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ENGLISH TEACHER’S BRIEFING
📬 原田先生の英語教育ニュースレター
中高英語教師のための授業アイデア&最新情報
2026年7月23日(木)| VOL.154
今号の意匠:🇹🇲 トルクメニスタン — 白大理石の都アシガバットと、カラクム砂漠の絨毯紋様「ギョル」。パネルは大理石の板、赤い帯は絨毯の織り目です。
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◈ GÖL · I
🗞 今週のヘッドライン
外国ルーツの高校生、9割が「学校は楽しい」— 一方で4割の高校は在籍実態を把握せず(千葉大調査)
千葉大学インターカルチュラル・スタディセンターが7月13日、千葉県立高校での外国人生徒等受け入れに関する実態調査を公表しました。生徒の約9割が学校生活を「楽しい」と肯定する一方、教員側の課題の最多は「保護者との連絡の難しさ」(62.9%)。「やさしい日本語で説明する」工夫は半数以上の学校で実践されているものの、翻訳ツールや図解による支援は教員間でばらつきがあるといいます。「相手の分かる言葉に噛み砕く」「絵や図で補う」——これはまさに英語教師が毎日やっているスキャフォールディングそのもの。校内で最も多言語対応の技術を持つのは、実は英語科です。2学期、校内の外国ルーツの生徒支援に英語科の知見を持ち込む提案をしてみませんか。
◈ GÖL · II
🎯 今日の帯活動アイデア(5分でできる!)
🐫 Bazaar Barter(バザールの物々交換)
対象:中2〜高校 | 時間:5分 | 準備:単語カード(1人1枚)
▶ やり方
① 全員に「持ち物カード」を1枚配る(an old bike / 100 eggs / a magic pen など、教師が事前に適当に書いたもの)
② 生徒は立って相手を見つけ、交渉開始:“I have an old bike. What do you have?”
③ 交換したければ “How about a trade?” → 相手は “Deal!” か “No deal. It’s not worth it.”
④ 3分間で何回交換できたか+最後に手元に残った物を発表:“I started with eggs, and now I have a drone!”
💡 ポイント:シルクロードの隊商気分で交渉定型表現(How about…? / Deal! / worth)が体に入ります。最後の「交換履歴の報告」が過去形の練習に。
🖼 Slow Reveal(スロー・リビール)
対象:中1〜高校 | 時間:5分 | 準備:写真1枚(紙で隠す or スライドで一部表示)
▶ やり方
① 写真の9割を隠して一部だけ見せ、問いかける:“What do you see? What is this?”
② 生徒は推測+根拠をセットで言う:“I think it’s a cat, because I can see ears.”
③ 少しずつ隠しを外すたびに、推測を更新:“Now I think it’s a tiger!”
④ 全体が見えたら答え合わせ。最初に正解に到達したペアの勝ち!
💡 ポイント:「I think 〜 because …」の型が自然に何度も口に出ます。教科書の題材写真を使えば、そのまま本文への導入に接続できる万能ウォームアップ。
◈ GÖL · III
🤖 AI × 英語指導 最前線
FOR TEACHERS
📝 EnlightenAI — 英作文の採点係を”自分好み”に育てるAI
教師向けのAI採点・フィードバックプラットフォーム。ルーブリックに沿ってAIが採点案とコメント案を出し、教師が修正するたびにAIが自分の採点スタイルを学習していくのが最大の特徴です。Google Classroomと同期して提出物を一括読み込みでき、生徒には「提出→AIの即時フィードバック→書き直し」のループも設定可能。
✅ Google Classroom連携で提出物を一括取り込み
✅ ルーブリックはライブラリから選択・自作・生成の3通り
✅ 修正履歴からAIが教師の採点基準・口調を学習
✅ 教師向け無料プランあり
🎓 活用例:夏休みの英作文課題に。まず5枚だけ自分で添削してAIに”癖”を教え、残りはAI下書き+確認で返却時間を大幅短縮。
FOR STUDENTS
🎬 Migaku — YouTubeとNetflixが”教材”に変わる拡張機能
ブラウザ拡張+アプリの語学学習ツール(英語対応)。動画の字幕の単語をクリックすると意味・発音が即表示され、ワンクリックでその場面付きのフラッシュカードが作れます。ページごとの「理解度スコア」で、生徒が自分のレベルに合う動画を選べるのも◎。2017年から開発が続く老舗で、2026年もアップデートが継続中です。
✅ YouTube・Netflix等の字幕がクリック辞書に
✅ 場面の画像・音声つきフラッシュカードを自動生成
✅ コンテンツごとに理解度(既知語率)を表示
✅ 10日間の無料トライアルあり
🎓 活用例:夏休みの”好きな動画で英語”課題に。「1本選んで知らない単語カードを20枚作る→9月に発表」で多聴と語彙が同時に回ります。
◈ GÖL · IV
📰 英語教育ニュース FLASH
🇯🇵 JAPAN
【保存版】夏休みに親子で試したい生成AI活用まとめ — 自由研究から創作まで
こどもとITが7月21日、家庭で安全に試せる生成AI活用のまとめ記事を公開。自由研究・創作・学習サポートまで具体例つきで整理されています。保護者向けの記事ですが、「英語日記をAIに直してもらう」「好きな話題でAIと英語チャット」など夏の英語自習にそのまま転用可能。学級通信や三者面談で家庭に紹介する素材としても使えます。
🇯🇵 JAPAN
教員採用試験が変わる — 一般教養の縮小・SPI導入・面接重視へ
