It is と that をかくしても文が残るなら強調構文、残らないなら形式主語。消して確かめるのがいちばん確実です
01しくみ:なぜこの意味になるのか
強調構文は、ふつうの文の一部を It is と that ではさんで前に出し、「ほかでもなく X が」と照明を当てる形です。Ken broke the vase. の Ken を強調すると It was Ken that broke the vase.(花びんを割ったのはケンだ)。訳は that 以下を先に読み、X を最後に置いて「…なのは X だ」とすると、強調の感じが日本語にも残ります。
形式主語との見分け方は2つです。①It is と that を消してみる:残りが文になれば強調構文(Ken broke the vase.)、ならなければ形式主語。②that のうしろに欠けがあるか:強調構文は X を前に抜き出したので、that のうしろの S や O が1つ欠けます。ただし副詞句を抜き出したときは欠けが見えないので、①で確かめます。
X には名詞だけでなく、in the library のような副詞句や because 節も入ります。X が人なら that の代わりに who、モノなら which も使えます。また、強調構文の X に 形容詞 が入ることはありません。It is important that ... のように It is のうしろが形容詞なら、形式主語と決まります。
型
It is X that ...
…なのは X だ(X を強調)
言いかえ・変形It is X who ...It is X which ...It is not A but B that ...
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
It was my sister that found the lost key.
なくした鍵を見つけたのは、妹だった。
前から訳ほかでもなく妹だった / 見つけたのは / なくした鍵を
- 強調It was強調構文の枠
- Smy sister強調される X。もとは S
- 強調that強調構文の枠
ここを見るIt was と that を消すと My sister found the lost key. が残ります。文になるので強調構文。that のうしろは S が欠けています。
It is in the first three minutes that most viewers decide whether to keep watching a video.
多くの視聴者が動画を見続けるかどうかを決めるのは、最初の3分間のうちだ。
前から訳最初の3分間のうちだ / 多くの視聴者が決めるのは / 動画を見続けるかどうかを
- Min the first three minutes副詞句|強調される X:時を表す副詞句
- Owhether to keep watching a video名詞句|whether to V「V するかどうか」
ここを見るX が副詞句なので、that のうしろに欠けは見えません。It is と that を消すと In the first three minutes most viewers decide ... と文が残るので強調構文です。
It was not the expensive equipment but a patient teacher who stayed after school every day that finally helped our robotics club win the contest.
ロボット部が大会で優勝できたのは、高価な機材のおかげではなく、毎日放課後まで残ってくれた辛抱強い先生のおかげだった。
前から訳高価な機材ではなく / 毎日放課後に残ってくれた辛抱強い先生だった / ついにロボット部が大会で勝つのを助けたのは
- Snot the expensive equipmentX その1:打ち消される側
- Sbut a patient teacher who stayed after school every dayX その2:who 以下が teacher を説明
- 強調that強調構文の that
- Cwin the contesthelp O V「O が V するのを助ける」
ここを見るwho は teacher を説明する関係代名詞、that は強調構文の枠です。It was と that を消すと Not A but B finally helped ... と文が成り立ちます。
03誤読のわな
It was this old map that led the team to the cave.
✕ やりがちそれは、チームを洞窟へ導いたこの古い地図だった。
○ 正しくチームを洞窟へと導いたのは、この古い地図だった。
that を map にかかる関係代名詞と読み、It を「それ」と訳すと、何を強調しているのかが消えます。It was と that を消すと This old map led the team to the cave. が残るので強調構文。「…したのは X だ」と訳します。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1強調構文はどれ?
It was と that を消すと At this station the two friends first met. と文が残ります。ほかの2つは It is のうしろが形容詞・名詞で、that 以下が完全な文の形式主語です。
Q2英文の意味として正しいのは?
It is not the score but the effort that matters most.
It is と that を消すと Not the score but the effort matters most. が残る強調構文です。「いちばん大事なのは、A ではなく B だ」と訳します。
Q3空所に入るのは? It was in 2019 ( ) the bridge was finally completed.
in 2019 という副詞句を強調した強調構文なので that。which は名詞を受ける語なので、前置詞のついた副詞句のうしろには置けません。
動画でも確かめる
強調構文だけを扱った講義です。見終わったら、このページの「誤読のわな」で It is と that を消すテストを自分でやってみてください。
