お中元・お歳暮にお返しは必要? 基本はお礼状だけ、対等な相手には同じくらいの品で
1なぜお返しはいらない? お中元は「お礼」だから
結婚祝いや出産祝いには「内祝い」というお返しがあります。それなのに、お中元やお歳暮にお返しの決まりがないのはなぜでしょう。
答えは、贈り物の向きにあります。お中元・お歳暮は、お世話になった人へ、お世話になった側が贈るものです。高島屋の案内でも、目下の人から目上の人へ贈るのがふつうで、その場合はお礼状だけでよいとしています。
お礼の品にさらにお礼の品を返すと、「お礼のお礼」がいつまでも続いてしまいます。上司や恩師に贈ったのに同じ額の品が返ってきたら、贈った側は「受け取ってもらえなかったのかな」と戸惑うかもしれません。ここでは、品物よりもきちんとお礼を伝えることが大切です。
ただし、贈答のならわしは地域や家によって違います。高島屋の案内も「各地・各家の伝統やならわしによって異なる場合がある」と断っています。親の代から続く家どうしのやりとりなら、前の年にどうしていたかを家族に聞いてそろえるのが、いちばん確実で角も立ちません。
2お礼状はいつ出す? 当日か翌日、遅くとも3日以内
お礼状には、感謝を伝えるほかに「確かに受け取りました」と知らせる役目があります。配送で届いたものは、贈った人からは届いたかどうか見えないからです。
高島屋の案内では、郵便なら届いた当日か翌日がいちばんよく、遅くとも3日以内に出すのがよいとしています。すぐに書けないときは、先に電話やメールでお礼を伝え、1週間以内にお礼状を出します。親しい間柄なら、電話やメール、LINEだけでもかまいません。
お礼状に入れたいのは、次の3つです。
・品物を受け取ったことと、感謝の言葉
・品物の感想や、家族(会社なら社員一同)が喜んでいること
・相手の体を気づかう一言
たとえば「本日、結構なお品をお送りいただき、ありがとうございました。家族そろっておいしくいただいております。暑さ厳しき折、どうぞご自愛ください。」のように、短くてもこの3つがそろえば十分です。
3お返しをするのはどんなとき? 金額とのしの決まり
お返しをしたほうがよいのは、次のような場合です。
・友人・同僚・兄弟など、対等な関係の人から届いたとき
・目上の人から届いたとき
・思いがけず高額な品が届いたとき
金額は、対等な相手なら同じくらいが目安です。高すぎると、かえって相手の負担になります。目上の人に返すときは、いただいた品より高い物は失礼にあたるので注意しましょう。
お返しも、普通のお中元・お歳暮と同じ形で贈ります。のし紙は紅白の蝶結び。表書きは「お返し」ではなく、届ける時期に合わせて決めます。
・夏:「御中元」→(東日本では)7月15日すぎは「暑中御見舞」→立秋からは「残暑御見舞」
・冬:「御歳暮」→年が明けたら「御年賀」→松の内のあとは「寒中御見舞」
その年だけのお礼で、次の年からは続けないつもりなら、表書きを「御礼」にする方法もあります。
| 贈ってくれた人 | お礼状 | 品物のお返し |
|---|---|---|
| 部下・後輩・取引先(目下から) | 出す | いらない |
| 上司・恩師(目上から) | 出す | してもよい。いただいた品より安めに |
| 友人・同僚・兄弟(対等) | 出す | 同じくらいの品を季節のあいさつとして |
| 親戚 | 出す | 目上の親戚ならお礼状だけ、対等なら同じくらいの品で |
4迷いやすい場面:会社に届いた・やめたい・相手が喪中
会社あてに取引先から届いたときは、会社の決まりにしたがいます。お礼状には会社名と担当者名を入れると、だれからのお礼かがはっきりします。受け取りを禁止している会社もあるので、贈る側も相手の会社の方針に気をつけましょう。
毎年のやりとりをやめたいときは、急にやめるより、品物の金額を少しずつ控えめにしたり、お中元をやめてお歳暮だけにしたりするのが一般的です。
相手が喪中のときは、お返しを贈ってもかまいません。お中元・お歳暮はお祝いではないからです。ただし四十九日を過ぎてから、紅白の水引は避けて贈ります。
迷ったときは、まずお礼状を早く出すこと。お返しをするかどうかは、そのあとゆっくり決めても失礼になりません。
❓FAQあわせてよく聞かれる質問
お中元のお返しはいつまでに贈る?
お返しをするなら、お中元の時期のうちに「御中元」として贈るのがいちばん自然です。過ぎたら「暑中御見舞」や「残暑御見舞」にします。お礼状は、品物とは別に3日以内に出しておきましょう。
お返しののしは「お返し」と書く?
書きません。お返しも、普通のお中元・お歳暮と同じように「御中元」「御歳暮」や、時期に合わせた「暑中御見舞」「寒中御見舞」にします。その年1回だけなら「御礼」でもかまいません。
お礼状はメールやLINEでもいい?
親しい友人や家族なら、電話やメール、LINEでもかまいません。上司・恩師・取引先には、はがきか封書でお礼状を出すほうがていねいです。
お礼状を出し忘れたらどうする?
気づいた時点で、すぐに出しましょう。「お礼が遅くなり失礼いたしました」と一言そえれば十分です。何も伝えないままにするより、遅れても出すほうがずっとよい印象です。
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