まずはこの3つ
- 丸つけで終えず、正解の根拠を本文に線で示す
- 分からなかった文だけ構造を書き出す。全訳は写さない
- 復習は翌日と1週間後に。読み返すより思い出す
復習の5ステップ(1題40〜60分)5
時間は目安。解いた当日に、この順番で行う。
- 1答え合わせと根拠の線○×をつけたら、全問の正解の根拠を本文から探して線を引き、設問番号を書く。根拠を言えない○は×と同じ扱い。
- 2間違いの原因を分類下の5分類のどれかを決める。原因が分かれば、次にやる練習が決まる。
- 3分からなかった文の構造分析読めなかった文だけ書き写し、動詞に印、修飾語をカッコでくくる。解説の訳と照らして、ずれた所を確認。
- 4語彙は10個まで根拠の文にあった語と、本文でくり返された語を優先。単語だけでなく、出てきた句ごと記録する。
- 5意味が分かった本文を音読モデル音声をまねて音読する(→音読のやり方)。読めなかった文ほど回数を多く。
間違いの原因5分類と処方
「ケアレスミス」で片づけない。まずどれに近いかを決め、当てはまらなければ具体的にメモ。
| 原因 | 見分け方 | 処方 |
|---|---|---|
| 語彙 | 根拠の文に知らない語があった | 語を出てきた句ごと覚える |
| 構造 | 単語は分かるのに文意を取り違えた | 構文を書き出す(→分からない文の対処法) |
| 論理 | 逆接・対比・因果を読み落とした | つなぎの語に印をつけて再読 |
| 選択肢 | 本文は読めていたのにダミーを選んだ | ひっかけの型の名前をつける(言い過ぎなど) |
| 時間 | 最後まで読めず勘で答えた | WPMを測り、解く順番を見直す |
正解した問題こそ復習
勘で当たった問題は、次も当たる保証がない。逆に、根拠を本文で示せた問題は、似た問題でも取りやすい。だから答え合わせの単位は「○か×か」ではなく、根拠を言えたかどうか。言えなかった○は×の列に入れる。
復習ノートの作り方5
ノートは「次に同じミスをしないための記録」。きれいにまとめる必要はない。
- 1全訳は写さない全訳を写す時間で、構造分析と音読ができる。訳は解説を読めば分かる。書くのは読めなかった文だけ。
- 21問1行の誤答ログ日付・問題名・設問・原因(5分類)・一言の教訓を1行で。同じ原因が続けば、そこが弱点。10/25 模試第4問 問3 論理:however の後を読まずに選んだ→ 誤答ログの1行の例
- 3難文は構造を図にする動詞に下線、修飾語に( )[ ]、省略された語を補う。1か月後に見ても読めるように。The data (from the survey) suggest [that teens (who sleep less) feel more stressed].調査のデータは、睡眠時間の短い10代はより強いストレスを感じていることを示唆している。
- 4語は句で記録するimpact だけでなく have an impact on のように、出てきた形のまま書く。英作文でもそのまま使える。
- 5教訓は自分の言葉で「注意する」ではなく「not only の後の but also まで読む」のように、次にやる行動で書く。
復習のタイミング
日を空けて思い出すほど定着する(分散学習)。間隔は目安。
| いつ | やること | 時間 |
|---|---|---|
| 当日 | 5ステップ | 40〜60分 |
| 翌日 | 音読+読めなかった文を、見ずに構造を説明 | 10〜15分 |
| 1週間後 | 黙読で再読し、WPMを測って設問をもう一度 | 10分 |
| 1か月後 | 誤答ログと構造図だけ見直す | 5分 |
なぜこの復習法?
学習法の研究を総まとめしたレビュー(Dunlosky et al. 2013)は、自分でテストする練習と、日を分けた学習を効果の高い方法とし、読み返しや線を引くだけの学習は効果が低いと評価した。思い出す練習が記憶を強めること(Roediger & Karpicke 2006)、間隔を空けた学習が一度にまとめる学習より定着すること(Cepeda et al. 2006)も確かめられている。
設問タイプ別・復習で確かめること
答えを覚えても次は出ない。確かめるのは「解き方」。
| 設問 | 確かめること |
|---|---|
| 内容一致 | 正解の選択肢と本文の該当箇所を並べ、どう言い換えたかを書く |
| 空所補充 | 空所の前後がどんな論理関係(逆接・因果・例示)だったか |
| 指示語 | 指す内容を指示語の位置に入れて、意味が通るか |
| 下線部の意味 | 下線部を自分の言葉で言い換えられるか |
| 和訳 | 主語・動詞・修飾関係を取り違えた所はどこか |
| 主旨・タイトル | 各段落の要点を一言で言え、つなげると主張になるか |
言い換えペア帳をつくる
内容一致の正解は本文の言い換え。本文⇔正解のペアを集めると目が慣れる。
| 型 | 本文 | 正解の選択肢 |
|---|---|---|
| 二重否定 | The results were not uncommon. | The results were fairly common. |
| 動詞→名詞 | She decided to quit her job. | She made the decision to leave her job. |
| 具体→抽象 | Cats, dogs and rabbits were tested. | Several kinds of animals were tested. |
| 反意語 | The test was not difficult. | The test was fairly easy. |
| 能動→受け身 | Researchers found that sleep improves memory. | Sleep was found to improve memory. |
その復習、やった気になっているだけ5
- ✕丸つけして点数を記録したら終わり○全問の根拠を本文で確認する勘の○が残ると、本番で同じ型を落とす
- ✕解説の全訳を読んで「分かった」とする○翌日、見ずに構造を説明できるか試す読んで分かる≠自分で読める
- ✕知らない単語を全部書き出して覚える○根拠の文の語とくり返された語を10個まで量が多いと続かず、大事な語が埋もれる
- ✕毎回新しい長文だけを解く○解いた長文を再読・音読する同じ英文のくり返しで読む速さが上がる
- ✕本文に蛍光ペンを引いて満足する○線は根拠と主張だけ。後で思い出す練習をする線を引くだけの学習は効果が低い
確認テスト
- 1勘で選んで正解した問題の扱いは?正解は ×として復習する。根拠を言えない○は×
- 2本文は読めていたのに、言い過ぎの選択肢を選んだ。原因の分類は?正解は 選択肢。ひっかけの型の名前をつける
- 3研究で効果が低いとされた学習法は?正解は 読み返すだけ。Dunlosky et al. 2013
- 41週間後の復習で、最も適したものは?正解は 黙読で再読し設問を解き直す。思い出す練習+速さの確認
参考にした資料
- Dunlosky, J. et al. (2013). Improving students' learning with effective learning techniques. Psychological Science in the Public Interest, 14(1)
- Roediger, H. L. & Karpicke, J. D. (2006). Test-enhanced learning: Taking memory tests improves long-term retention. Psychological Science, 17(3)
- Cepeda, N. J. et al. (2006). Distributed practice in verbal recall tasks: A review and quantitative synthesis. Psychological Bulletin, 132(3)
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