文化構想学部・文学部

【早稲田・文化構想の英語】過去4年を全問分析した対策と2027年超絶予想

WASEDA SCHOOL OF CULTURE, MEDIA AND SOCIETY

早稲田・文化構想学部 英語
過去4年 完全攻略マニュアル

― 2023〜2026年の全設問を分析し、2027年度を予想する ―

早稲田大学文化構想学部の英語は、4年間、大問構成が1問もブレていません。【1】語彙14問/【2】読解10問/【3】文補充7問/【4】会話7問/【5】要約1問。つまり「何が出るか」はすでに決まっていて、勝負は「どう仕上げるか」だけです。この記事では、2023〜2026年度の全設問・全選択肢を1つずつ突き合わせて見えてきた出題の癖を、丸ごと公開します。単語の覚え方から要約の書き方、2027年度の予想まで、これ1本で対策が完結する設計です。

CHAPTER 01

試験の全体像と、2027年度の確定情報

まず外枠から固めます。早稲田大学の公式発表によれば、2027年度一般選抜(文化構想学部)は英語90分・75点、国語90分・75点、地歴60分・50点の200点満点。試験日は2027年2月12日(金)、募集人員330名です。英語の比重は全体の37.5%で、国語と並ぶ最重要科目です。

項目 内容
試験時間・配点 90分・75点(200点満点中37.5%)
試験日 2027年2月12日(金)/合格発表 2月20日(土)
出願期間 2027年1月6日(水)〜1月19日(火)※締切日消印有効
募集人員 一般選抜330名/4技能テスト利用110名/共テ利用35名
解答方式 【1】〜【4】マークシート、【5】のみ記述

※4技能テスト利用方式は、2027年度入試からTEAP CBTが利用不可になります(成績提供終了のため)。また2028年度入試より利用可能なテストが変更されます。出願前に必ず公式の入学試験要項で最終確認してください。

大問構成は4年間まったく同じ
2023年度から2026年度まで、大問数・小問番号・選択肢数まで完全に一致しています。ここまで安定した学部は珍しく、それはそのまま「対策のリターンが大きい」ことを意味します。

大問 形式 問数 選択肢
【1】 長文2題(A・B)の語彙空所補充 14 4択(a〜d)
【2】 長文3題(A2問・B3問・C5問)の内容一致 10 4択(a〜d)
【3】 長文1題の文補充(1文まるごと挿入) 7 8択(a〜h)
【4】 会話文の語句補充 7 13択(a〜m)
【5】 英文要約(書き出しに続けて4〜10語) 1 記述

マーク38問+記述1問。総語数は選択肢を含めておよそ3,000〜3,500語(概算)です。90分で割ると1分あたり35〜40語。速読力の勝負というより、「抽象的な文章を正確に処理できるか」の勝負だと考えてください。

※大問ごとの配点は非公表です。一般に【5】が10点前後、マーク1問あたり1.5〜2点程度と推定されますが、あくまで推定値です。また早稲田は選択科目間の得点調整(標準化)を行うため、素点=合否得点ではありません。

CHAPTER 02

過去4年データベース:出典とテーマの全記録

出典を並べると、この学部が何を読ませたいのかがはっきり見えます。共通するのは「一般読者向けに書かれた、質の高い学術書・論集の一節」。専門論文ではなく、教養書のレベルです。

