All About the Piñata ・ 3/3

ピニャータの作り方:新聞紙と小麦粉で「ちょうど割れる」星を作る

割れなさすぎても、割れすぎてもダメ。ちょうどいい強さは、新聞紙を何層はるかで決まる。

新聞紙を何層か多くはっただけで、大人がたたいても割れないピニャータになることがあります。手作りのいちばんの決め手は、紙の厚さです。このページでは、風船を型にした張り子、その日のうちにできる段ボール箱、棒を使わずにひもを引くプルひも式の3つの作り方を、材料・時間の目安・中身の選び方まで手順つきで紹介します。メキシコの伝統の「7つの角の星」の作り方もあります。

1ピニャータの作り方は3通り:材料・道具と時間の目安

新聞紙、小麦粉、水、風船。本格的なピニャータも、台所にある物から始まります。ただし、いちばん大事な材料は「時間」かもしれません。張り子は、のりが乾くのを何日も待つからです。

作り方は大きく3つあります。
A 風船+新聞紙の張り子:丸くて軽い、たたいて割る昔ながらの形。乾かす時間を入れて、季節と層の数しだいで早くて1〜2日、層を多く重ねるなら5日ほど。
B 段ボール箱:のりが乾くのを待たなくてよく、その日のうちに完成。四角や星など、板を組み立てる形に向きます。
C プルひも式:Bの箱の底にふたを作り、ひもを引いて開けます。棒でたたかないので、小さい子や室内に向きます。

材料と道具
・新聞紙(張り子用。手でちぎれる紙ならよい)
・のり:小麦粉と水、洗たくのり(PVA入り)と水、または木工用ボンドを水でうすめた物
・ゴム風船(A)、段ボール箱やお菓子の空き箱(B・C)
・お花紙、クレープ紙、色画用紙(角とフリンジ用)
・はさみ、カッター(カッターは大人が使う)、テープ、両面テープ
・じょうぶなひもやリボン(つるす用・プルひも用)
・中身:個包装のお菓子や小さなおもちゃ

作業する机には新聞紙かビニールを広げておきます。小麦粉ののりは手も机もべたべたになるので、汚れてもいい服で始めると安心です。

2作り方A 風船と新聞紙の張り子:メキシコの土のつぼが風船になった

メキシコの伝統的なピニャータの中には、素焼きの土のつぼが入っていました。つぼだけを売る職人もいて、買った人が紙で好きなように飾りつけます。メキシコ州のアコルマンは今もつぼのピニャータで知られ、クリスマスの前になると、町の工房でたくさんのつぼのピニャータが作られます。ただ、割れたつぼのかけらで子どもがけがをすることもあり、今は紙と厚紙のピニャータが主流です。その多くは、風船を型にした張り子です。

1. のりを作る:ボウルに小麦粉を入れ、水を少しずつ加えて、だまがなくなるまで混ぜます。割合は資料によって小麦粉1に対し水1〜1.5。ホットケーキの生地くらいのとろみが目安です。かびにくくするため塩を少し入れる作り方もあります。洗たくのりなら、のり2に水1くらい。
2. 紙をちぎる:新聞紙を幅2.5〜3cmほどの細長い帯にします。はさみで切るより手でちぎるほうが、ふちがなじみます。
3. 風船をふくらませる:ぱんぱんにせず、少し余裕を残します。ボウルの上にのせると転がりません。
4. はる:帯をのりにくぐらせ、指2本ではさんで余分なのりをしごき落とし、風船に平らにはります。1層目を縦、2層目を横と向きを変えると強くなります。結び目のまわりは、はらずに残します。
5. 乾かす:ひもでつるすか、ときどき向きを変えて全体を乾かします。新聞紙をはり終えてから、夏は半日、冬は丸2日ほど。触って固ければ乾いています。
6. 層を重ねる:何層はるかは、資料によって2〜6層と幅があります。直径22〜23cmの風船なら新聞紙は2周まで、とする作り方もあります。1層ごとに乾かしてから次をはります。
7. 風船を出す:完全に乾いてから、風船の口を切ってしぼませ、穴から引き出します。乾く前に割ると、紙ごとへこんでしまいます。
8. 入れ口を作る:結び目のあった穴を、お菓子が入る大きさまで広げます。中身を入れたら、紙をはってふさぎます。

