七草粥はいつ食べる? 1月7日の朝が基本、夜に食べてもかまわない
1なぜ1月7日? 七草粥は「人日の節句」の行事食
1月7日は「人日(じんじつ)の節句」です。ひな祭りや七夕と同じ五節句の一つで、しかも1年でいちばん最初の節句です。
神社本庁の説明によると、人日という名前は、古く中国で正月7日に人を占ったことから来ています。七草粥には、冬を越えて芽を出す若葉の力強さを分けてもらいたい、という願いが込められています。
この風習は平安時代の初めごろに中国から伝わったとされ、江戸時代には人日が五節句の一つとして数えられました。新しい1年を病気をせずに過ごせるよう、邪気をはらう意味で食べるものです。お正月のごちそうで疲れた胃を休める、というのは後から加わった楽しみ方です。
次の七草の日は2027年1月7日。曜日に関係なく、毎年1月7日です。
2なぜ朝に食べる? 前の晩に「七草たたき」をしたから
6日の夜、台所からトントン、トントンと音が響きます。昔の家では、神棚の前にまな板を置き、包丁の背やすりこ木、杓子などで七草をたたいて刻みました。「七草なずな、唐土(とうど)の鳥が……」と、はやし歌を唱えながらです。
刻んだ七草は、いったん神さまに供えます。そして7日の朝に下げて、粥に入れて食べる。これが多くの土地で行われてきた流れです。朝に食べるのは、「神さまに供えたものを、その日のいちばん最初にいただく」という順番だったからなのです。
今は、6日の夜に七草を刻んでおき、7日の朝にさっと炊く、という形がいちばん昔に近いやり方です。朝は時間がない家なら、昼や夕食に食べてもかまいません。夜に食べると効き目がない、といった決まりはどこにもありません。大切なのは、1月7日に家族で1年の無事を願う気持ちのほうです。お店の七草パックを使うなら、前の日に買っておくと朝の準備が楽になります。
| いつ | 昔からの過ごし方 |
|---|---|
| 1月6日の夜 | 七草をまな板でたたいて刻み、はやし歌を唱える。神棚などに供える |
| 1月7日の朝 | 供えた七草を下げて粥に入れ、家族で食べる(いちばん昔に近い形) |
| 1月7日の昼・夜 | 朝に食べられなければこちらでもOK |
| 1月15日(小正月) | 穀物の粥や小豆粥を食べる風習がある |
3七草の意味と、そろわないときの代わり
春の七草は、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの7つです。スズナはカブ、スズシロはダイコンなので、七草パックには小さなカブとダイコンが入っています。七草粥に入れるようになったのは鎌倉時代からといわれ、それより前は、7種類の穀物で炊いた「七種粥(ななくさがゆ)」もありました。
実は、7つの草が全国どこでも同じだったわけではありません。百科事典には、地域によって次のような違いが紹介されています。
・雪国:雪で草が摘めないので、栗、串柿、ニンジン、ゴボウ、ダイコンなど、お正月の料理の材料を使う
・ナズナやアブラナだけを入れる地方もある
・7つ全部でなく、いくつか入っていればよいとする所もある
・鹿児島などでは、7歳の子が7軒の家を回って雑炊をもらい集める「七所祝い」をする
ですから、七草がそろわなければ、ダイコンやカブの葉、小松菜、春菊など、手に入る青菜で作っても昔からの考え方に沿っています。
七草には食べる以外の風習もあります。七草をゆでた汁に爪をつけてから切る「七草爪」で、病気よけになる、爪のけがをしない、などと言い伝えられてきました。
4旧暦のころは、もっと春らしい日だった
人日は、もともと旧暦の1月7日でした。旧暦のお正月は今の1月下旬から2月ごろにあたるので、旧暦の七日は今の暦でおよそ1月下旬から2月下旬のどこかになります。
昔の人にとっての七草は、雪がとけかけた野原で、芽を出したばかりの若菜を摘む「春の行事」でした。今の1月7日は一年でも寒さが厳しいころなので、季節感は少しずれています。神社本庁が言う「冬を乗り越えて芽を出す若葉」というイメージは、旧暦の時期を思い浮かべるとよくわかります。
なお、1月15日の小正月には、米・粟・稗などの穀物を入れた粥を食べる風習もありました。これがのちに小豆粥になったとされます。
❓FAQあわせてよく聞かれる質問
七草粥は朝と夜、どっちに食べる?
本来は1月7日の朝です。前の晩に刻んで供えた七草を、朝に下げて食べたからです。夜に食べても問題はありません。
七草粥はいつ作る?
昔ながらの形なら、6日の夜に七草を刻んでおき、7日の朝に炊きます。米から炊くなら、前の晩に米をといで水につけておくと朝が楽です。
七草粥は1月7日を過ぎたら食べてはいけない?
食べてはいけない決まりはありません。行事の日は1月7日ですが、8日以降に食べても、体にやさしいおかゆとして十分楽しめます。
七草がそろわないときは?
ダイコンやカブの葉など、手に入る青菜で作ってかまいません。地域によってはナズナだけ、正月料理の材料を使うなど、もともと中身はいろいろでした。
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