長文読解No.171確認問題集あり

長文読解の超絶原則30

読める人が無意識にやっている30の原則を「なぜそうなるか」つきで。初見の長文でも迷子にならない読み方の背骨。

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まずはこの3つ

  1. 筆者の主張は But・However の「後」にある
  2. 具体例は主張の確認。分かったら速度を上げる
  3. 設問はほぼ本文の順。段落を読んだらその場で解く

読む前に勝負は始まっている4

いきなり1行目から読まない。地図を持ってから歩く。

  1. 1タイトルと設問を先に眺める
    何の話かを先に知ると、頭の中の関連知識(スキーマ)が動き出し、理解も記憶も上がる。設問は選択肢まで読まず「何が問われるか」だけ拾う。
  2. 2第1段落は丁寧に読む
    話題・問題提起・筆者の立場が置かれやすい。ここで話題を取り違えると、残り全部を誤読する。速く読むのは第2段落から。
  3. 3どの文も主語と動詞をつかむ
    長い文も骨格は S+V。修飾語(前置詞句・関係詞節・分詞)をカッコでくくると、言いたいことが一瞬で見える。
    The idea [that we only use 10% of our brains] is simply wrong.「脳の10%しか使っていない」という考えは単に間違いだ。
  4. 4段落ごとにテーマを1語で
    読み終えた段落を「SNSの害」「反論」のように一言で言えるか確かめる。言えなければ、その段落の1文目と最終文を読み直す。

筆者の主張をつかむ8原則8

英文の評論は「主張→支え」でできている。主張の位置にはサインがある。

  1. 1主張は逆接の後
    But / However / Yet の後が筆者の言いたいことになりやすい。前に置かれるのは一般論や他人の意見で、ひっくり返すための前振り。※後ろが他人の意見のこともあるので発言者は確認。
    Many people believe talent is everything. However, research shows that practice matters more.才能がすべてだと多くの人は思っている。しかし研究によれば、練習のほうが重要だ。
  2. 2一般論のサインに身構える
    Many people think / It is often said / Traditionally / We tend to believe が出たら、後で「実は違う」と否定されることが多い。筆者の意見と混ぜない。※筆者が支持・前提にする場合もある。
    It is often said that money cannot buy happiness. Yet recent studies paint a more complex picture.お金で幸せは買えないとよく言われる。だが最近の研究はもっと複雑な姿を描いている。
  3. 3譲歩の後が本音
    It is true that / Of course / Certainly / Admittedly で一度認めてから but で本音を言う。「確かに〜。しかし…」の…が主張。
    It is true that smartphones are convenient, but they also steal our attention.確かにスマホは便利だ。しかし私たちの注意も奪う。
  4. 4繰り返される内容がテーマ
    英語は同じ語のくり返しを避けて言い換えることが多い。the smartphone → the device → this technology のような言い換えの連鎖を追えば、主題が見える。※似た語でも別物のことがあるので文脈で確認。
  5. 5強調表現に印をつける
    It is important that / The point is / What matters is / should・must / in fact / indeed の後には筆者の重視する内容が来る。
    What matters is not how long you study, but how you study.大事なのは、どれだけ長く勉強するかではなく、どう勉強するかだ。
  6. 6筆者の問いの答えが主張
    So why do we...? のように筆者自身が問いを立てたら、その答えが本文の核心。答えの位置(次の文か次の段落か)を探しにいく。
    So why do some languages disappear? The main reason is that children stop learning them.では、なぜ消える言語があるのか。主な理由は子どもがその言語を学ばなくなることだ。
  7. 7not A but B は B が主張
    否定してから肯定する形。instead / rather も「本当はこっち」の合図。※not only A but also B は A も B も肯定(新しい情報は B)。
    Success depends not on luck but on effort.成功は運ではなく努力で決まる。
  8. 8最初と最後で主張を照合
    第1段落の問題提起と最終段落の結論(In short / Thus / In conclusion)は同じ主張の言い換えになることが多い。両方を読めば主旨問題は解ける。
なぜ効く?

なぜサイン語で要旨が取れる? 説明文の読み手は、細部を外し、まとめ、組み立てて要旨を作る(Kintsch & van Dijk 1978 の「マクロルール」:削除・一般化・構成)。逆接などのサイン語は、どこを要旨に残すかを読み手に示す実践的な目印になる(研究そのものは逆接の位置を扱ったものではない)。

段落と構造の6原則6

  1. 1段落の1文目を重点読み
    英語の説明文は「主題文(段落の要点)→支持文」の型で書くよう教えられる。まず1文目で要点を予想。ただし疑問文やつなぎの文で始まる段落は2文目以降、末尾で要点をまとめる段落もある。
  2. 2具体例は分かったら加速
    For example 以下は主張の確認用。言いたいことが分かったら速度を上げる。設問で問われたら戻ればいい。※例外・対比・条件を含む例は精読。
    Some animals use tools. For example, crows bend wires into hooks.道具を使う動物もいる。例えば、カラスは針金を曲げてかぎにする。(前の文が主張)
  3. 3抽象⇔具体を往復する
    抽象的な主張が分からない時は具体例を読むと分かる。具体例が長くて迷子になったら、直前の抽象的な文に戻る。
  4. 4対比は軸を表にする
    in contrast / whereas / on the other hand が出たら、何と何を、どの点で比べているか(軸)を確認。余白に A|B の2列でメモすると選択肢のすり替えに強くなる。
    Cats are independent, whereas dogs need constant attention.猫は自立しているが、犬は絶えず手をかける必要がある。(軸=手のかかり方)
  5. 5因果は矢印の向きを確認
    A causes B / A leads to B / B results from A。result in と result from の取り違えは選択肢の定番のひっかけ。
    Stress results from lack of sleep.ストレスは睡眠不足から生じる(睡眠不足→ストレス)。
    ✕result from を「〜という結果になる」と読む
  6. 6段落に役割ラベルを貼る
    「問題提起」「例」「反論」「解決策」「結論」と余白に一言。全体の設計図が見え、要旨・タイトル問題が速くなる。

