超絶勉強ハックNo.H26
夜に覚えて、寝て、朝に復習すると、忘れにくくなるって、ホント?

読む前に予想この常識、あなたはどう思う?
先に予想してから答えを見ると、記憶に残りやすくなります(予想の効果の記事)。
判定:半分ホント
寝ると忘れにくくなるのは確かです。ただ「復習が半分で済む」かは、研究で意見が割れています。
半分ホントとは… 条件つきで正しい、または言い過ぎの部分がある常識です。
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論文での効果1つの研究では復習の量が半分に。別の研究では学び直しの差は出ず
今日からできるやり方
- 新しい単語は夜、寝る前の時間に覚える
- 翌朝、同じ単語をもう一度テストする
- 朝は思い出せなかった語だけやり直す
- 1週間後にもう一度確認する
よく似た問いを立てた2つの実験が、少し違う答えを出しました。問いは、こうです。覚えて、ひと晩寝て、もう一度覚え直す。この順番にすると、得をするのか。
片方の答えは「大いに得をする」。もう片方は「得はするけれど、思ったほどではない」でした。
朝から夜か、夜から朝か
2016年、マッツァらは、40人に外国語の単語を覚えてもらいました。完ぺきに言えるようになるまで練習し、12時間後に、もう一度同じ単語を、完ぺきになるまで練習し直します。
違うのは、時間帯だけです。半分の人は、朝に覚えて、その日の夜に練習し直しました。間に睡眠は入りません。残りの半分は、夜に覚えて、ひと晩寝てから、翌朝に練習し直しました。どちらも、あいだの時間は同じ12時間です。
半分の練習で済んだ
間に睡眠をはさんだグループは、練習し直しにかかる手間が、もう一方の半分で済みました。眠っているあいだに、覚えたことが脳の中でもう一度呼び起こされ、整理されることが関係していると考えられています。
差は、その後も続きました。1週間後に確かめても、6か月後に確かめても、睡眠をはさんだグループのほうが、よく覚えていました。
著者らは、こうまとめています。覚えたあとに寝るのは良い方法だが、2回の学習のあいだに寝るのは、もっと良い方法だ、と。
もう一度、確かめてみると
2021年、カズンズらは、似た実験を行いました。若い大人52人に、学校で学ぶような事実の知識を覚えてもらいます。学習は12時間あけて2回。あいだに夜の睡眠をはさむ26人と、昼間に起きたまま過ごす26人を比べました。
まず、ひと晩寝たグループは、はっきりと忘れにくくなっていました。睡眠が記憶を固める効果は、この実験でもしっかり出たのです。
ところが、2回目の学習で覚え直す手間には、ほとんど差が出ませんでした。1週間後のテストでも、睡眠をはさんだグループのほうが少し点は高かったものの、はっきりした差とは言えませんでした。
著者らの結論は慎重です。1週間後に大きな差が出るという可能性は、ほぼ否定できる。けれども、小さな差ならありそうで、夜の睡眠を軸に勉強を組み立てる意味は残っている、というものでした。
寝る前と起きたあとの使い方
2つの研究を合わせると、「寝ると忘れにくくなる」は、かなり確かです。いっぽう、「覚え直しの手間が半分になる」かどうかは、まだ決まっていません。
それでも、試して損のない方法です。新しい単語は、夜、寝る前の時間に覚える。翌朝、同じ単語をもう一度テストして、思い出せなかったものだけをやり直す。そして1週間後に、もう一度確かめる。
睡眠は、復習を代わりにやってはくれません。それでも、翌朝の復習を、少し楽なところから始めさせてくれます。
参考文献
Mazza S., Gerbier E., Gustin M., Kasikci Z., Koenig O., Toppino T., Magnin M. (2016). Relearn Faster and Retain Longer. Psychological Science, 27, 1321-1330.
doi.org/10.1177/0956797616659930✓ 実在と内容を確認済み
Cousins J., Teo T., Tan Z., Wong K., Chee M. (2021). Sleep after learning aids the consolidation of factual knowledge, but not relearning. Sleep, 44, zsaa210.
doi.org/10.1093/sleep/zsaa210✓ 実在と内容を確認済み
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