matter は動詞で「問題になる」。no matter what は「何であろうと問題ではない」。だから主節はどんな場合でも変わりません
01しくみ:なぜこの意味になるのか
matter は動詞で「重要だ・問題になる」という意味です(It doesn't matter.=どうでもいい)。no matter what he says は、もとは「彼が何を言うかは問題ではない」。そこから 「彼が何を言っても」 という譲歩(相手の言い分を一歩ゆずって認めること)の意味になりました。うしろの節の中身がどう変わっても、主節は変わらない、というのがこの構文の芯です。
no matter what は whatever に、no matter how は however に置きかえられます(who・where も同じ)。ただし -ever の形は 名詞節 にもなります。Take whatever you like.(好きなものを何でも取って)の whatever 節は take の目的語なので、no matter what にはできません。文の S・O なら名詞節「〜するものは何でも」、外に付け足されていれば「何を〜しても」です。
no matter how のうしろには、形容詞か副詞がすぐ来ます。no matter how hard you try(どんなに一生懸命やっても)の how は「どうやって」ではなく「どれほど」。how と hard を1つにまとめて読みます。
型
no matter what / who / how 〜
何を/誰が/どんなに〜しても
言いかえ・変形whatever / whoever / wherever S Vno matter how 形容詞 S Vhowever 形容詞 S V
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
No matter what happens, I will be on your side.
何が起きても、私はあなたの味方だ。
前から訳何が起きても / 私は / いるだろう / あなたの側に
- MNo matter what happens副詞節|=Whatever happens
- S'whathappens の主語
- Con your sidebe on 〜's side「〜の味方だ」
ここを見るwhat が節の中の主語で、happens が動詞です。「何が起きるかは問題ではない」→「何が起きても」。主節の I will be on your side は、どんな場合でも変わりません。
No matter how many times I listen to this song, I still can't catch the last line.
この歌を何度聞いても、最後の1行がまだ聞き取れない。
前から訳何度〜しても / 私がこの歌を聞く / 私は / まだ / 聞き取れない / 最後の1行を
- MNo matter how many times I listen to this song副詞節
- M'how many times何回〜しても
ここを見るhow many times で1つのカタマリ「何回」。no matter がつくと「何回〜しても」になります。However many times I listen ... と言いかえることもできます。
Whatever you post online can be copied and shared by strangers, no matter how carefully you choose your privacy settings.
プライバシー設定をどれほど慎重に選んでも、ネットに投稿したものは何であれ、知らない人にコピーされ、広められることがある。
前から訳ネットに投稿するものは何でも / コピーされ広められうる / 知らない人によって / どれほど慎重に選んでも / プライバシー設定を
- SWhatever you post online名詞節|主語。no matter what にはできない
- O'Whateverpost の目的語
- Mno matter how carefully you choose your privacy settings副詞節|=however carefully
ここを見る文頭の Whatever 節のすぐあとに can be copied(V)が来るので、Whatever 節は主語の名詞節です。後半の no matter how は however に置きかえられる副詞節で、2種類が1文に並んでいます。
03誤読のわな
Whoever wins the race will get a free ticket to the concert.
✕ やりがち誰がレースに勝っても、コンサートの無料チケットがもらえる。
○ 正しくレースに勝った人は誰でも、コンサートの無料チケットをもらえる。
Whoever を no matter who と同じだと思いこむと、チケットをもらうのが誰なのかがあいまいになります。Whoever 節のあとにカンマがなく、すぐ will get が来るので、Whoever 節は主語の名詞節「〜する人は誰でも」です。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1No matter where you go, you will find people who speak English. の No matter where と同じ意味になるのは?
no matter where=wherever で「どこへ行っても」。no matter の次の疑問詞に ever をつけた形を選びます。
Q2「何を〜しても」(譲歩)の意味の whatever はどれ?
3つ目は Whatever 節のあとにカンマと主節(I won't change)があり、文の外に付け足された副詞節です。1つ目は order の目的語、2つ目は主語の名詞節で「〜するものは何でも」です。
Q3英文の意味として正しいのは?
No matter how tired she is, she always reads before bed.
how tired で1つのカタマリ「どれほど疲れて」。no matter がつくと「どんなに疲れていても」です。how を「どうやって」と読むのは誤りです。
