中高英語教師のための授業アイデア&最新情報ニュースレター

【中高英語教師のための授業アイデア&最新情報】 2026年6月22日(月)~原田先生の英語教育ニュースレター Vol.126~

 

ENGLISH TEACHER’S BRIEFING ・ STRIP-WOVEN EDITION
原田先生の英語教育ニュースレター
中高英語教師のための授業アイデア&最新情報
2026年6月21日(日) VOL.126
▌STRIP I ── TODAY’S HEADLINE
⌘ 今日の一面
田中茂範氏が説く「エクササイズ論」— ポリグロッツ”ここゼミ”が初のリアル開催へ(8/12)
ポリグロッツが、慶應義塾大学名誉教授・田中茂範氏を講師に迎えたセミナー「英語教育<ここから>ゼミ・リアル」を8月12日(水)に初のリアル開催すると発表しました。第6回となる今回は2部構成。第1部のテーマは英語教育の”本丸”とも言える「エクササイズ(活動)論」です。スポーツには「なぜこの練習が効くのか」を説明する理論が確立されているのに、英語教育の活動にはその理論がまだ固まっていない——この問いに田中氏ならではの切り口で迫ります。第2部は参加者の悩みに直接答える相談コーナー。「帯活動はなぜ効くのか」を言語化したい先生にこそ刺さる内容です。本号の帯活動も、ぜひ”なぜ効くのか”を意識しながら回してみてください。
▌STRIP II ── WARM-UP WEAVE
🧵 今日の帯活動アイデア(5分でできる!)
① Shuttle Pass(杼わたし連想リレー)
対象:中1〜高校 | 時間:5分 | 準備:不要
① 機織りの杼(シャトル)を渡すように、ある語を隣の生徒へ”投げる”:“market”
② 受けた生徒は、その語と意味でつながる1語を返しながら次へ渡す:market → trade → ship → harbor…
③ ただし1往復に1回だけ“reverse the shuttle”(折り返し)が使える。直前の語に対して反対の意味の語を返してよい(例:buy → sell)。
④ 詰まったら “Pass!” で次へ。30秒でいくつ繋げたか数える。
💡 連想と対義の両方を瞬時に切り替えることで、語彙ネットワークが縦横に編まれます。
② Two-Strip Story(二本縞ストーリー)
対象:中2〜高校 | 時間:5分 | 準備:黒板に2語
① 黒板に無関係な2語を書く(例:umbrella / volcano)。これが布の”縦縞2本”。
② ペアで、その2語を必ず両方使った3文の物語を即興で作る。
③ 1人が1文ずつ交互に足し、3文目で必ずオチをつける。
④ 数ペアに発表させ、最も”きれいに編まれた”物語に拍手。
💡 無関係な2語を1つの筋に織り込む制約が、即興の発想力と接続表現(so / because / but)を引き出します。
▌STRIP III ── AI LOOM
🤖 AI × 英語指導 最前線
🆕 教師向け:Almanack(almanack.ai)
「日曜の夜にワークシートが要る」——そんな場面のための授業準備AI。トピックとカリキュラム基準を入れるだけで、レッスンプラン・ワークシート・スライド・小テスト・ルーブリックを一括生成。同じ題材をbelow-grade / above-grade / ELL向けに瞬時に作り分けられるのが強みで、英語が苦手な生徒・得意な生徒へ同時に教材を差し替えられます。500以上の基準フレームワークに対応、無料プランあり。
🎓 活用例:教科書本文を貼り付け → A2用とB1用の2レベルのリーディング教材+内容理解問題を1クリックで生成。同じ授業で読む速さの違う生徒に配れます。
📱 生徒向け:Jumpspeak(jumpspeak.com)
CEFR準拠の英会話練習アプリ。各レッスンがListen → Write → Speak → Conversationの4段階で構成され、「いきなり話す」前に書いて準備できるので、発話に不安のある生徒も安心。”normal / immerse”の2モードで難度を選べ、カフェ・面接などのロールプレイ会話で実践練習ができます。発音にはリアルタイムの音声フィードバック付き。
▌STRIP IV ── NEWS THREADS
📰 英語教育ニュース FLASH
🇯🇵 CURRICULUM
次期学習指導要領、小中高で英語のAI活用を拡大 — 「話す・書く」の力を重点に
中央教育審議会の議論を受け、次期学習指導要領では外国語(英語)でのAI活用を拡大する方向が打ち出されています。とりわけ発話・作文という産出(output)スキルの底上げにAIを活かす狙いで、評価や個別フィードバックの設計が現場の論点に。ヘッドラインの「なぜその活動が効くのか」と併せて考えたいテーマです。
🇯🇵 PRACTICE
文科省、英語教育のAI活用事例集を公開 — 全国326校の実践を収録
文部科学省が「AIの活用による英語教育強化事業」に基づき、全国の小・中・高・特別支援学校における生成AIや英語学習アプリの具体的な活用事例集を公開しています。モデル校の多様な実践が収められており、「自分の教室でAIをどう使うか」を考える際の実例カタログとして役立ちます。明日からの一手を探すなら、まず事例から。
🌍 GLOBAL
「AI研修は増えた。でも、その中身は本当に役立っているか?」— EdWeekが問う
米国でも教師向けAI研修が広がる一方、EdWeekは「研修の質」そのものを問い直しています。「効率化ツール」としてのAI研修から、実際の授業・学習に組み込む段階へ進むのが難しいという現場の声を紹介。リーダーが明確な方針を示さないと現場は混乱するという指摘は、日本の校内研修にも通じます。「使い方」だけでなく「いつ使うか」を教えることの重要性が論点です。
▌STRIP V ── TOOL SPOOLS
🛠 超絶使える!英語学習ツール
📻 Spotlight English
ゆっくり明瞭な英語で世界のニュースや物語を届けるリスニング素材。語彙が制限され、聞き取りやすい速度なので、帯活動の音読・ディクテーションに最適。

