超絶勉強ハックNo.H18
「誰かの役に立つため」と考えると、退屈な勉強でもねばれるって、ホント?

読む前に予想この常識、あなたはどう思う?
先に予想してから答えを見ると、記憶に残りやすくなります(予想の効果の記事)。
判定:半分ホント
「誰かの役に立つため」という目的が、退屈な勉強でのねばりを支えました。ただ、成績を調べた実験は1つだけです。
半分ホントとは… 条件つきで正しい、または言い過ぎの部分がある常識です。
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論文での効果1回の短い取り組みで、数か月後の高校の理科・数学の成績が上がった
今日からできるやり方
- 勉強の先で助けたい人を1人思い浮かべる
- 「この知識でだれの役に立てるか」を3行書く
- 退屈な問題集の表紙に、その目的を書いておく
- 「楽しい」「得する」以外の理由も足す
あなたは何のために、その単語帳を開いていますか。
「テストで点を取るため」「志望校に受かるため」。多くの人は、まずこう答えるでしょう。どちらも立派な理由です。ただ、単語帳の真ん中あたりで手が止まってしまうのも、よくある話です。
「自分のため」の外にある目的
2014年、アメリカの心理学者イェーガーらは、中高生と若者あわせて2000人以上を対象に、4つの研究を行いました。論文の題名は「退屈だけど、大事」。注目したのは、「人の役に立ちたい」「世の中を少しでも良くしたい」という、自分の外に向かう学ぶ目的です。
大事な勉強には、退屈なものが少なくありません。そんなとき、人を支えるのは何か。それを確かめようとしたのです。
退屈な課題と、楽しい誘惑
最初の研究は、調査でした。誰かのために学ぶという目的を強く持つ人ほど、自分の勉強をうまくコントロールできていると答えました。退屈な課題をまかされたときも、楽しい誘惑に流されずに、長く続けました。何か月もたってから調べると、大学をやめてしまう割合も低めでした。
ただ、これだけでは、もともとまじめな人が立派な目的も持っていた、というだけかもしれません。
1回の取り組みで、成績が動いた
そこで2つ目の研究では、高校生に、自分を超えた学ぶ目的について考える短い取り組みを、1回だけしてもらいました。すると、その後の数か月にわたって、理科と数学の成績が上がりました。
3つ目と4つ目は、短い実験です。目的について考えたグループは、退屈なテスト対策の教材にも、より深く取り組みました。だんだん退屈になっていく課題でも、粘り強さが落ちにくくなりました。
いっぽう、「面白い仕事に就きたい」「楽しい仕事がしたい」のような自分中心の動機だけでは、同じ効果は安定して出ませんでした。
ただし、成績の伸びを確かめたのは、2つ目の研究だけです。4つの研究はどれも同じチームによるもので、別のチームが確かめ直したものではありません。
また、自分のための目的を捨てる必要はありません。研究が示したのは、自分中心の動機「だけ」では足りないことがある、という点です。点を取りたい気持ちはそのままに、もう1つ、誰かのための理由を足せばいいのです。
問題集の表紙に1行
原田英語のおすすめは、勉強の先で役に立ちたい相手を、具体的に1人思い浮かべることです。たとえば、駅で道に迷っている外国の人に、英語で道を教える自分。あるいは、将来、家族に薬の飲み方をわかりやすく説明する自分。その場面を1行で、問題集の表紙に書いておきます。
退屈が消えるわけではありません。それでも、ページの向こうに誰かの顔が見えていれば、もう1ページめくる理由になります。
参考文献
Yeager D., Henderson M., Paunesku D., Walton G., D'Mello S., Spitzer B. et al. (2014). Boring but important: A self-transcendent purpose for learning fosters academic self-regulation. Journal of Personality and Social Psychology, 107, 559-580.
doi.org/10.1037/a0037637✓ 実在と内容を確認済み
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