2023年度 出典・著者 テーマ
【1】A Stephen Hawking 科学の一般への伝達/地球という一つの視点
【1】B Natalie Grams ホメオパシーと科学(疑似科学批判)
【2】A/B/C John Berger/Michael Sandel/David McRaney 見ることと知ること/“smart”の意味変容/ダニング=クルーガー効果
【3】 Euan Cameron 「迷信」概念の歴史(宗教と理性)
【4】 ニュース番組の会話 猛暑と気候変動
【5】 Geoffrey K. Pullum 「雪の語彙」神話と、通説が消えない理由
2024年度 出典・著者 テーマ
【1】A Siddhartha Mukherjee 麻酔の発見と外科手術の歴史
【1】B Eviatar Zerubavel 「週」という時間の社会的構造
【2】A/B/C Brian Christian/Ronan Lee/Adam Golub 機械学習の3分類/ロヒンギャ問題/モンスターと場所
【3】 John C. Maher 社会言語学・標準語政策と方言差別
【4】 学生同士の会話 AIへの期待と不安
【5】 Clive Bell 芸術と知識、どちらが「直接の善」か
2025年度 出典・著者 テーマ
【1】A Arthur Asa Berger トースターと規格化されたパン(モノの記号論)
【1】B Crowley & Hawhee 「それはあなたの意見でしょ」を修辞学から問い直す
【2】A/B/C Ishtiaq Hossain/Sandra Dinter/Robin D. G. Kelley グラミン銀行と貧困/ポピュリズム的ナショナリズム/母の語る自由の夢
【3】 Natascha Rietdijk ガスライティングの構造と政治
【4】 友人同士の会話 恋人への誕生日プレゼント相談
【5】 Steven Pinker 合理性はなぜ「ダサい」とされてきたか
2026年度 出典・著者 テーマ
【1】A John Freeman 気候変動と、待ち続ける私たち
【1】B The Times of India(新聞記事) UK・Great Britain・England の違い
【2】A/B/C Stephen Le/Thomas Piketty/Lucy Foulkes 祖先の食事論/マリカナ鉱山と労資分配/レミニセンス・バンプ
【3】 元良勇次郎(英訳) 科学的知識と宗教哲学的知識の違い
【4】 友人同士の会話 勝手にアップデートされたスマホ
【5】 Ken Nordine 町に来たカリスマと、それを潰す人々の寓話

◆ データから読める4つの傾向

① 人文・社会科学が中心。自然科学は「科学と社会」の切り口で出る(麻酔史、気候変動、疑似科学)

② 「ことば・意味・表象」への関心が突出(標準語、迷信、smart、記号としてのトースター)

③ 【2】Cの5問セットは、毎年エッセイ的・自伝的な文章。抽象と具体を往復する読解力が要る

④ 2026年度は【1】Bが新聞記事、【3】が明治期の哲学論考。難易のバランスを大問間で取っている

CHAPTER 03

【1】語彙14問:選択肢は「同語源4択」で作られている

この大問には、はっきりした作問ルールがあります。4つの選択肢は必ずアルファベット順に並び、しかも頭文字か語尾がそろえてあるのです。実例を見てください。

出題年 選択肢セット そろえ方
2023 adverting / introverting / reverting / subverting 語根 vert(回す)
2023 accentuate / aggregate / animate / appreciate a+-ate 動詞
2024 transcending / transcribing / transmitting / transporting 接頭辞 trans-
2024 disagreement / disassociation / dissatisfaction / distraction 接頭辞 dis-
2025 inject / object / project / subject 語根 ject(投げる)
2025 appreciate / denigrate / generate / relegate 語尾 -ate
2026 foreign / malign / reign / sovereign 語尾 -ign
2026 analogous / indigenous / populous / ubiquitous 語尾 -ous

ここから導ける結論は明快です。「なんとなく見たことがある形」では絶対に切れない。逆に言えば、意味を1語ずつ正確に持っている人だけが、機械的に3つ消せる大問だということです。

タイプ別・14問の内訳
4年分56問を分類すると、次の3タイプに分かれます。

タイプ 割合の目安 実例
①難語の意味そのもの 約7割 salient, calamity, denigrate, lethal
②語法・前置詞・接続詞 約2割 rise to the challenge/come into conflict/consisting of/on the basis ofWhether
③文脈の論理で決まる平易語 約1割 scientists, migrants, matter, system

③は落とせません。たとえば「99%の( )が温暖化は人間活動によると考えている」に astrologists(占星術師)を入れる人はいない。語彙力に自信がなくても、文脈だけで取れる問題が毎年1〜2問は必ずあるので、空欄を絶対に放置しないでください。

解く手順(1問45秒)
①空所を含む文だけでなく、直前の1文を必ず読む(対比・因果の合図がそこにある)→②品詞を確定する(冠詞・前置詞・活用形を見る)→③選択肢の語根を割る→④正解を入れて音読し、コロケーションとして自然かを確認。

CHAPTER 04

【1】正解56語+「来年の正解候補」ダミー語リスト

まず、過去4年の正解56語を全部並べます。ここは「知っていて当たり前」のラインです。

年度 正解語(1〜14)
2023 wonder/fundamental/appreciate/unity/compelling/immediate/to/formalized/persistence/into/validity/dismiss/prolong/subverting
2024 allowing/publicly/gathered/brisk/experience/disassociation/lethal/salient/falls/temporal/on the basis of/serves/transcending/barred
2025 implies/mechanized/system/repudiating/philosophical/an apology/tragedy/deserves/suggests/reluctant/denigrate/object/significant/presume
2026 calamity/matter/scientists/abate/migrants/catastrophic/predicted/crucial/Whether/consisting/sovereign/currency/populous/extensive

