志望校の過去問で、大問の数・形式・配点(公表されていれば)・語数を一覧にする。年度で形式が変わっていないかも確認。
  2. 2
    見直し時間を先に引く試験時間から見直し(マーク式なら5〜10分程度)を先に差し引く。残りが解答に使える時間。
  3. 3
    配点の割合で割る使える時間×その大問の配点の割合=目安時間。配点が分からなければ設問数の割合で代用する。
  4. 4
    語数で読む時間を確かめる本文の語数÷自分のWPM(1分に読める語数)+設問1問あたり1分前後。目安時間に収まらなければ、他の大問から時間を移す。
  5. 5
    過去問で試して固定する本番と同じ時間で解き、大問ごとにかかった時間を記録。ずれた所を直して、本番前に配分と順番を固定する。

配分の計算例(架空の私大 90分)

配点の割合で割り、語数と形式で調整した一例。開始10:00として終了時刻を書く。

大問(配点)目安解く順終了時刻
第4問 文法・語彙(15)8分①10:08
第3問 会話文(15)10分②10:18
第1問 長文A 約800語(30)25分③10:43
第5問 英作文(15)17分④11:00
第2問 長文B 約600語(25)20分⑤11:20
見直し10分⑥11:30
目から鱗

時刻で管理すると延びない:「あと35分」は計算のたびに頭を使い、少しずつ延びる。問題用紙の大問の横に「10:43」と終了時刻を書いておけば、時計を見た瞬間に遅れが分かる。遅れたら次の大問で取り返すのではなく、今の大問で撤退する。

共通テスト リーディングの配分例(80分)

原田英語の時間配分記事の標準形。撤退ライン=その大問で粘ってよい上限。

大問目安累計撤退ライン
第1問3分3分4分
第2問5分8分7分
第3問6分14分8分
第4問8分22分10分
第5問11分33分13分
第6問10分43分12分
第7問13分56分15分
第8問16分72分残り3分で全マーク
見直し8分80分マーク位置の確認

解く順番の判断基準6

「どれから解くか」は本番ではなく、練習のうちに決めておく。

  1. 1短く確実な知識問題は先に
    文法・語彙・発音などは1問数十秒で終わり、時間が読みやすい。先に片づけて、残りを長文に回す。
  2. 2配点が高く得意な大問を優先
    時間切れになっても、取れる所を取り終えていれば被害が小さい。配点÷時間の「効率」で並べる。
  3. 3記述は白紙にしない
    英作文・和訳は部分点がもらえることが多い。最後に回して白紙になるのが最悪。時間を先に確保し、途中でも書き切る。
  4. 4重い問題は最後にしない
    時間がかかる長文を最後に置くなら、スキミングで解ける設問から取る準備をしておく。
  5. 5順番を変えるならマークに注意
    飛ばして解くとマーク欄のずれが起きやすい。順番を変える作戦は、模試で何度か練習してから使う。
  6. 6難しい大問に動揺しない
    自分に難しい問題は他の受験生にも難しいことが多い(苦手分野のこともある)。どちらにせよ撤退ラインで切り、取れる大問の時間を守る。

撤退ラインの決め方5

  1. 1上限は目安より少し長く
    目安ぴったりで切ると、あと1問で解ける所まで捨てることになる。目安+1〜3分を上限にして、超えたら必ず次へ。
  2. 21問2分ルール
    1問に2分以上悩んだら、最有力の選択肢に仮マークして先へ進む。印をつけて、見直しの時間に戻る。
  3. 3マーク式は空欄を作らない
    空欄は確実に0点。分からなくても、2択まで絞った方か最有力をマークしておく。
  4. 4捨て問のサイン
    本文に根拠の場所が見つからない、選択肢2つが本文の解釈しだいで決まる。こうした問題は時間をかけても正答率が上がりにくい。
  5. 5撤退したら引きずらない
    前の問題を考えながら次を読むと、両方崩れる。印をつけたら頭を切り替える。

見直しの使い方4

  1. 1まずマーク位置の確認
    番号が1つずれると、気づくまで後ろが全部ずれる。マーク式の見直しは、正誤の再検討より先にマーク位置を確かめる。
  2. 2印をつけた問題だけ戻る
    全部を見直す時間はない。解く時に「迷った」印をつけた問題から順に見る。
  3. 3記述は形式ミスを潰す
    主語と動詞の一致、三単現の -s、時制、冠詞、スペル、指定語数・字数。内容より先に、確実に防げる減点を消す。
  4. 4根拠があれば答えを変える
    見直しで本文に新しい根拠を見つけた、設問条件の読み落としに気づいた、などはっきりした理由があれば変えてよい。なんとなくの変更はせず、根拠の有無で決める。
なぜ効く?

「最初の答えを変えるな」は本当? 大学の試験の答案を調べた研究では、答えを変えた場合、誤→正のほうが正→誤より多かった。それでも人は「変えて失敗した」記憶を強く覚えているため、最初の直感を信じすぎる(Kruger, Wirtz & Miller 2005「first instinct fallacy」)。変えるかどうかは直感ではなく本文の根拠で決める。

作戦を見直す節目は3回3

大問ごとの終了時刻の確認に加え、作戦を切り替える節目を決めておく。何度も時計を見ると集中が切れる。

  1. 1
    前半の終わり共通テストなら開始22分ごろに第5問に入っているか。遅れていたら第5問以降の撤退ラインを厳しくする。
  2. 2
    後半の入口開始43分ごろに第7問に入っているか。ここで遅れていたら、最後の大問は解ける設問から取る作戦に切り替える。
  3. 3
    最後の確認残り8分ほど(遅くとも残り3分)で全マークが埋まっているか。埋まっていなければ、空欄に仮マークを入れてから見直しへ。

時間配分のありがちな失敗5

  • ✕第1問から全部を同じ丁寧さで解く
    ○大問ごとに終了時刻を決めて守る
    前半で使いすぎると、配点の高い後半が時間切れになる
  • ✕本番で初めて解く順番を変える
    ○練習で固めた順番どおりに解く
    慣れない順番はマークずれと焦りを生む
  • ✕見直しの時間を取らない
    ○最初に5〜10分を確保しておく
    マーク位置のずれ1つで大量に失点する
  • ✕英作文を最後に回して白紙
    ○記述の時間を先に確保する
    記述は部分点があり、白紙が最も損
  • ✕分からない1問を考え続ける
    ○2分で仮マークして次へ
    1問より後の大問全体のほうが配点が大きい

確認テスト

  1. 1
    使える時間70分、配点が全体の30%の大問の目安時間は?
  2. 2
    600語の長文、WPM100、設問5問。読む時間+設問の目安は?
  3. 3
    マーク式の見直しで最初にすべきことは?
  4. 4
    見直しで答えを変えてよいのは?

参考にした資料

時間配分と解く順番を一覧にまとめ、A4 2枚で印刷できる無料PDFにしました。Web版は赤シート・覚えたチェック・カード・4択テストつき。

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