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数珠の持ち方は宗派で違う? 共通の基本と各宗派の例、貸し借りの考え方

結論
宗派によって違います。それでも、房を下にして、ふだんは左手に持つことは、多くの宗派で共通です。自分の宗派がわからないときは略式の数珠で十分です。数珠は自分のお参りの道具なので、貸し借りは避けるのが無難とされます。

1数珠の意味:珠が108個あるのはなぜ?

正式な数珠の珠は108個が基本です。人の心をまどわす「百八の煩悩」にちなむ数とされます。その半分の54個、さらに半分の27個の数珠も一般的です。

数珠のルーツはインドです。古代インドのバラモン教などで、珠を一つずつ繰りながら祈りのことばを唱える道具として使われ、のちに仏教に取り入れられたといわれます。西へ伝わったものはキリスト教のロザリオになったとも説明されます。祈りの道具が、東と西で親せき同士なのです。

日本では、722年の法隆寺の財産目録にすでに「誦数」の名が見え、正倉院には奈良時代の数珠が残っています。1,300年前の人も、同じように珠を手にかけて祈っていたのです。

2宗派で持ち方はどう違う? 公式の説明を見てみよう

各宗派が公式サイトで説明している持ち方を比べると、違いと共通点がよくわかります(下の表)。

浄土宗では、輪が二つ組み合わさった「日課数珠」を使います。合掌のときは両手の親指に二つの輪を掛け、房を手前に垂らします。

浄土真宗(本願寺派)では、念珠(数珠のこと)は念仏の回数を数える道具ではなく、阿弥陀さまに合掌するときの礼儀として持つものとされています。持つときは房を下にして左手、合掌のときは両手にかけて親指で軽く押さえます。

日蓮宗では、ふだんは房を下にして左手に二重に掛けます。法要のいちばん大切な場面では、数珠を一度ねじって両手の中指に掛け、二つの房を右手に、三つの房を左手にくるようにします。

真言宗・天台宗・曹洞宗・臨済宗などにも、それぞれ決まった形と作法があります。日蓮正宗・創価学会など、宗派や団体ごとに独自の作法を定めているところもあるので、細かいことはその寺院・団体に確かめましょう。

3葬儀・焼香のときの持ち方:自分の宗派と違ったら?

葬儀では、数珠は左手に持つと覚えておけば、まず困りません。焼香のときは左手に数珠をかけたまま、右手で抹香をつまみます。合掌のときは両手にかけるか、左手にかけたまま手を合わせます。

葬儀をする家の宗派が自分と違っても、普通は自分の数珠をそのまま持っていきます。数珠は自分がお参りするための道具だからです。宗派がわからない人は、珠の数が少ない略式(片手)数珠を1本持っておけば、どの葬儀にも使えます。

してはいけないことも、いくつかの宗派で共通しています。浄土真宗・浄土宗・日蓮宗の公式の説明では、数珠をこすって音を立てないよう案内しています。日蓮宗は首にかけるのも好ましくないとし、浄土真宗本願寺派は畳や床に直接置かないよう呼びかけています。待っている間は、左手首にかけるかバッグにしまっておきましょう。

4数珠の貸し借りはダメ? 家族ならいい?

数珠の貸し借りについて、どの宗派にも共通の決まりがあるわけではありません。ただ、マナーとしては避けたほうがよいとよく言われます。数珠は持ち主が仏さまに向き合うための道具で、お守りのように「その人のもの」と考えられているからです。

家族の間では「同じ家の宗派の数珠なら貸し借りしてもかまわない」と考える人もいます。親から受けついだ数珠を大事に使う人も多く、家族で使い回すこと自体を責める人はまずいません。気になるなら1人1本持つのがいちばん安心です。略式の数珠は手ごろな値段で買えます。

当日に忘れてしまったときは、無理に人から借りなくても大丈夫です。数珠がなくても、心をこめて合掌すればお参りはできます。

5神道の葬儀では持たない? 男性用・女性用の違いは?

数珠は仏教の道具(仏具)です。そのため、神道の葬儀(神葬祭)やキリスト教の葬儀では持たないのがふつうです。神道を信仰している人が仏式の通夜に出るときは、数珠を持たず、一礼や合掌で心をこめてお参りする人もいます。

数珠には男性用と女性用があり、一般に男性用は珠が大きく、女性用は小ぶりです。房の色に地域の習わしがあるところもあります。迷ったら、家の菩提寺(お世話になっているお寺)か、数珠を扱う仏具店で相談すると確かです。

❓FAQあわせてよく聞かれる質問

数珠は左手と右手、どちらに持つ?

多くの宗派で左手です。浄土真宗本願寺派や真宗大谷派、日蓮宗の公式の説明でも、ふだんは左手に持つとしています。焼香のときも左手にかけたまま、右手で香をつまみます。

数珠をこすって音を出すのはマナー違反?

浄土真宗・浄土宗・日蓮宗では、こすって音を立てる作法はないと公式に説明しています。修験道のように、数珠をもんで音を立てる作法をもつところもあります。迷ったら、静かに合掌すれば安心です。

親の数珠を使ってもいい?

受けついだ数珠を大切に使うのは問題ありません。宗派が同じなら作法もそのまま使えます。糸が切れたり古くなったりしたら、仏具店で直してもらえます。

数珠を持っていないと失礼?

失礼にはなりません。ただ、仏式の葬儀や法事に出る機会が多いなら、略式の数珠を1本持っておくと安心です。

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