カンマは「ここで一度、話が区切れた」の合図。, which は「そしてそれは」と前から訳し下ろすと、長文でも流れが止まりません
01しくみ:なぜこの意味になるのか
カンマのない関係詞節(制限用法)は、たくさんある中から「どれのことか」をしぼりこみます。カンマのある関係詞節(非制限用法)は、もう決まっている名詞に情報を 付け足す だけです。She has three cousins, who live in Brazil なら、いとこは3人で全員ブラジルにいます。カンマがなければ「ブラジルに住むいとこが3人」で、ほかにもいとこがいるかもしれません。
, which は前の名詞だけでなく、前の文全体 やその一部も受けられます。He missed the bus, which made him late. で彼を遅らせたのはバスではなく「バスに乗りおくれたこと」です。見分けるには、which を前の名詞に置きかえて意味が通るか、動詞の形(単数か複数か)が合うかを確かめます。
that は「しぼりこむ」ための語なので、付け足しの非制限用法では使えません。, who も , which と同じく省略できません。訳すときは「そしてそれは」「それは〜なのだが」と、and it や but it に置きかえる感覚で前から読み進めると自然です。
型
名詞 / 文, which V ...
そしてそれは〜/それは〜なのだが
言いかえ・変形名詞, who V ......, which means (that) S V名詞, most of which / some of whom ...
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
We visited Kyoto, which has more than a thousand temples.
私たちは京都を訪れた。京都には千を超える寺がある。
前から訳私たちは訪れた / 京都を / そしてそこには千を超える寺がある
- Mwhich has more than a thousand temples形容詞節|Kyoto に情報を付け足す
- 関which節の中で S。Kyoto を受ける
ここを見る京都は1つしかないので、which 節は「どの京都か」をしぼっていません。カンマで区切って、京都についての情報を足しているだけです。
Our teacher let us use our phones in class, which surprised everyone.
先生が授業中にスマホを使わせてくれたので、みんな驚いた。
前から訳先生は使わせてくれた / 私たちに / 授業中にスマホを / そしてそのことはみんなを驚かせた
- Vletlet O 原形「O に〜させてやる」
- Cuse our phones in class原形不定詞
- Mwhich surprised everyone前の文全体を受ける
- 関which節の中で S
ここを見るみんなを驚かせたのは class でも phones でもなく、「スマホを使わせてくれたこと」です。which が前の文全体を受けています。
The city library now lends laptops to students, which means that those who cannot afford one can still do their homework at home.
市の図書館は今、生徒にノートパソコンを貸し出している。そのおかげで、パソコンを買えない生徒も家で宿題ができる。
前から訳市の図書館は今貸し出している / ノートパソコンを / 生徒に / そしてそれは意味する / パソコンを買う余裕のない人も / 家で宿題ができるということを
- Mto students副詞句
- Mwhich means that those who cannot afford one can still do their homework at home貸し出していること全体を受ける
- 関which節の中で S
- V'means3単現。受けるのは1つの出来事
- O'that those who cannot afford one can still do their homework at homethose who=〜する人々
ここを見るwhich が laptops や students を受けるなら動詞は mean のはずです。means なので、受けているのは「貸し出している」という1つの出来事。, which means that は「ということは〜」です。
03誤読のわな
She has three cousins, who live in Brazil.
✕ やりがち彼女には、ブラジルに住んでいるいとこが3人いる。
○ 正しく彼女にはいとこが3人いて、3人ともブラジルに住んでいる。
bad の訳はカンマのない文(制限用法)の意味で、ブラジル以外にもいとこがいるかもしれない言い方です。カンマがあるので、いとこは3人だけ。その3人に「ブラジル在住」という情報を足しています。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1which が受けているのは?
He said he had read the whole book, which was not true.
本当でなかったのは「本を全部読んだ」という中身です。本そのものに「本当かどうか」は言えません。, which は前の文の一部を受けることもあります。
Q2英文の意味として正しいのは?
The train was delayed for an hour, which made us miss the concert.
which は「電車が1時間遅れたこと」を受けて made の主語になっています。make O 原形で「O に〜させる」なので、遅れが原因でコンサートを逃した、という意味です。
Q3正しい英語はどれ?
東京は1つしかないので、しぼりこむ制限用法(カンマなし)は使えません。カンマのある非制限用法では that が使えないので、, which が正解です。
