02第1部「脳を味方につける」|第2章
言語習得の科学
英語は「勉強した量」より「わかった量」で伸びる。研究40年の結論
根性論を卒業する、言語習得の科学INTRODUCTION
「単語も文法もやったのに話せない」「大人になってからでは遅いのでは」。こうした悩みには、じつは50年近い研究の積み重ねがあります。第二言語習得研究(SLA)は、人が母語以外の言葉をどう身につけるのかを調べる学問です。この章では、インプット仮説、アウトプット仮説、やりとりと気づき、文法の教え方、自動化、年齢、個人差という7つのテーマを、研究の原典にあたって整理しました。はっきり分かっていること、まだ意見が割れていることを分けて書いています。読み終えるころには、自分の勉強のどこが足りていて、どこを足せばいいのかが見えるはずです。学説の紹介だけで終わらせず、各節の最後に「明日から何をするか」まで具体的に書きました。
この章でわかること
- 「わかる英語」を大量に浴びることがなぜ土台になるのか
- 話す・書くが伸びるのは「自分の穴」に気づくから
- 文法の説明は効く。ただし使う練習とセットで
- 知っているのに話せないのは「自動化」の不足
- 年齢・適性・不安について、研究で分かっていることの本当
QUICK TEST
まず5問。
この章の常識テスト
読む前に、あなたの「常識」を確かめてください。外した問題には、答えが書いてある節へのリンクがつきます。
ホント?ウソ?5問1 / 5
大人になってからでは、英語は身につかない
CONTENTS
第2章の7節

第2章 言語習得の科学|2-1
「i+1」は狙わなくていい。わかる英語を浴びれば勝手に混ざってくる
インプット仮説:わかる英語を大量に
第2章 言語習得の科学|2-2
話す・書くの本当の効き目は「慣れ」ではなく「自分の穴に気づく」こと
アウトプット仮説:話して書いて気づく
第2章 言語習得の科学|2-3
先生がよく使う「さりげない言い直し」は、いちばん気づかれにくかった
やりとりと『気づき』
第2章 言語習得の科学|2-4
「文法なんて要らない」は研究と逆。説明を受けた人のほうが伸びていた
文法は勉強すべき?明示的知識と暗示的知識
第2章 言語習得の科学|2-5
同じ話を3回くり返した人だけ、流暢さが1週間後も残っていた
知っているのに話せない理由:自動化
第2章 言語習得の科学|2-6
最初の数か月、言葉の上達がいちばん速かったのは子どもではなく大人だった
大人は子どもに勝てない?年齢と英語の本当
第2章 言語習得の科学|2-7
英語の得意・不得意を分けるのは才能より「不安」だった。97の研究の結論
向き不向きはある?適性・性格・不安HARADA EIGO
原田英語のサイトで練習する
VIDEOS
動画で学ぶ
世界の英語学習・勉強法の動画から、この章に合うものを選びました。
インプット仮説の本人が語る名講義Mark Rounds|Stephen Krashen on Language Acquisition
理解できるインプットってなに?Steve Kaufmann - lingosteve|What Is Comprehensible Input?
多読が語学に効く理由Steve Kaufmann - lingosteve|Why extensive reading is so effective for language learning
ゲーム感覚で英語を話そうTEDx Talks|Learning a language? Speak it like you’re playing a video game | Marianna Pascal | TEDxPenangRoad
COLUMNS
もっと詳しく:コラム16本
英語多読入門|100万語への道・多読三原則・YLの選び方英作文の文法ミスを減らすセルフチェック|見直しリスト10項目と例文40代・50代・60代からの英語学習|「年齢の壁」の誤解と大人の強み子どもの英語教育の考え方|早期教育の誤解と親が大切にしたいこと独学で英会話|オンライン英会話・独り言・AIの組み合わせ方英語のモチベーションを保つ方法|内発的動機づけと目標設定の科学テスト本番の緊張をほぐす方法|不安の書き出し・呼吸・リハーサル覚えた英単語を使える語彙にする方法|アウトプットで定着させる練習多聴のすすめ|英語リスニングを量で伸ばすやり方と素材の選び方英語の誤りの訂正とフィードバックの方法|リキャスト・プロンプトの使い分け英語の文法指導のコツ|帰納的・演繹的アプローチの使い分け英語が口から出ない原因と対策|「わかるのに話せない」5つの壁