勉強法の常識No.S69
ポモドーロ・テクニック(25分勉強+5分休憩)は効果があるって、ホント?

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判定:半分ホント
時間を決めて休むと、疲れにくく、集中ややる気も高めでした。ただし、こなした量が増えたわけではありません。
半分ホントとは… 条件つきで正しい、または言い過ぎの部分がある常識です。
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ポモドーロは、イタリア語で「トマト」のことです。
25分勉強して、5分休む。これをくり返す勉強法が、この名前で広く知られています。考えたのはフランチェスコ・チリロという人で、本人のサイトによれば、1980年代に生まれた方法です。タイマーを横に置いて勉強している人も、多いのではないでしょうか。
ひとりで自習するとき、私たちは、どれくらい頭を使っているかを自分で見張り、ときどき休んで回復させる必要があります。休憩は、そのための方法になりえます。ところが、休憩の取り方が自習にどう影響するのかは、まだよくわかっていない、と研究者たちは書いています。2023年、オランダの研究者ビーヴァーらは、この方法を実際の自習の場面で確かめました。
3つの休み方を比べる
参加したのは、オランダのある大学の学生87人です。学部生も大学院生も含まれます。学生たちは、ふだんの自習の時間に、オンラインの指示に従って勉強しました。
休み方は3通りです。ひとつめは、休みたいときに休む組で、35人。ふたつめは、24分勉強するごとに6分休む組です。ポモドーロ式にあたり、25人でした。みっつめは、12分勉強するごとに3分休む組で、27人です。
研究チームは、勉強中の疲れ、集中、やる気、気の散り具合、頭を使った度合い、そして課題をどこまで終えたかを調べました。
好きなときに休むと、だらだら長引く
好きなときに休んだ組は、勉強のひと区切りも、休憩も、長くなりがちでした。そして、決まった時間で休んだ2つの組と比べて、疲れや気の散りを強く感じ、集中ややる気は低めでした。
思い当たる人も多いのではないでしょうか。「きりのいいところまで」と粘ってへとへとになり、いったん休むと、スマホを見ているうちに休憩がずるずる延びる。決まった時間で区切ると、この両方を防げるのかもしれません。
終わった量は、変わらなかった
一方で、こなした課題の量には、組による差がありませんでした。頭を使った度合いにも、差は見られませんでした。
著者らは、決まった休憩には気分の面での利点があり、さらに効率の面での利点もうかがえる、とまとめています。好きなときに休んだ組は、勉強と休憩に長い時間を使ったのに、終えた量は同じだったからです。
ポモドーロで勉強量が増える、と期待していた人には、少し拍子抜けの結果かもしれません。けれども、同じ量を、より疲れずに、より前向きな気分で終えられるなら、それだけでも十分な利点です。翌日もまた机に向かいやすくなりそうです。
ただし、限界もはっきりしています。調べたのは1日だけの自習で、テストの成績が上がるかどうかは確かめていません。それぞれの組の人数も、25人から35人ほどでした。
もうひとつ見逃せないのは、12分勉強して3分休む組も、好きなときに休む組より、疲れにくく集中できていたことです。効いていたのは「25分」という数字そのものより、前もって決めた時間で区切ることだったと考えられます。
自分に合う長さを探す
ポモドーロ・テクニックは、試す価値のある方法です。ただし、期待してよいのは、成績がぐんと上がることよりも、疲れにくく、気持ちよく続けられることのほうです。
原田英語のおすすめは、25分にこだわらず、自分が集中を保てる長さから始めることです。集中が切れやすい人は15分くらいから、慣れている人はもっと長めでもよいでしょう。大事なのは、休憩の長さも先に決めて、タイマーが鳴ったら机に戻ることです。休憩中にスマホを見るなら、休憩の終わりにもタイマーをかけておきます。
タイマーに区切りを任せれば、「いつ休もうか」「いつ戻ろうか」と迷う手間が、ひとつ減ります。休むタイミングを考えること自体にも、頭の力は使われているのかもしれません。研究者たちも、課題に使う力と、休憩の取り方を調整するのに使う力の違いは、これから調べる必要があるとしています。
参考文献
Biwer F., Wiradhany W., oude Egbrink M., de Bruin A. (2023). Understanding effort regulation: Comparing 'Pomodoro' breaks and self-regulated breaks. British Journal of Educational Psychology, 93, 353-367.
doi.org/10.1111/bjep.12593✓ 実在と内容を確認済み
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