超絶勉強ハックNo.H24
暑い日が多い年は、1年間の学力の伸びが小さくなるって、ホント?

読む前に予想この常識、あなたはどう思う?
先に予想してから答えを見ると、記憶に残りやすくなります(予想の効果の記事)。
判定:ホント
暑い登校日が多い年ほど、テストの点の伸びが小さくなっていました。冷房のある学校では、その差がほぼ消えています。
ホントとは… 複数の研究でおおむね支持されている常識です。
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論文での効果冷房がないと、学年を通した気温が華氏1度(約0.56℃)上がるごとに学びが1%減
今日からできるやり方
- 勉強部屋は冷房や扇風機で涼しく保つ
- 暑い日は図書館など涼しい場所で勉強する
- いちばん暑い時間帯の勉強は朝や夜に回す
たとえば、7月の午後の教室を思い浮かべてください。窓は開いているのに、風はほとんど入ってこない。下じきであおぎながらノートをとっていると、先生の声がだんだん遠くなっていく。
そんな日の授業は、どれくらい身についているのでしょうか。アメリカの経済学の研究者たちが、生徒のテストの成績と気温のデータを使って、この問いに答えようとしました。
同じ生徒の、1回目と2回目
2020年、パークらが使ったのは、PSATという共通テストを2回受けたアメリカの生徒のデータです。PSATは、アメリカの高校生が受けるテストの1つです。
調べたのは、1回目から2回目までの点の伸びと、テストまでの登校日の気温との関係です。比べるのは、同じ生徒の1回目と2回目なので、家庭の環境や、もともとの得意不得意といった違いに左右されにくくなります。
結果は、暑い登校日が多いほど、点の伸びが小さいというものでした。とくに、猛暑の日の影響が大きく出ていました。
週末の暑さは関係なかった
では、暑い年は、何もかもが悪くなるのでしょうか。そうではありませんでした。週末や夏休みの暑さは、点の伸びにほとんど影響していなかったのです。
効いていたのは、授業のある日の暑さでした。著者らは、暑さが学ぶ時間そのものをじゃましていると見ています。暑い教室で過ごした1時間は、時間割の上では同じ1時間でも、学びの量が減っているということです。
冷房がある学校では
パークらは、全国の学校にどれくらい冷房が入っているかについても、新しくデータを集めました。すると、冷房が広く入っている学校では、暑さの影響がほぼ打ち消されているように見えました。
冷房がない場合の推定は、こうです。学年を通した気温が華氏1度、つまり約0.56度上がるごとに、その年の学びが1%減る。
暑さの影響は、生徒によっても違いました。少数派の人種の生徒ほど、暑い登校日の影響を大きく受けていたのです。アメリカの人種による学力差のうち、およそ5%は、暑い登校日で説明できると推定されています。
ただし、これは実際のデータを分析した研究で、くじで条件を分けた実験ではありません。また、アメリカの学校での結果です。
暑さに耐えるより、涼しい場所へ
暑さをがまんして勉強するのは、えらいことのように見えます。けれども、この研究を見る限り、そのがまんは学びを少しずつ目減りさせている可能性があります。
原田英語のおすすめは、机に向かう前に、まず涼しさを手に入れることです。家の冷房や扇風機を使う。家が暑いなら、図書館など涼しい場所に移る。いちばん暑い時間帯の勉強は、朝や夜に回す。
夏の勉強は、気合いより先に、温度計を見るところから始めましょう。
参考文献
Park R., Goodman J., Hurwitz M., Smith J. (2020). Heat and Learning. American Economic Journal: Economic Policy, 12, 306-339.
doi.org/10.1257/pol.20180612✓ 実在と内容を確認済み
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