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お盆のなすときゅうり(精霊馬)の意味と向きは? 飾る期間と終わったあとの処分

結論
きゅうりとなすの飾りは精霊馬(しょうりょううま)といい、ご先祖さまの乗り物です。きゅうりは足の速い馬で「早く来てね」、なすは歩みの遅い牛で「ゆっくり帰ってね」という意味です。向きは迎えるときは家の内向き、送るときは外向きにするのが一例ですが、地域や家で違います。

1なすときゅうりの意味:馬で急いで来て、牛でゆっくり帰る

割りばしの足が4本はえたきゅうりと、なす。お盆の仏壇の前に並ぶこの飾りは、ご先祖さまがあの世とこの世を行き来するための乗り物です。足をつけるのは、馬と牛に見立てて「乗り物」にするためです。

浄土宗の案内では、きゅうりの馬は「お浄土から早く来てもらう」、なすの牛は「帰りはゆっくり帰ってもらう」という意味だと説明しています。なすの牛には「お供え物をたくさん積んで帰ってもらう」という願いもあるといわれます。

ただし、反対の説もあります。来るときは景色を楽しみながらゆっくり来てもらうため、なすの牛。帰りは疲れないように速い馬で、という考え方です。どちらが正しいという決まりはなく、「きゅうり=馬、なす=牛」という見立ては、どちらの説でも同じです。

なぜきゅうりとなすなのかには、はっきりした根拠はわかっていません。どちらもお盆のころにたくさんとれる夏野菜だから、という説明がよくされます。

2精霊馬の向き:迎え盆は家の中へ、送り盆は外へ

いちばん多い悩みが向きです。よく紹介される一例は、次のとおりです。

・迎え盆(13日):きゅうりの馬の頭を家の中(仏壇・精霊棚の側)に向ける。ご先祖さまが家に入ってくるイメージ
・送り盆(15日か16日):なすの牛の頭を玄関や外の側に向ける。あの世へ帰っていくイメージ

きゅうりとなすは13日に一緒に作って飾り、送る日になすの牛を外向きに置きかえるのが、この一例の流れです。向きや並べ方は地域や家の習わしで違うので、家族や親せきのやり方があればそれに合わせるのがいちばんです。

飾る期間は、盆の入り(迎え火)から盆明け(送り火)まで。8月にお盆をする地域なら、8月13日から16日ごろです。7月にお盆をする地域では、7月の同じ日に合わせます。前日の12日か13日の朝に作っておくと、迎え火に間に合います。

3市販品・わら・真菰(まこも)の精霊馬でもいい?

「自分で作れず、市販のわらの馬で間に合わせたけれど大丈夫?」という心配はよく聞きます。結論からいえば、大丈夫です。浄土宗の案内でも、お盆の時期にスーパーなどで売られている飾り物を利用してもよい、とされています。

もともと盆棚には、真菰(まこも)という水辺の草で編んだゴザを敷く習わしがあり、真菰やわらで作った精霊馬も売られています。最近はちりめんやガラスで作った、毎年使える飾りも売られています。

大切なのは材料ではなく、ご先祖さまを迎えて送る気持ちです。野菜が手に入らない年や、傷むのが心配な暑い年は、こうした飾りを使っても失礼にはなりません。

4お盆が終わったら、なすときゅうりはどうする?

精霊馬は役目を終えた「ご先祖さまの乗り物」なので、食べずに処分するのが一般的です。小学館の子育てサイト HugKum では、次のような方法を紹介しています。

・塩でお清めをして、白い紙に包み、燃えるごみに出す(いちばん手軽)
・庭や畑の土に埋める
・菩提寺(お墓のあるお寺)に持っていく

昔は川や海に流す地域もありましたが、今は環境のために禁止している自治体も少なくありません。燃やすのも、場所によっては条例に反することがあります。お盆が明けたら、暑さで傷む前に早めに片付けましょう。

5精霊馬を飾らない宗派・地域もある

精霊馬は東京をはじめ東日本で広く見られる飾りで、全国どこでも作るわけではありません。山形県遊佐町のあたりでは、精霊馬のかわりにおもちゃの乗り物を玄関先につるす家が多い、という話も伝えられています。

宗派でも違います。浄土真宗本願寺派は、亡くなった人はすでに仏さまの国(浄土)に生まれて私たちを見守っている、と考えます。そのため、お盆に「精霊棚、施餓鬼棚もいりません」と案内しています。霊を迎えて送る考え方をとらないので、精霊馬も作らないのがふつうです。

迷ったときは、家の宗派と地域の習わしに合わせるのがいちばん安全です。わからなければ、菩提寺に「お盆の飾りはどうしたらいいですか」と聞けば、ていねいに教えてもらえます。

❓FAQあわせてよく聞かれる質問

きゅうりが馬で、なすが牛なのは本当?

本当です。きゅうりは足の速い馬、なすは歩みの遅い牛に見立てます。来るときと帰るときのどちらに使うかは説が分かれますが、この見立ては同じです。

精霊馬はいつ作って、いつまで飾る?

盆の入りの前日か13日の朝に作り、迎え火から送り火まで飾ります。8月にお盆をする地域なら、8月13日から16日ごろまでです。

お盆のなすときゅうりは食べてもいい?

ご先祖さまの乗り物として飾ったものなので、食べずに処分するのが一般的です。塩で清めて紙に包み、燃えるごみに出す方法がよく紹介されています。

精霊馬は宗派によって作らない?

作らない宗派もあります。浄土真宗本願寺派は、お盆に精霊棚はいらないと案内しており、精霊馬も作らないのがふつうです。家の宗派と地域の習わしに合わせましょう。

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