公式サイト →

🔤 Vocabulary.com
適応型の語彙学習プラットフォーム。単語の使われ方を文脈で示し、ゲーム形式で定着を促す。リストを作って課題配信も可能。

公式サイト →

🗣 Speak and Improve
ケンブリッジ提供の無料スピーキング練習。質問に英語で答えると、AIがCEFRレベルの目安とフィードバックを返す。話す自信づくりに。

公式サイト →

📰 Newsela
同じ記事を複数のリーディングレベルで提供。レベル差のあるクラスで「同じ話題・違う難度」を実現できる定番教材。

公式サイト →

▌STRIP VI ── WORLD CLASSROOM
🌎 世界の英語授業から学ぶ
🇸🇱 シエラレオネ式:クリオ語を”足場”にした英語教育
西アフリカのシエラレオネは英語が公用語で、教育の媒介言語も英語。一方、街で最も広く話されるのは英語をベースにしたクリオ語(Krio)です。多くの子どもはまずクリオ語や地域語で育ち、学校で標準英語に出会います。教室では、クリオ語と標準英語を行き来する“コードスイッチング”を排除せず、むしろ橋渡しに使う実践が見られます。「まず身近な言葉で意味をつかみ、次に標準英語に言い換える」——母語を敵にしない二段構えの指導です。
🔑 明日から使えるテクニック「Bridge-Back(橋渡し)」
新出表現を導入したら、まず生徒に日本語(=身近な言葉)で意味の核をつかませ、その直後に“Now say it in English.” と標準英語へ橋を架ける。日本語を「禁止」するのではなく「足場」として一瞬だけ使い、すぐ英語へ戻す。クリオ語と英語を往復させるシエラレオネの発想を、日本語と英語の往復に応用したミニ手順です。
▌STRIP VII ── WEAVER’S WORDS
TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS
“Conversation is not just a means of practicing language; it is the very crucible in which acquisition takes place.”
会話とは、単に言語を練習する手段ではない。それは習得そのものが起こる「るつぼ」なのだ。
— Michael Long(マイケル・ロング/応用言語学者・インタラクション仮説の提唱者)
▌STRIP VIII ── SUNDAY SELVAGE
🧶 日曜の縁かがり(Sunday Selvage)
手織り帯の端は”ほつれ止め(selvage)”でかがって仕上げます。1週間の端も、日曜にひと針かがって締めましょう。
▸ WARP(縦糸):今週、ぶれずに通せた一本は? 自分の指導の”芯”を1つ言葉にする。
▸ WEFT(横糸):偶然うまく噛み合った瞬間は? 生徒の反応で”織り込めた”一瞬を思い出す。
▸ SELVAGE(縁かがり):来週ほつれそうな端は? 先に一針——月曜の最初の5分だけ決めておく。
📬 原田先生の英語教育ニュースレター Vol.126
haradaeigo.com
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