差がつく24語:意味を即答できますか
上のうち、受験生が最も落としやすい語を抜き出しました。多義語は「入試で問われる方の意味」を優先しています。

意味 意味
salient 際立った、顕著な calamity 災難、惨事
abate (水・勢いが)弱まる temporal 時間の(←→spatial)
denigrate をけなす、傷つける repudiate を拒絶する、否認する
subvert を転覆させる、損なう transcend を超越する
bar を締め出す(be barred from) brisk きびきびした、素早い
lethal 致命的な populous 人口の多い
sovereign 主権を持つ、独立の presume を(証拠なしに)思い込む
reluctant 気が進まない persistence 存続、しつこさ
validity 妥当性、有効性 compelling 説得力のある、強烈な
appreciate を正しく理解する(=感謝以外) deserve に値する(deserves attention)
object 異議を唱える(動詞・強勢は後ろ) fall (日付が)当たる(it falls on Monday)
serve to do 〜する役に立つ prolong を長引かせる

ダミー語こそ、来年の正解語
ここが本記事の推しポイントです。同語源で4択を作る以上、今年ダミーだった語は、来年の正解語のプールに入っていると考えるのが自然です。実際、appreciate は2023年に正解、2025年にはダミーとして再登場しています。以下は過去4年でダミーとして使われた重要語です。

意味 意味
ubiquitous 至る所にある indigenous 土着の、先住の
analogous 類似した malign 悪意ある/を中傷する
permeate に浸透する sedate 落ち着いた/に鎮静剤を与える
lenient 寛大な legitimate 正当な、合法の
blatant 露骨な blunt 鈍い、ぶっきらぼうな
adjourn (会議を)休会する adjudicate を裁定する
resilient 回復力のある redundant 余分な、冗長な
relegate を格下げする accentuate を強調する
affinity 親近感、相性 prematurely 時期尚早に

CHAPTER 05

【2】読解10問:設問タイプの分布と解法

配点上は10問ですが、A(2問)・B(3問)・C(5問)と難度が階段状に上がる作りです。4年分40問を分類すると、こうなります。

設問タイプ 4年計 攻略の要点
部分内容一致(which is true 型) 28問 該当箇所を1文特定してから選択肢を見る
NOT型(NOT true / stated / implied) 6問 3つに○をつけて消す。「言い過ぎ」を探す
タイトル選択 3問 2023〜2025はBの最終問に固定。2026は消滅
主旨・筆者の意図 3問 Cの最終問。最終段落と第1段落の呼応を見る

NOT型の落とし穴
2025年度はNOT型が3問と多く、ここで崩れた受験生が多かったはずです。NOT型の誤答選択肢(=本文と一致する3つ)は、必ず本文のどこかに根拠があります。「本文にない」ではなく「本文と食い違う」ものを1つ選ぶ意識に切り替えてください。典型的な作り方は次の3つ。

①数値・程度のすり替え(「推定に頼る」→「正確である」)/②因果の逆転(AだからB→BだからA)/③本文にない一般化(「多くの」→「すべての」「唯一の」)。選択肢に all, only, always, never, the same が出たら、まず疑ってかかる。

タイトル問題は「主語+対比」で決まる
2024年度の正解タイトルは、キャンプの材料を並べた前半と「迫害された共同体」という主題を結ぶものでした。具体語だけのタイトル、話題が狭すぎるタイトル、本文にない論点(国際政治など)を足したタイトルはすべてダミーです。「本文の主語(何について)+筆者の評価(どう見ているか)」の両方を含む1つを選びます。

Cの5問セットは「設問の順=本文の順」
4年とも、Cの設問は本文の展開順に並んでいます(最終問の主旨問題だけが全体対象)。だから段落を1つ読む→対応する設問を1つ解くのが最短。全部読んでから設問に戻ると、長いCでは記憶が持ちません。

CHAPTER 06

【3】文補充7問:8択1ダミーを外す4ステップ

文構英語で最も差がつくのがこの大問です。8つの文から7つを選んで空所に入れる。1つだけ使わない文(ダミー)があります。過去4年の実データがこちら。

年度 正解(25→31) 未使用
2023 b/h/d/c/g/e/a f
2024 h/c/b/g/e/a/d f
2025 b/d/e/a/g/h/c f
2026 b/e/c/g/a/f/h d