文と語の6原則6

  1. 1指示語はその場で戻す
    this / that / it / such / these の指す内容を、読みながら確認する。this は直前の語ではなく直前の文全体を指すことも多い。
  2. 2言い換えを同じ物として追う
    人名→the scientist→she、問題→this issue→the challenge。名前が変わっても同じ物だと気づけば、登場物が増えて混乱することがない。
  3. 3知らない語は品詞と+−で読む
    意味が分からなくても「名詞か動詞か」「良い意味か悪い意味か」が分かれば読み進められる。全部の語を知る必要はない。
  4. 4隠れた否定語を見落とさない
    hardly / seldom / few / little / fail to / far from / the last 〜 to は not が無くても否定の意味になる。
    She is the last person to tell a lie.彼女はうそなど最もつきそうにない人だ。
  5. 5時の表現は対比のサイン
    In the past / Once / used to と Today / Now / these days が出たら「昔と今の対比」。変わった点が設問になる。
    People used to write letters; today, most of us send messages instead.人々はかつて手紙を書いていた。今日では、ほとんどの人が代わりにメッセージを送る。
  6. 6誰の意見かを区別する
    according to / some argue / critics say は他人の意見。筆者がそれに賛成か反対かは、後に続く文で判断する。
    Critics argue that the plan is too expensive. I disagree.その計画は高すぎると批判する人もいる。私はそうは思わない。(筆者は反対側)

設問と時間の6原則6

  1. 1設問はほぼ本文の順に並ぶ
    多くの入試で、設問の順番は本文の順番に沿う。問1の根拠は前のほう、最終問は後ろのほうにあると予想して探す(内容一致は全体から出ることもある)。
  2. 2段落ごとに設問を解く
    読み終えた段落に関わる設問はその場で解く。最後まで読んでから戻ると、根拠を探し直す時間がかかり、記憶も薄れる。
  3. 3根拠は本文に線を引く
    正解の根拠は必ず本文にある。自分の常識や「ありそう」で選ばない。線を引けない選択肢は選ばない。
  4. 4正解は言い換え、ダミーは字面
    正解は本文を別の語で言い換えることが多い。本文と同じ語が並ぶ選択肢ほど、中身のすり替えを疑う。
  5. 5言い過ぎの語で切る
    always / all / never / only / completely のような強い語は、本文の強さ(often / some / may)と照合。本文より強ければ✕。
  6. 6迷ったら印をつけて次へ
    1問に固執すると最後の大問が崩れる。2択まで絞ったら印をつけて進み、残り時間で戻る。
目から鱗

具体例を飛ばしてよい理由:例は主張を「分かりやすくする」ためにある。主張を理解できた時点で、例の役目はほぼ終わる。ただし例の直前・直後の1文は主張や例の位置づけを示すことが多いので必ず読む。※例外・反例を示す例は飛ばさない。

実演:5文を原則で読む

オリジナルの短い段落に原則を当てはめると、主張の位置が見えてくる。

英文読み方
① Many people believe that multitasking makes us more productive.一般論のサイン→後で否定されると予想
② It is true that we can listen to music while cleaning.譲歩→まだ本音ではない
③ However, when two tasks both need our attention, our performance drops.逆接→ここが主張。減速して線
④ For example, drivers who talk on the phone react more slowly.具体例→③の確認なので加速
⑤ In short, doing one thing at a time is often the smarter choice.要約→③の言い換え。主旨問題の答え

サインを見たら次を予測

サイン次に来るもの読み方
However / But / Yet筆者の主張・反対の内容減速して精読
For example / For instance前の文の具体例分かったら加速
In other words / That is前の文の言い換え難しい文の答え合わせ
Therefore / Thus / As a result結論・結果設問の根拠になりやすい
It is true that 〜, but譲歩→本音but の後に線
Many people think否定される一般論後の逆接を待つ
In short / In conclusion全体の要約主旨問題の答え

やりがちな読み方ミス4

  • ✕最初の数文の一般論を筆者の主張だと思う
    ○Many people think の後に However が来るまで待つ
    一般論は否定される前振りであることが多い
  • ✕知らない単語のたびに止まって悩む
    ○品詞と+−だけ決めて先へ進む
    多くは前後で言い換えられる。設問に関係なければ不要
  • ✕具体例を一字一句ていねいに訳す
    ○例の直前の主張を確認して流す
    時間を失う最大の原因。例は主張の確認用
  • ✕全部読んでから設問を解き始める
    ○段落ごとに該当設問を処理する
    根拠探しの時間が倍になり記憶も薄れる

確認テスト

  1. 1
    Many students think homework is useless. , studies suggest it helps memory. 空所に入るのは?
  2. 2
    not A but B の形で、筆者が主張しているのは?
  3. 3
    The delay resulted from a technical problem. の因果は?
  4. 4
    選択肢に本文と同じ語がそのまま並んでいる時の基本姿勢は?
  5. 5
    He hardly ever complains. の意味は?

参考にした資料

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