3作り方B 段ボール箱で作る:乾かす待ち時間なし、その日のうちに完成

パーティーは明日。そんなときは段ボール箱の出番です。のりが乾くのを何日も待たなくてよいので、朝に始めればその日のうちにでき上がります。張り子と厚紙は、どちらもピニャータの大事な材料です。メキシコでは、今のピニャータ作りは「カルトネリア」と呼ばれる紙と厚紙の工芸に入ります。

1. 箱を選ぶ:大きなものは段ボール箱、小さなものはシリアルやティッシュの空き箱が使えます。
2. 形を作る:箱のままでもかまいません。星や数字の形にしたいときは、段ボールに同じ形を2枚かいて切り抜きます。細長い帯を曲げて2枚の間に立て、テープでつなぐと立体になります。形がくずれないよう、テープはたっぷり使います。
3. 入れ口とつるす穴:上の面にお菓子を入れるふたを切り、近くに穴を2つあけてひもを通します。
4. 下地をはる:箱の柄が目立つときは、先に白い紙や色紙で全体をおおいます。フリンジのすき間から柄が見えません。
5. 中身を入れて閉じる:お菓子を入れ、ふたをテープで留めます。
6. フリンジをはる:のりを細い線で引き、下の段から順に重ねてはります(はり方は後の節で)。

段ボールを切るのは思ったより力がいります。厚い段ボールにカッターで切りこみを入れるのは、大人の仕事にしましょう。

4作り方C プルひも式ピニャータ:たたかない、当たりは1本だけ

底からひもが何本もぶら下がっています。1人1本ずつ引いても、たいていはするっと抜けるだけ。ところが、だれかが当たりの1本を引いた瞬間、底のふたがぱかっと開き、お菓子が降ってきます。棒をふり回さないので、小さい子の誕生会や室内に向いています。アメリカの公共放送PBSの子ども向け工作ページでも、「割らないピニャータ」として紹介されています。

1. 箱を閉じてかざる:作り方Bと同じように箱を閉じ、周りをかざります。
2. 底にふたを作る:底の面に四角をかき、3辺だけを切ります。残りの1辺が、ちょうつがいの役をします。
3. つるす穴:上の面に穴を2つあけ、ひもかリボンを通します。
4. 中身を入れる:底のふたから、お菓子やおもちゃを入れます。
5. ひもをつける:ひもは参加する人数分と、当たり用の1本を用意します。当たりの1本だけを、ふたの内側にテープでしっかり留めます。ハズレは留めずに、先を箱の中に入れておくだけ。最後にふたを閉じます。

ふたを閉じておく力の加減がこつです。当たりを引くまではもち、引けば開く強さにします。きつく留めすぎると、当たりを引いてもふたが開きません。ハズレのひもを、ふたの外側に小さなテープで軽く留める作り方もあります。引けば外れるだけで、ふたは閉じたままです。

遊ぶときは、大人が箱を持つか近くにつるし、1人ずつ順番にひもを引いていきます。

57つの角の星とフリンジ:ピニャータらしく見せるコツ

メキシコのクリスマスのピニャータといえば、丸い体から7本の角がつき出た星形です。7本の角は、キリスト教の「七つの大罪」を表すと説明されます。メキシコ国立人類学歴史研究所(INAH)のカサ・デ・カランサ博物館も、子ども向けにこの星の作り方を公開しています。

角(円すい)の作り方
1. 画用紙に円をかいて切り抜き、ふちから中心まで1本切りこみを入れます。
2. 切りこみの両側を重ねて丸めると、円すいになります。重ねを深くするほど、細くとがった角になります。テープで留めます。
3. 円すいの口のふちに、はさみで細かい切りこみをぐるりと入れ、外側に折り返します。これがのりしろです。
4. のりしろにのりをつけ、乾いた張り子の体にはります。体全体に散らして7本。

