勉強法の常識No.S07

復習間隔は「だんだん広げる」のが最強って、ホント?

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先に予想してから答えを見ると、記憶に残りやすくなります(予想の効果の記事)。

判定:まだ決着していない

だんだん広げる方法が少し有利という実験と、差がないという分析があります。確かなのは、間をあけること自体の効果です。

まだ決着していないとは… 研究結果が割れていて、まだ結論が出ていない常識です。

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1日後、3日後、1週間後、2週間後、1か月後。

復習の間隔を、少しずつ広げていく予定表です。覚えた直後は忘れやすいので、はじめは短い間隔で。記憶が落ち着いてきたら、間隔を広げる。筋の通った考え方で、「拡張型」と呼ばれます。いちばん効く復習の予定だと考えられることも、よくあります。

ところが、研究の結果はそろっていません。毎回同じ間隔で復習する「等間隔型」と比べた研究では、拡張型が勝ったり、勝たなかったりしてきました。

日本の大学生128人の実験

2015年、日本の研究者、中田達也は、大学生128人に英語と日本語の単語のペアを20組覚えてもらいました。比べたのは2つのことです。間隔の付け方を、拡張型にするか等間隔型にするか。そして間隔の長さを、間をあけない、短い、中くらい、長い、のどれにするかです。

結果は、拡張型のほうが等間隔型よりも成績がよいというものでした。差は小さいものの、統計的に意味のある差です。第二言語の研究で、拡張型が等間隔型に勝つことを示したのは、これが初めてでした。

ただ、この実験でもっと大きな差を生んだのは、間隔の長さのほうでした。間をあけるかどうか、どれだけあけるかによる差は、拡張か等間隔かの差よりずっと大きかったのです。中田自身も、拡張型は役立つかもしれないが、間をあけることのほうが効果は大きいかもしれない、とまとめています。

48の実験をまとめると

2022年、キムとウェッブは、第二言語の学習で間隔をあけることの効果を調べた48の実験、合わせて3,411人分をまとめて分析しました。

ここでは、拡張型と等間隔型は、統計的に同じくらいの効果でした。一方で、間をあけて学ぶことには、まとめて学ぶことに比べて、中くらいから大きめの効果がありました。

間隔の長さについての結果もあります。短い間隔と長い間隔は、学んだ直後のテストでは同じくらいでした。ところが時間がたってからのテストでは、長い間隔のほうが効果的でした。

予定表より、カレンダーの空白

ひとつの実験では拡張型がわずかに勝ち、多くの実験をまとめると差は見えない。だから判定は「まだ決着していない」です。ただ、どちらの研究も、間をあけることそのものの効果が大きいという点では一致しています。

細かい予定表を作りこむと、計画を立てること自体が目的になってしまうことがあります。復習の日が一度ずれただけで、予定表全体が崩れた気がして、やめてしまう。それではもったいない話です。

手で予定を立てるなら、「1日後、1週間後、1か月後」くらいの大まかな目安で十分だと原田英語は考えています。予定がずれたら、ずれたまま続ければいいのです。間隔の形を整えることより、カレンダーに空白をはさんで、何度も戻ってくることのほうが大切です。

参考文献

  1. Nakata T. (2015). EFFECTS OF EXPANDING AND EQUAL SPACING ON SECOND LANGUAGE VOCABULARY LEARNING. Studies in Second Language Acquisition, 37, 677-711.

  2. Kim S., Webb S. (2022). The Effects of Spaced Practice on Second Language Learning: A Meta‐Analysis. Language Learning, 72, 269-319.

文献はCrossrefで書誌を確認し、記事の内容は要旨などと照合しています(判定の方法)。

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