超絶勉強ハックNo.H07
用語は意味を覚えるだけでなく、具体例とセットで覚えると使える知識になるって、ホント?

読む前に予想この常識、あなたはどう思う?
先に予想してから答えを見ると、記憶に残りやすくなります(予想の効果の記事)。
判定:ホント
定義を何度も読み直すより、「たとえばこういうこと」と具体例を一緒に学ぶほうが、問題で使える知識になります。
ホントとは… 複数の研究でおおむね支持されている常識です。
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論文での効果例を見て用語を当てるテストで、効果量d=0.74〜1.67
今日からできるやり方
- 用語の定義を読んだら、具体例を2つ探す
- 別の用語の例も混ぜてカードにする
- 例を見て「どの用語か」を当てる練習
- 定義のどこに当てはまるか確かめる
確証バイアス。自分の考えに合う情報ばかりを集め、合わない情報を軽く見る傾向のこと。
この定義を、一字一句まちがえずに言えるようになったとします。では、次の場面はどうでしょう。たとえば、血液型の性格診断を信じている人が、当たった話ばかりを覚えていて、外れた話は「たまたまだ」と流してしまう。これは確証バイアスの例でしょうか。
定義を言えることと、目の前の例がその用語に当てはまると見抜けること。この2つは、同じ力ではありません。
誰もがやっているのに、確かめられていなかった
心理学の「確証バイアス」、経済の「機会費用」、生物の「共生」。どの科目にも、短い定義のついた用語がたくさん出てきます。先生たちはそれを教えるとき、よく具体例を添えます。
ところが、例を添えると本当に用語が身につくのかを確かめた研究は、ほとんどありませんでした。あっても、証拠としては弱いものでした。2015年にこの問題を取り上げた、アメリカのローソンらの論文が、そう指摘しています。
例を読むか、定義をもう一度読むか
ローソンらは3つの実験を行いました。学生たちは用語の定義を学んだあと、2つのうちどちらかをします。その用語の具体例を読むか、定義をもう一度読むかです。
テストでは例が示され、それがどの用語の例かを答えます。具体例を読んだ学生のほうが成績が良く、効果量は0.74から1.67でした。教育の研究としては、かなり大きな差です。
例を見せるタイミングは、定義の前でも後でも、成績はほぼ同じでした。先に例を見てから定義を読んでもいいし、その逆でもかまわないということです。
一方で、違う用語の例をどのくらい混ぜて見せるか、例と一緒に定義も示すかどうかによって、成績は変わりました。例をただ足せばいいのではなく、見せ方しだいで効き方が変わるのです。
なお、この研究のテストは「例を見て、どの用語か当てる」形でした。記述問題やほかの種類の知識でも同じだけ効くかは、この研究からはわかりません。
定義カードの裏に、例を2つ
単語カードの表に用語、裏に定義だけを書いていないでしょうか。裏に例を2つ足しましょう。教科書の例を1つ、自分の身の回りから1つです。
そして、ときどき例のほうを先に見て、「これはどの用語の例か」を当てる練習をします。似た用語の例を混ぜておけば、まぎらわしい用語の区別の練習にもなります。当てたら、定義のどの部分に当てはまるのかを確かめましょう。
定義を言えるようになったら、次は、例を見て名前を言えるか試してください。応用問題で問われるのは、その力です。
参考文献
Rawson K., Thomas R., Jacoby L. (2015). The Power of Examples: Illustrative Examples Enhance Conceptual Learning of Declarative Concepts. Educational Psychology Review, 27, 483-504.
doi.org/10.1007/s10648-014-9273-3✓ 実在と内容を確認済み
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