INAHの手順では、画用紙4枚を半分に切り、7本の角を作ります。7本とも同じ大きさにそろえると、整った星に見えます。角の先に細長いお花紙を何本かはると、つるしたときに風でゆれて目を引きます。

フリンジ(ひらひら)のはり方
1. お花紙やクレープ紙を細長い帯に切ります。
2. 片方のふちを1cmほど残して、細かい切りこみを入れます。
3. 体のいちばん下から、ぐるりと1段はります。
4. 次の段は、前の段に少し重ねて上へ上へとはります。下の段ののりしろがかくれ、ひらひらだけが見えます。

INAHの手順では、先に体を紙でおおい、そのあと角をはって、角もお花紙などでくるみます。色画用紙で作った角なら、そのままでもかまいません。

6ピニャータが割れない・すぐ壊れる:失敗の直し方と中身・つるし方・安全

何度たたいても、びくともしない。手作りピニャータで気をつけたいのが、紙のはりすぎです。新聞紙を重ねすぎると、大人がたたいても割れないほど固くなります。逆に紙が少なすぎると、つるしただけで中身の重さに負けて破れます。

割れにくすぎたら:目立たない所に、大人がカッターで切れ目を入れておくと割れやすくなります。作り直すなら層を減らします。
割れやすすぎたら:中身を減らします。紙袋や箱なら、底の内側に厚紙を1枚しくと安定します。

中身の選び方
・個包装で、軽く、落ちても割れにくい物。あめ、ラムネ、グミ、小袋のスナックなど。
・チョコは季節によってとけやすく、袋の中で粉々になるお菓子もあります。
・量は本体の半分〜3分の2まで。重すぎると底がぬけます。丸めた紙を少し混ぜると、お菓子が広く散らばります。
・アレルギーのある子が来るなら、原材料の表示を確かめます。シールや消しゴムなど、食べ物でない物を入れる手もあります。
・消費者庁は、かたい豆やナッツ類を5歳以下の子どもに食べさせないよう呼びかけています。小さい子が床のお菓子を拾って口に入れないよう、片づけまで気を配ります。

つるし方:入れ口の両わきに穴を2つあけてひもを通し、はしを結びます。穴を2つあけた厚紙(5×10cmほど)にひもを通し、ピニャータの内側にはりつけておくと、つるす所が丈夫になります。高さはたたく子の背たけに合わせ、天井や長い棒の先からつるします。

安全のために:たたく前に、周りに人がいないか必ず確かめます。順番を待つ子は少しはなれて応援します。ピニャータを棒の先につるして大人が持つときは、手をたたかれないよう長めの棒にします。土のつぼのピニャータが減った理由の一つも、割れたかけらによる子どものけがでした。

🔊Read in English英語で読もう:A Star Made of Paper and Paste

このページの話を、やさしい英語(CEFR A2)で。▶で英文をタイトルから通して聞けます。「和訳」ボタンで日本語訳を表示できます。

A Star Made of Paper and Paste

CEFR A2
0:00
260 words

On Saturday morning, Hana and her dad covered the kitchen table with old newspapers. Her little brother Sota was turning six the next weekend, and they wanted to make a piñata for his party. Dad mixed flour and water in a big bowl until it looked like pancake batter. Hana blew up a round balloon, but not too much.

土曜日の朝、ハナとお父さんは台所のテーブルに古新聞を広げました。弟のソウタが次の週末に6歳になるので、誕生会のためにピニャータを作ろうと思ったのです。お父さんは大きなボウルで、ホットケーキの生地のようになるまで小麦粉と水を混ぜました。ハナは丸い風船をふくらませましたが、ふくらませすぎないようにしました。

They tore the newspaper into long, thin strips. Hana dipped each strip into the paste and laid it flat on the balloon. Her hands got white and sticky, and she laughed. They left a small hole for the candy. After the first layer, they hung the balloon in a sunny window to dry. They added one more layer each day until there were four.