(fが3年連続で未使用でしたが、2026年度はdでした。位置に法則はありません。当日は当然、内容で判断してください。)

ダミーの正体は2種類しかない
4年分を調べたところ、使われなかった選択肢には共通点がありました。①本文に一度も出てこない用語・具体語を含む文、②本文の主張と論理的に食い違う文。たとえば2024年度のダミーは「dialect complex」という、本文のどこにも登場しない術語を抱えていました。2025年度のダミーは、本文が描く操作の手口とは別の手段(金銭・暴力)を持ち出す文でした。

つまり、最初に8文をざっと読み、「本文で見た覚えのない名詞」を含む文に印をつけておくだけで、7問の選択肢が実質7つに絞れることがあります。

解法4ステップ

STEP やること
1 8文を先に読む。冒頭の接続副詞(Thus/However/Instead/Yet/Meanwhile/Otherwise/Now/therefore)に○、指示語(this/these/such/them/it/the+既出名詞)に△を打つ
2 空所の直前1文を読み、その文の「話題語」を丸で囲む。△の指示語が指せる名詞があるかを照合する
3 空所の直後1文を読む。直後が This/Thus/These で始まるなら、入る文はその指示語の中身を提供していなければならない
4 前後両方が噛み合うものだけ確定。片方しか合わないものは保留にして先へ進む(易しい空所から埋めると連鎖的に決まる)

よく出る「つなぎ方」パターン
過去4年の正解文の冒頭を並べると、論理の型が見えます。Thus / Therefore(前文のまとめ)/However・Yet・But(逆接で対立軸の導入)/Instead(否定の後の言い換え)/Meanwhile(並行する別の動き)/At the same time(同時進行)/Such traditions・This love・Each of them(前文の内容をまとめ直す名詞句)。この7パターンで、ほぼすべての正解が説明できます。

練習素材はどこにある?
文構の【3】は、早稲田文学部でもほぼ同一形式で出題されます。文学部の過去問を併用すれば、演習量は単純に2倍。これは文構受験生が最初にやるべき現実的な一手です。加えて、英検1級の長文や共通テストの段落整序も、指示語・接続語を追う訓練として機能します。

CHAPTER 07

【4】会話7問:過去4年の全表現リスト

13択から7つ。ダミーが6つもあるので一見難しそうですが、ここは知識で満点が取れる、最もコスパのいい大問です。しかも2026年度は口語イディオムの比率が跳ね上がりました。まず4年分の正解を全部。

年度 正解7つ
2023 meteorological/on record/keeps/reputable/raising/deniers/makes
2024 left behind/amazing/scary/calm down/seriously/happening/enough
2025 hang out/in mind/coming up/by you/commuting/portable/appreciate
2026 up the wall/jumbled up/even/preposterous/away/on my plate/business

必修イディオム30(正解+本文中の表現)
空所になっていなくても、本文中の口語表現を知らないと文脈が取れません。過去4年から拾った必修表現です。

表現 意味
drive someone up the wall 人をイライラさせる
have a lot on one’s plate やることが山積みだ
None of your business. 君には関係ない
be jumbled up ぐちゃぐちゃになっている
preposterous とんでもない、ばかげた
make them go away (通知などを)消す
get left behind 取り残される
doom and gloom お先真っ暗、暗い話ばかり
Calm down. 落ち着いて
Now you’re talking! それなら話が早い/いいね!
Fair enough. まあ、それもそうだね
Good point. たしかに、いい指摘だ
That may be so. それはそうかもしれない
but seriously 冗談はさておき
hang out 一緒に遊ぶ、ぶらぶらする
have something in mind 何か考えている、心づもりがある
be coming up (予定が)近づいている
run something by someone 人に案を聞いてもらう
Shoot away! どうぞ言って!
out of one’s budget 予算オーバーだ
Quite the opposite! まったく逆だよ
pride oneself in [on] 〜を自慢に思う
the hottest day on record 観測史上最も暑い日
It makes you wonder. 考えさせられるね(=疑わしい)
keep -ing 〜し続ける(It keeps getting hotter.)
deniers 否定論者(climate change deniers)
reputable 評判の良い、信頼できる
Not much. What’s up? への返し)別に
to be honest 正直に言うと
Such as? たとえば?

