勉強法の常識No.S09
混ぜて学ぶ「交互練習」は、何にでも効くって、ホント?

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判定:半分ホント
似たものを見分ける学習ではよく効きます。でも単語の学習では、まとめて学ぶほうがよいという結果も出ています。
半分ホントとは… 条件つきで正しい、または言い過ぎの部分がある常識です。
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絵画、数学の問題、説明文、味、そして単語。
2019年、ブルンマイアとリヒターがまとめて分析した研究で、学ぶ材料として使われていたものです。どれも、いくつかの種類を混ぜて学ぶか、種類ごとにまとめて学ぶかを比べた研究でした。
混ぜて学ぶ方法は「交互練習」や「インターリーブ」と呼ばれます。例をたくさん見て、そこから規則や種類の見分け方をつかむ学習に効くと考えられてきました。では、何を学ぶときでも、混ぜればよいのでしょうか。
59の研究を集めてみると
2人は、59の研究から、158の参加者グループ、238の効果量を集めて分析しました。効果量とは、効果の大きさを表す数字のことです。
全体では、混ぜて学ぶほうに中くらいの効果がありました。効果量は0.42です。ところが材料ごとに見ると、結果は大きくばらつきました。
いちばん効果が大きかったのは絵画で、効果量は0.67。ほかの目で見る材料でもよく効いていました。数学の問題では0.34と、効果は小さめでした。説明文と味については、はっきりした効果は見られませんでした。そして単語では逆に、まとめて学ぶほうがよいという結果になりました。
効くのは「似ているのに違う」とき
なぜ材料によって、これほど違うのでしょうか。分析では、どんな材料で効果が強くなるかも調べられています。
効果が強くなったのは、違う種類どうしがよく似ている材料でした。作風の近い画家の絵を見分けるような場合です。同じ種類の中のばらつきが小さい材料や、複雑な材料でも、効果は強くなりました。
混ぜて並べると、似たものが次々に目の前に来ます。すると、どこが違うのかに注意が向きます。著者たちは、この結果は注意の向き方から説明する理論とよく合う、と述べています。
反対に、単語のように一つひとつが独立した情報を覚えるときは、見比べる意味があまりありません。混ぜる利点が出にくいのは、そのためだと考えられます。
著者たちのまとめは、交互練習は例から規則をつかむ学習には効果的だが、場面と材料の種類を考える必要がある、というものでした。とくに説明文と単語では、慎重に使うべきだとしています。
混ぜるもの、混ぜないもの
英語の勉強に当てはめてみましょう。
混ぜて練習したいのは、似ていて区別がつきにくいものです。現在完了と過去形、関係代名詞のwhichとthat、意味の近い前置詞。こうした問題は、単元ごとに解くより、混ぜて解いたほうが違いに目が向きます。
一方、新しい単語を覚えるときは、無理にほかの単元と混ぜる必要はありません。単語は、日をあけて何度も思い出すことを優先しましょう。
どんな勉強法にも、よく効く場面と、そうでない場面があります。その場面を見分けることも、勉強のうちです。
参考文献
Brunmair M., Richter T. (2019). Similarity matters: A meta-analysis of interleaved learning and its moderators.. Psychological Bulletin, 145, 1029-1052.
doi.org/10.1037/bul0000209✓ 実在と内容を確認済み
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