- 19日18時現在、大型で猛烈な勢力(935hPa・最大瞬間風速75m/s)でフィリピンの東を西北西へ
- 22日ごろ沖縄の南に達するまでは、気象庁と米軍の予想はほぼ同じ
- その先が割れている:気象庁は台湾から台湾海峡へ、米軍は北へ曲がって八重山諸島付近から東シナ海へ
台風30号の進路予想マップ(気象庁と米軍の比較)
線は各機関の予報の「中心」を結んだものです。23日の昼すぎまでは2本がほぼ重なり、分かれるのは23日から24日。気象庁の線は台湾付近を通って台湾海峡へ、米軍の線は台湾の手前で北へ折れ、与那国島と石垣島の間付近を通る形です。ただし先の予想ほど幅は広く、気象庁の予報円は24日には半径約280kmまで広がります。いまの中心予想ではどちらも先島諸島(宮古・八重山)に近づくため、先島の方は特に最新情報に注意してください。
気象庁の進路予想:910hPaまで発達、弱まりながら沖縄の南へ
| 日時 | 場所 | 気圧 hPa |
最大風速 (瞬間)m/s |
|---|---|---|---|
| 19日18時 | フィリピンの東 | 935 | 55(75) |
| 20日18時 | フィリピンの東 | 910 | 55(80) |
| 22日15時 | 沖縄の南 | 935 | 50(70) |
| 23日15時 | 沖縄の南 | 940 | 45(65) |
| 24日15時 | 台湾海峡 | 985 | 30(40) |
気象庁は、20日に中心気圧910hPaまで発達したあと、22日には「非常に強い」勢力に少し弱まりながら西北西へ進み、24日には台湾海峡に達すると予想しています。
米軍(JTWC)の進路予想:スーパー台風、台湾の手前で北へ
| 日本時間 | 位置のめやす | 最大風速(1分平均) ノット(m/s) |
|---|---|---|
| 19日15時 | ヤップ島の北 | 140(約72) |
| 20日15時 | フィリピンの東 | 150(約77) |
| 22日15時 | 沖縄の南 | 115(約59) |
| 23日15時 | 沖縄の南・台湾の東 | 95(約49) |
| 24日15時 | 台湾の北東・東シナ海南部 | 75(約39) |
米軍の合同台風警報センター(JTWC)は台風30号を「スーパー台風29W」と呼んでいます(番号の数え方が気象庁と違うため、30号でなく29Wになります)。ポイントは、JTWC自身が進路の確信度を22日15時ごろまでは「HIGH(高い)」、その先24日までは「LOW(低い)」としていること。台湾の手前で北へ曲がる案をとりつつ、「そのまま北西へ進んで台湾東岸に上陸する」別のシナリオもあると書いています。
米軍は1分間の平均、気象庁は10分間の平均で最大風速を出すからです。1分平均のほうが一般に大きめの値になります。米軍では1分平均130ノット(約67m/s)以上を「スーパー台風」と呼びます。
ヨーロッパ(ECMWF)の物理モデルとAIモデルの見方:進路の傾向に大きな差
今回いちばんの注目点がここです。JTWCの解説によると、22日ごろから計算方法によって進路の傾向に大きな差が出ています。
ヨーロッパ(ECMWF)やアメリカ(GFS)の、物理の方程式で計算するモデル
- 台湾の南端〜台北の南あたりへ北西進
- 気象庁の予報もこちらに近い
ECMWFのAIモデル「AIFS」、Google DeepMindのモデルなど
- 台湾の手前で北へ転向し、台北の北東へ
- 中でもECMWFのAI(AIFS)のアンサンブルがもっとも大きく北へ曲げている
- 米軍JTWCはこちらに寄せた
同じヨーロッパの計算でも、物理モデルは西寄り、AIモデルは北寄りと傾向が違うわけです。ウェザーニュースも「物理モデルとAI予測に大きな差」と伝えています。各機関のアンサンブル(少しずつ条件を変えた計算)による24日15時ごろの予測位置も、台湾の東から長崎県・佐世保の南西まで広く散らばっていて、進路はまだ絞り込めていません。
沖縄・先島諸島・台湾・本州への影響は?
気象庁・米軍どちらの中心予想でも近くを通るため、特に注意が必要です。tenki.jpは先島諸島で21日から高波に警戒するよう呼びかけています。中心がいちばん近づくのは、いまの予想では23〜24日ごろです。
中心は南を通る予想ですが、大型の台風(強風域が広い)なので、うねりや風の強まりに注意してください。
直接の影響は、まだ判断できる段階ではありません。北へ曲がる進路になった場合は、その後の動きに注意してください。
名前「チャンパー」の意味は?台風の名前一覧はこちら
台風30号の名前「チャンパー(Champi)」はラオスが提案した名前で、意味は「赤いジャスミン」(気象庁)。花の名前です。台風が30号まで発生するのは、フィリピンに大きな被害を出した台風「ハイエン」が30号だった2013年以来、13年ぶりです。次に発生する31号の名前は「インファ」(広東語で「花火」)の予定です。
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ニュースで使う台風の英語
台風の名前のしくみや英語の呼び方は、台風の名前チェッカーでもくわしく解説しています。
※進路予想は数時間おきに更新されます。避難や移動の判断は、必ず気象庁と自治体の最新の発表で確かめてください。