ダミーの作り方は「一字違いの別イディオム」
beside you と by you、rising up と coming up、in my cup と on my plate、tense up と calm down。前置詞や動詞を1つだけ変えた「にせイディオム」が必ず混ざります。だから覚えるときは、必ず前置詞まで込みで音読すること。「on my plate」を「プレートの上」と映像で覚えておけば、in my cup には引っかかりません。

CHAPTER 08

【5】要約:4〜10語で書く「3つの型」と手順

唯一の記述問題。条件は毎年同じで、①与えられた書き出しに続けて完成させる、②4〜10語、③本文から3語以上連続で使わない。この3つです。まず4年分の実物を見てください。

年度 書き出し 解答例
2023 The common belief that Eskimos have many words for snow shows that … we are reluctant to discard widely accepted ideas or facts.
2024 The difference between art appreciation and knowledge is … that art appreciation is valuable in itself while knowledge isn’t.
2025 Rationality has typically been seen as … (公式解答例なし/原田英語案)unfashionable and hostile to freedom and pleasure.
2026 The story shows how some people in this town … are always envious of a person worshiped by many.

解答は3つの型のどれかに収まる

合図になる書き出し
①対比型 that A is X while B is not The difference between A and B is …
②一般命題型 we [people] tend to / are reluctant to 〜 … shows that … /… shows how …
③評価語型 形容詞句・名詞句(something 〜 / A and B) … has been seen as …

書く手順(15分)
STEP1/書き出しを先に読み、上の3型のどれを求められているか決める。ここで型が決まると、あとは中身を入れるだけになります。
STEP2/本文の「主張文」を1つだけ探す。ヒントは、最終段落・逆接(But / However / Yet)の直後・筆者の一人称が出る文。
STEP3/固有名詞と具体例を全部捨てる。Eskimo も Zorba も、寓話に出てくる呪文も書きません。要約とは、具体を抽象に上げる作業です。
STEP4/本文の語を言い換える。「3語連続禁止」ルールがある以上、言い換えは義務。名詞→動詞(persistence → persist)、具体語→上位語(Eskimos → people, snow words → a belief)が最速の技です。
STEP5/語数を数える。指を折って数えてください。そのうえで、書き出しと文法的につながるかを声に出して確認します。

「つながらない」で落とすのが一番もったいない
書き出しが is なら、続くのは名詞句か that節。shows how なら S+V。seen as なら名詞句か形容詞句。some people in this town のように主語で終わっていれば、動詞から書き始めます。内容が正しくても、ここがずれると点になりません。

⚠ 要約で減点される5パターン

・書き出しと文法がつながっていない(最頻出のミス)

・固有名詞や具体例をそのまま書いている

・本文から3語以上を連続でコピーしている

・4語未満/10語超(数えていない)

・本文の一部分だけ正しく、全体の主旨になっていない

練習法:週2本、素材はどこにでもある
専用教材は要りません。共通テストの長文、英検準1級・1級の長文、教科書の1セクションを使って、「この文章を一言でいうと?」を英語8語で書く。書いたら必ず語数を数え、本文と3語連続で被っていないかを指でなぞって確認します。添削してくれる先生がいるなら、内容よりまず「書き出しとの接続」と「抽象度」を見てもらってください。

CHAPTER 09

単語の覚え方:文構専用「3層システム」

文構の語彙対策は、単語帳を1冊やれば終わり、ではありません。要求される語彙が3種類あり、それぞれ覚え方が違うからです。

目的 覚え方
第1層
基礎2000〜3000語
【2】【3】【5】を読むため 見た瞬間に意味が出る「速度」重視。1語1秒。標準的な単語帳を高速で回す
第2層
難語1000語
【1】で3つ消すため 「正確さ」重視。英検準1級〜1級レベルの単語帳。日本語訳を1つに絞らず、2つ目の意味まで
第3層
語源・語法
同語源4択を割るため 接頭辞・語根でグルーピング。前置詞込みのコロケーションで音読

第3層:最頻出の語根7つ
過去4年の選択肢を分解すると、同じ語根が繰り返し使われています。ここだけは丸ごと図式で覚えてしまってください。

語根 中心の意味 ファミリー
vert / vers 回す subvert(下から回す=転覆)/revert/introvert/divert
ject 投げる object(前に投げる=反対する)/inject/project/reject
scend 登る transcend(越えて登る=超越)/ascend/descend
sist / st 立つ consist(共に立つ=構成する)/persist/insist/resist
scrib / script 書く transcribe/prescribe/describe/inscribe
voc / voke 呼ぶ evoke/provoke/advocate/vocation
port 運ぶ transport/import/deport/portable