2人は新聞紙を細長い帯にちぎりました。ハナは帯を1本ずつのりにひたして、風船の上に平らにはりました。手が白くべたべたになって、ハナは笑いました。お菓子を入れるための小さな穴は残しておきました。1層目をはり終えると、乾かすために風船を日の当たる窓につるしました。毎日1層ずつはり重ねて、4層になりました。

On Wednesday, the paper shell was hard and dry. Dad cut the end of the balloon, and Hana pulled it out through the hole. Next, she rolled colored paper into seven cones and glued them around the ball. Now it looked like a bright star. Mom cut pink and gold tissue paper into fringe, and Hana glued it on from the bottom to the top.

水曜日、紙のからは固く乾いていました。お父さんが風船の口を切ると、ハナがそれを穴から引き出しました。次に、色紙を丸めて7本の円すいを作り、球のまわりにはりつけました。これで明るい色の星のようになりました。お母さんがピンクと金色の薄紙を切ってフリンジにし、ハナがそれを下から上へとはりました。

On Friday night, they filled the star with small wrapped candies and tiny erasers. They did not use chocolate because it can melt. One of Sota's friends cannot eat peanuts, so they checked every package. At the party, the children hit the piñata again and again, but it did not break. Maybe four layers were too many, Hana thought. Then Sota hit it hard, and candy rained down on everyone.

金曜日の夜、星の中に小さな個包装のあめと、小さな消しゴムを詰めました。チョコはとけることがあるので入れませんでした。ソウタの友だちの1人はピーナッツを食べられないので、すべての袋の表示を確かめました。誕生会で子どもたちは何度もピニャータをたたきましたが、割れませんでした。4層は多すぎたかも、とハナは思いました。そのときソウタが強くたたき、みんなの上にお菓子が雨のように降ってきました。

❓FAQよくある質問

ピニャータの作り方は?簡単な方法は?

いちばん手軽なのは、段ボール箱や紙袋に中身を入れ、色紙のフリンジでかざる方法です。のりを乾かす待ち時間がほとんどなく、その日のうちに完成します。本格的に作るなら、風船に新聞紙をはる張り子で、乾かす時間を入れて数日かかります。小さい子向けには、ひもを引いて開けるプルひも式もあります。

ピニャータは何で作るのですか?

手作りなら、新聞紙と小麦粉ののり(または洗たくのりや水でうすめたボンド)で作る張り子が基本で、型には風船を使います。段ボール箱や紙袋でも作れます。メキシコでは昔、素焼きの土のつぼに紙をはって作りましたが、割れたかけらが危ないため、今は紙と厚紙のものが主流です。飾りにはお花紙やクレープ紙を使います。

ピニャータが割れないときはどうすればいい?

紙を重ねすぎて固くなっていることが多いので、目立たない所に大人がカッターで切れ目を入れると割れやすくなります。作り直すときは、新聞紙の層を減らします。目安は資料によって違い、直径22〜23cmの風船で新聞紙2周まで、3層くらい、などとされています。

100均の材料で作れますか?

使う物は、風船、紙袋、色紙、お花紙、ひも、テープなど特別ではない物ばかりなので、身近な店でそろえやすい材料です。ただし品ぞろえは店や時期によって違うので、行く前に確かめると安心です。新聞紙と小麦粉は家にある物で足ります。

張り子のピニャータは何日前から作ればいい?

新聞紙をはったあと、乾くまでに夏は半日、冬は丸2日ほどかかるとされます。1層ずつ乾かして重ねる作り方では、全部で5日ほどかかる例もあります。季節と層の数に合わせて、余裕をもって始めると安心です。

ピニャータの中には何を入れればいい?

個包装で軽く、落ちても割れにくいお菓子が向いています。あめ、ラムネ、グミ、小袋のスナックなどです。量は本体の半分〜3分の2までにします。アレルギーのある子がいるなら表示を確かめ、シールや消しゴムなど食べ物でない物も考えます。かたい豆やナッツ類は、5歳以下の子どもには食べさせないよう消費者庁が呼びかけています。

プルひも式のピニャータは、ひもを何本つける?

参加する人数分のひもと、当たり用の1本を用意する作り方が紹介されています。当たりの1本だけを底のふたの内側にテープで留め、残りは箱の中に入れておくだけにします。ふたを留めるテープは、当たりを引けば開く強さにしておきます。

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