前置詞や他動詞が目的語なしで止まったら、その目的語はうしろでほかの語と共有されています。(A+B)X と書けば一目でわかります
01しくみ:なぜこの意味になるのか
共通関係は、1つの語句を2つ(以上)の語句が分け合う形です。My aunt was born in, and still lives in, a small town. では、2つの in が同じ a small town を目的語にしています。記号で書くと (in+in) a small town。数学の (a+b)x=ax+bx と同じで、かっこの外の語を中の両方にかけて読みます。
見抜くサインは「途中で止まった語」です。前置詞や他動詞(目的語をとる動詞)は、ふつう目的語なしでは終われません。and や but の前で前置詞・他動詞が裸のまま止まっていたら、その目的語はうしろにあります。and B をカンマ2つではさんで、共有の目的語を最後に置くのがよくある書き方です。
前の X をうしろの A と B が分け合う X (A+B) もあります。She enjoys reading novels and writing poems. は enjoys (reading+writing) で、the history and culture of Japan は (history+culture) of Japan。どこまでが共通かは、and の直後の形(品詞)を見て、前で同じ形を探すと決まります。
型
(A and B) X / X (A and B)
A と B の両方に X がかかる
言いかえ・変形前置詞 and 前置詞 + 共通の目的語他動詞 and 他動詞 + 共通の目的語A, but not B, X
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
Many students read and write English better than they speak it.
多くの生徒は、英語を話すよりも読み書きのほうが得意だ。
前から訳多くの生徒は / 読み書きする / 英語を / よりうまく / 話すよりも
- Vread and write2つの動詞が同じ O を共有
- 共通English(read+write) English
- Mthan they speak it副詞節
ここを見るread と write はどちらも他動詞で、目的語 English を分け合っています。(read+write) English と書くと、English が両方にかかるのが見えます。
My aunt was born in, and still lives in, a small town by the sea.
おばは海辺の小さな町で生まれ、今もその町に住んでいる。
前から訳おばは / 生まれて、今も住んでいる / 海辺の小さな町に
- Vwas born in and still lives inどちらの in も目的語なしで止まる
- 共通a small town by the sea名詞句|(in+in) a small town
ここを見るwas born in のあとがいきなりカンマなのが合図です。in の目的語はずっとうしろの a small town。カンマではさまれた and still lives in が割りこんでいます。
Researchers have long been interested in, but have rarely been able to measure, the effect that music has on how well we remember new words.
研究者たちは、音楽が新しい単語の覚えやすさにおよぼす影響に長いあいだ関心を持ってきたが、それをはかることはほとんどできていない。
前から訳研究者たちは / 長いあいだ関心を持ってきたが / めったにはかれていない / 影響を / 音楽がおよぼす / どれだけよく新しい単語を覚えるかに
- Vhave long been interested in but have rarely been able to measurein と measure がどちらも止まる
- 共通the effect that music has on how well we remember new words名詞句|(in+measure) the effect
- M'that music has on how well we remember new wordshas an effect on 〜 の effect が先行詞
ここを見る前置詞 in と他動詞 measure が、どちらも目的語なしでカンマに当たっています。両方の目的語はうしろの the effect。(in+measure) the effect と読みます。
03誤読のわな
Parents should listen to, not just talk at, their children.
✕ やりがち親は耳をかたむけるべきだ。子どもたちにただ話しかけるだけではない。
○ 正しく親は子どもに一方的に話すだけでなく、子どもの話に耳をかたむけるべきだ。
listen to の to が目的語なしで止まっています。目的語はうしろの their children で、talk at(一方的に話す)と分け合っています。(listen to+talk at) their children と見れば、2つを1文にまとめて訳せます。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1英文の意味として正しいのは?
She is proud of, and grateful to, her team.
of と to がどちらも目的語なしで止まり、うしろの her team を分け合っています。(proud of+grateful to) her team で、「チームを誇りに思い、チームに感謝している」です。
Q22つの動詞が1つの目的語を分け合っているのはどれ?
like のうしろに目的語がなく、そのまま and に続いています。(like+cook) Italian food で、like と cook が Italian food を分け合っています。
Q3about と with の共通の目的語は? The book changed the way I think about, and deal with, failure.
about も with も目的語なしでカンマに当たっています。両方の目的語はうしろの failure で、(think about+deal with) failure と読みます。