「頭文字そろえテスト」で自作演習
これが本記事で一番おすすめしたい勉強法です。単語帳を開き、同じ頭文字(または同じ語尾)の難語を4つ集めて、自分で4択問題を作る。たとえば blatant / blunt / brisk / brooding を並べ、「素早い手さばきで切開した」の空所に入るのはどれか、と自問する。作問側に回った瞬間、「なんとなく」で覚えていた語が全部あぶり出されます。1日5セット、10分で終わります。

多義語は「入試で問われる意味」を第2訳に
appreciate=感謝する、で止めていると2023年度は落とします(正解の意味は「正しく理解する」)。fall=落ちる、で止めていると2024年度を落とします(「日付が当たる」)。deserve, object, matter, address, serve, bar, extract, take on あたりは、必ず2つ目の意味まで確認してください。

分野語彙は「テーマ読み」で入れる
【2】【3】は、心理学・社会学・言語学・政治経済・人類学のテーマが繰り返されます。単語をバラで覚えるより、テーマごとに10語セットで入れる方が定着します。例:〈格差〉inequality, distribution, exploit, entitlement, collateral/〈記憶と自己〉identity, adolescence, formative, salient, retain/〈言語と権力〉dialect, standardize, hegemony, prejudice, conformity。

CHAPTER 10

2027年度 出題予想

ここからは予想です。断定はできませんが、4年分のデータに基づく蓋然性の高い読みとして受け取ってください。

予想1:形式は変わらない(確度・高)
【1】14問/【2】10問/【3】7問/【4】7問/【5】要約1問。4年間まったく同じで、大学側から形式変更の予告もありません。この形式を前提に仕上げて構いません。ただし要約の語数条件(4〜10語)だけは、当日必ず問題文で確認を。

予想2:【2】Bのタイトル問題が復活する(確度・中)
2023〜2025はBの最終問がタイトル選択で固定でしたが、2026は姿を消しました。1年空いた形なので、復活の可能性は十分。タイトル問題は対策すれば確実に取れるので、捨てずに準備を。

予想3:【4】は引き続きイディオム重視(確度・高)
2026は口語イディオムの比率が明確に上がりました。会話文の設定も「学生の日常」(AI、プレゼント、スマホ)が続いています。SNS・アプリ・AI・アルバイト・進路をめぐる日常会話を想定して、口語表現を仕上げておきましょう。

予想4:テーマはこの10領域から出る(確度・中)

予想テーマ 根拠
AIと創造性・労働 2024【2】A、2024【4】で既出。社会的関心が継続
記憶・アイデンティティ・青年期 2026【2】Cの路線。心理学系エッセイは定番
言語・翻訳・標準語と方言 2023【5】2024【3】。学部の性格上、最頻出領域
気候変動と正義 2023【4】2026【1】A。2年おきに顔を出す
格差・分配・ケア労働 2025【2】A、2026【2】B の系譜
食・身体・医療の文化史 2024【1】A、2026【2】A。文化史的アプローチ
場所・都市・空間の表象 2024【2】Cのモンスター論。文化研究の王道
メディア・注意経済・SNS 2023【2】Bの語彙論、2025【3】の政治的操作論の延長
民主主義とポピュリズム 2025【2】B。国際情勢の反映
科学と信念・疑似科学 2023【1】B、2025【5】。文構が好む対立軸

予想5:難度のバランス設計は続く(確度・中)
2026年度は【1】Bに新聞記事という「取りやすい7問」を置く一方、【3】に明治期の哲学論考という難文を置きました。大問間で難易をならす設計は今後も続くと見るのが自然です。だからこそ、当日は「難しい大問に時間を吸われて、易しい大問を落とす」のが最悪の失敗になります。

※以上はあくまで過去問の傾向からの推測です。大学から出題内容の予告があるわけではありません。出願・試験の詳細は必ず公式の入学試験要項で確認してください。

CHAPTER 11

時期別ロードマップと当日の時間配分

年間ロードマップ

時期 やること
〜8月 第1層の語彙を完成。文法一周。共通テスト形式で8割安定。ここで長文を「読める」状態にする
9〜10月 第2層(難語1000)に着手。【3】文補充を週2セット。要約を週2本。分野別の背景知識を新書で補う
11〜12月 文構の過去問を年度単位で。文学部の過去問も併用して演習量を2倍に。第3層(語源・語法)を並行
1月 共通テスト後は毎週1セット90分の実戦。時間配分を体に入れる。要約は添削を受ける
2月直前 新しい教材に手を出さない。過去問の誤答語彙と会話イディオムの総復習のみ