リシードの連載「教師への扉」が7月21日、教員採用試験の最新動向を整理。一般教養・教職教養を縮小・廃止しSPI等の外部試験を導入する自治体が増え、面接・模擬授業・場面指導を重視する「現場力」選考へシフトしています。校内で採用試験に挑む講師の先生や、教職を目指す教え子への進路情報としてどうぞ。
🌍 GLOBAL
米・保護者調査「EdTech反対」ではなかった — 9割が”AIを使いこなす教育”を要望
米National Parents Unionの最新調査をEducation Weekが報道。保護者の75%はスクリーンタイムの上限を求める一方、9割が「将来の仕事に備える教育」を望み、63%が「AIを効果的に使う指導を来年度の重点に」と回答。求められているのは排除ではなく「透明性のあるバランス運用」でした。日本の保護者説明にも示唆のあるデータです。
◈ GÖL · V
🛠 超絶使える!英語学習ツール
🗂 ESL Lounge
レベル別のワークシート・ボードゲーム・文法解説がそろう老舗の教材庫。印刷してすぐ使えるPDFが豊富で、帯活動やスキマ時間の素材集めが一気に楽になります。
📖 Linguapress
CEFRレベル別(A2〜C1)の文化・時事リーディング教材を350ページ以上無料公開。アカウント不要・広告控えめで、精読からIELTS/英検対策の長文素材まで幅広く使えます。
🎮 ESL Games Plus
語彙・文法・フォニックスをインタラクティブなボードゲームやクイズで練習できる無料サイト。電子黒板に映してチーム戦にすれば、月曜1限が一気に動き出します。
⏱ English Page
動詞の時制解説の決定版。現在完了vs過去形など紛らわしい時制を、丁寧な解説+大量のオンライン演習で確認できます。生徒の自習リンク集に常備したい定番。
◈ GÖL · VI
🌍 世界の教室から学ぶ
🇹🇲 トルクメニスタン — 白大理石の都と、三つの言語
中央アジアのトルクメニスタンは、世界で最も閉ざされた国の一つと言われながら、教育では静かな変化が進んでいます。2013年の教育改革で義務教育は12年制に延長され、英語は小学1年生からの必修に。学校ではトルクメン語を軸に、ロシア語と英語を学ぶ三言語構成が基本です。首都アシガバットは白大理石の建築密度でギネス世界記録を持つ「白い都」。一方、国の象徴は名馬アハルテケと、部族ごとの紋様「ギョル」を織り込む絨毯文化(ユネスコ無形文化遺産)で、学校教育でも詩や定型文の暗唱が今も大切にされています。暗記偏重と批判されがちですが、「型を体に入れてから崩す」のは語学の王道でもあります。
🔑 明日から使えるテクニック:「暗唱+1(プラスワン)」
トルクメンの絨毯織りは、伝統のギョル紋様を守りつつ織り手が少しずつ自分の意匠を足すそうです。暗唱もそれと同じ設計に。教科書の基本文を暗唱させたら、必ず「1語(1句)だけ自分の情報に置き換えて言う」ところまでをワンセットにします。例:“I have been to Kyoto twice.” → “I have been to Okinawa once.” 型の再生で終わらせず、最後の一織りを生徒に渡すことで、暗唱が「自分の英語」になります。
TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS
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“There are rules of use without which
the rules of grammar would be useless.”
the rules of grammar would be useless.”
使い方のルールがなければ、文法のルールは役に立たない。
— Dell Hymes(デル・ハイムズ/社会言語学者・「コミュニケーション能力」概念の提唱者)
文法的に正しくても、いつ・誰に・どう言うかを外せば伝わらない——コミュニカティブ・アプローチの原点となった一文。帯活動で「場面」を設定する意味は、ここにあります。
◈ GÖL · VIII
🏛 Thursday Marble(木曜の大理石みがき)
週の後半戦に入る木曜は、アシガバットの石工にならって「今週の授業」を大理石のように磨く日。3分でメモしてみてください。
QUARRY
切り出す — 今週、形になった一枚は?
うまくいった活動・説明をひとつ「原石」として書き出す。何がその成功を支えていた?
POLISH
磨く — もう一往復かけるなら?
その活動を来週もう一度やるなら、どこを1か所だけ磨く?(指示の語数?ペアの組み方?)
VEIN
石目を読む — 見えてきた模様は?
生徒の反応に現れはじめたパターン(誰がいつ話す/黙る)をひとつ言語化しておく。
◈ GÖL · IX
💡 今日の1分ティップス
指示は「8語以内」ルール
英語での指示が通らない最大の原因は、難しさよりも「長さ」。1文8語以内・1文につき動作1つに区切ると、聞き取れる生徒が一気に増えます。例:×”Now I want you to make pairs and talk about the picture on page 34 for two minutes.” → ○ “Make pairs. // Open page 34. // Look at the picture. // Talk for two minutes.” 指示のあとに動作、また指示、のリズムで。今日の授業の最初の指示から試せます。
📎 REFERENCES | 今号の参考リンクまとめ
📰 ニュース記事
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📬 原田先生のニュースレター Vol.154
haradaeigo.com
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