take の芯は「必要とする」。必要なのが時間なら「かかる」、勇気なら「いる」と訳し分けます
01しくみ:なぜこの意味になるのか
It takes ... to V の it も仮主語で、本当の主語は to V です。To finish this puzzle takes three hours. を整えた形と考えると分かりやすく、直訳は「このパズルを仕上げることは3時間を必要とする」。take の芯の意味は「必要とする」なので、時間なら「〜かかる」と訳します。
人を入れるときは It takes me two hours to V と takes の直後に置くか、It takes two hours for me to V と for を使います。takes のうしろには時間だけでなく courage(勇気)・practice(練習)・patience(忍耐) なども来て、It takes courage to say no. は「ノーと言うには勇気がいる」です。
お金のときは cost を使い、It cost us a lot to repair the old piano.(古いピアノを直すのにずいぶんお金がかかった)のように言います。cost の芯は「(人に)何かを手放させる」で、Working too hard cost him his health.(働きすぎで彼は健康を失った)と、お金以外の大切なものを失う話にも使われます。
型
It takes (A) 〜 to V
(A が)V するのに〜かかる/いる
言いかえ・変形It takes 〜 for A to VIt costs (A) 〜 to VS take A 〜
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
It takes about ten minutes to walk to the station.
駅まで歩いて10分ほどかかる。
前から訳かかる / 約10分 / 駅まで歩くのに
- 仮SIt仮主語
- Vtakes「必要とする」→「かかる」
- Oabout ten minutes必要なもの=時間
- 真Sto walk to the station名詞句|真主語
ここを見るto が2回出ますが、1つ目は不定詞の to、2つ目は「〜へ」の前置詞です。to のうしろが動詞か名詞かで見分けます。
It took me three weeks to get used to the new keyboard.
新しいキーボードに慣れるのに3週間かかった。
前から訳かかった / 私に / 3週間 / 新しいキーボードに慣れるのに
- 仮SIt仮主語
- O₁meだれが V するのに
- 真Sto get used to the new keyboard名詞句|真主語
- V'to get used toget used to 名詞「〜に慣れる」
ここを見るtake O1 O2 の形で、me が「だれが V するのに」を表します。get used to の to は前置詞なので、うしろは名詞の the new keyboard です。
It takes more courage than most people imagine for a shy student to raise a hand and ask a question that everyone else is too afraid to ask.
内気な生徒が手を挙げて、ほかのだれもがこわくて聞けない質問をするには、たいていの人が思う以上の勇気がいる。
前から訳必要とする / たいていの人が想像する以上の勇気を / 内気な生徒が / 手を挙げて質問をするには / ほかのだれもがこわくて聞けない
- 仮SIt仮主語
- Vtakestakes+勇気=「勇気がいる」
- Omore courage than most people imagine名詞句|than 以下は比べる相手
- 真Sfor a shy student to raise a hand and ask a question that everyone else is too afraid to ask名詞句|for 人 to V が真主語
- S'for a shy student意味上の主語
- O'a question that everyone else is too afraid to askthat 以下が question を説明
ここを見るtakes のうしろが時間ではなく courage なので、「かかる」ではなく「勇気がいる」。for から最後までが長い真主語で、and が raise と ask を並べています。
03誤読のわな
It took all his savings to buy the guitar.
✕ やりがちそれは、ギターを買うために彼の貯金を全部取った。
○ 正しくそのギターを買うのに、彼は貯金を全部はたいた。
take を「取る」、It を「それは」と訳すと、だれが何をしたのか分からなくなります。It takes 〜 to V は「V するには〜が必要だ」。「ギターを買うのに貯金が全部必要だった」と読み、日本語では彼を主語にして整えます。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1英文の意味として正しいのは?
It took her a while to understand the joke.
It は仮主語で、to understand the joke が本当の主語。her は「だれが理解するのに」、a while は「しばらくの時間」です。
Q2空所に入るのは? It takes courage ( ) admit your own mistakes.
It takes 〜 to V の形なので to。「自分のまちがいを認めるには勇気がいる」という意味です。
Q3仮主語の It を使った文はどれ?
to bake this bread が本当の主語です。2つ目は天気を表す it、3つ目の It は話に出ているパンを指す it で、うしろに真主語はありません。
