超絶勉強ハックNo.H14
「この勉強は自分の生活にどう役立つ?」を書くと、苦手科目の成績が上がるって、ホント?

読む前に予想この常識、あなたはどう思う?
先に予想してから答えを見ると、記憶に残りやすくなります(予想の効果の記事)。
判定:ホント
苦手な科目ほど、「これは自分の生活とどうつながるか」を書く短い作文が効きました。
ホントとは… 複数の研究でおおむね支持されている常識です。
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論文での効果親が大学を出ていない少数派の学生の成績が0.51ポイント(4点満点)上がり、成績の差が61%縮まった
今日からできるやり方
- 今日習った内容を1つ選ぶ
- それが自分の生活や将来とどうつながるか書く
- 具体的な場面(部活・家族・夢)を入れる
- 単元が変わるたびに数回くり返す
「これ、将来なんの役に立つんですか」
数学や理科の授業で、一度は聞いたことのある言葉ではないでしょうか。先生を困らせるための質問に聞こえるかもしれません。でも心理学の研究では、この問いに自分で答えてみることが、苦手な科目の成績を上げることがわかってきました。
理科の授業で書く、短い作文
2009年、アメリカの心理学者ハルマンとハラキヴィッチは、高校の理科の授業で実験をしました。生徒をくじ引きのように偶然で分け、一方のグループには、授業で習った内容が自分の生活とどうつながるかを書いてもらいました。もう一方のグループは、習った内容そのものについて書きました。
効果が見られたのは、もともと「理科でうまくやれそうにない」と感じていた生徒でした。つながりを書いたグループのほうが、理科への興味が高まり、成績も上がっていました。
2010年には、同じチームが、実験室と大学の授業で、数学や心理学を題材に確かめました。ここでも、学んでいる内容が自分の生活にどう関係するかを書くと、「役に立つ」と感じる度合いと、興味が高まりました。とくに、実験室では「できそうにない」と思っていた人、授業では実際の成績が低かった人で、その効果が大きく出ました。そして、「役に立つ」と感じる度合いは、のちの成績を予測していました。
1040人の生物の授業で
アメリカでは、理系をめざした大学生の多くが、難しい入門の授業でつまずいて、その道をあきらめます。この傾向は、親が大学を出ていない学生や、少数派の人種の学生で、とくに強く見られます。
2016年、ハラキヴィッチらは、大学の生物学入門の授業で、4学期にわたって1040人を調べました。どの学生がどちらのグループかは、学生にも研究の実施側にも伏せたまま行われました。
作文をしなかったグループでは、親が大学を出ていない少数派の学生の成績は、親が大学を出た多数派の学生より、4点満点で0.84点低くなっていました。作文をすると、彼らの成績は0.51点上がりました。差が61%縮まった計算です。作文は、どのグループの学生にとっても、授業の内容に「役に立つ」意味を見つける助けになっていました。
効果が大きいのは、どんな人か
これらの研究に共通するのは、効果が目立ったのが、もともと自信がなかったり、成績が低かったり、不利な立場にあったりした人だということです。また、3つの研究はどれも、ハラキヴィッチを含む同じ研究チームによるものです。ほかのチームによる確認も、あわせて見ていく必要があります。
3行でいいから、自分とつなげる
苦手な科目の勉強を終えたら、今日習ったことを1つ選び、それが自分のどんな場面で役立つかを、3行で書いてみましょう。部活、家族、将来の夢。具体的な場面を入れるほど、書きやすくなります。単元が変わるたびに、何度かくり返します。
「なんの役に立つの」は、先生に聞く前に、まず自分に聞いてみる価値のある質問です。
参考文献
Hulleman C., Harackiewicz J. (2009). Promoting Interest and Performance in High School Science Classes. Science, 326, 1410-1412.
doi.org/10.1126/science.1177067✓ 実在と内容を確認済み
Hulleman C., Godes O., Hendricks B., Harackiewicz J. (2010). Enhancing interest and performance with a utility value intervention. Journal of Educational Psychology, 102, 880-895.
doi.org/10.1037/a0019506✓ 実在と内容を確認済み
Harackiewicz J., Canning E., Tibbetts Y., Priniski S., Hyde J. (2016). Closing achievement gaps with a utility-value intervention: Disentangling race and social class. Journal of Personality and Social Psychology, 111, 745-765.
doi.org/10.1037/pspp0000075✓ 実在と内容を確認済み
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