当日の時間配分と解く順番
「問題量に対して時間が足りない」とよく言われますが、実際には1分あたり35〜40語。極端な速読は不要です。ただし【3】と【5】は考える時間が要るので、そこに時間を残す設計にします。

大問 時間 狙い
1 【4】会話 6分 最短で7問確保。頭を英語に慣らす
2 【1】語彙 12分 1問45秒。迷ったら印をつけて即次へ
3 【2】読解 27分 A5分/B8分/C14分。段落ごとに設問を処理
4 【3】文補充 22分 最重要。易しい空所から確定させる
5 【5】要約 18分 読む8分/書く7分/見直し3分
6 見直し 5分 マークずれの確認と、保留問の決着

目標得点の目安
マーク38問のうち、【1】10/14、【2】8/10、【3】5/7、【4】6/7=合計29/38(約76%)。これに要約の部分点を足せれば、標準化後も戦える水準です。とくに【4】は落とすと痛い。ここを7/7にする受験生と5/7の受験生では、他大問1問分以上の差がつきます。

CHAPTER 12

直前チェックリスト

試験前日と当日の朝に、これだけ見返してください。

【1】の選択肢は同語源で並ぶ。形の近さで選ばず、意味で選ぶ

【1】には毎年、文脈だけで取れる平易語が1〜2問ある。空所を放置しない

【2】の選択肢に all / only / always / never / the same を見たら疑う

【2】Cは設問順=本文順。段落ごとに解く

【3】は先に8文を読み、接続副詞に○・指示語に△を打つ

【3】のダミーは「本文に出ない用語」か「主張と食い違う文」

【3】は前後両方が噛み合うものだけ確定。片方一致は保留

【4】は前置詞1つ違いのニセ表現が混ざる。beside you と by you を混同しない

【5】は書き出しの文法形を先に判定してから内容を考える

【5】は固有名詞と具体例を捨てる。語数は指で数える

【5】は本文から3語以上を連続で使わない。名詞→動詞の言い換えが最速

難しい大問に時間を吸われて、易しい大問を落とさない

TODAY’S ENGLISH

今日の英語:文構で差がつく5語

salient / 際立った、顕著な

The weekly rhythm is more salient to us than the monthly one.(週のリズムは月のそれより我々には際立っている)

abate / (勢いが)弱まる、和らぐ

We waited for the floods to abate.(私たちは洪水が引くのを待った)

denigrate / をけなす、傷つける

To attack an opinion is not to denigrate the person.(意見を批判することは、その人を貶めることではない)

transcend / を超越する、を上回る

Knowing the day helps us transcend our private world.(曜日を知ることは、私的な世界を超える助けになる)

have a lot on one’s plate / やることが山積みだ

Like I don’t already have enough on my plate!(ただでさえ手一杯だっていうのに!)

CONCLUSION

まとめ:形式が動かない試験は、対策が効く試験である

4年間、大問構成は完全に同一。2027年度も同形式で仕上げてよい

【1】は「同語源4択」。形ではなく意味で切る。ダミー語は来年の正解候補

【2】40問の内訳は、部分一致28・NOT型6・タイトル3・主旨3

【3】が最大の勝負どころ。ダミーは「本文にない用語」か「主張と矛盾」

【4】は知識で満点が取れる。前置詞込みで音読して覚える

【5】は「型の判定→主張文の特定→抽象化→言い換え→語数確認」の5手順

出題形式が変わらない試験は、努力がそのまま点数に変わる試験です。文化構想学部の英語は、まさにその典型。あとは、過去問という最良の問題集を、正しい順番で使い切るだけです。健闘を祈ります。

出典・注記

・2023〜2026年度 早稲田大学文化構想学部 一般選抜(英語)の設問・選択肢・解答の照合分析に基づく。試験日・配点・募集人員等は早稲田大学文化構想学部 公式サイト「入学試験情報」(2027年度一般選抜)による。
・大問別の配点は非公表であり、本記事の配点推定および出題予想は、過去問の傾向から読み取れる範囲の整理である。
・本文中の英文はすべて本記事用に作成した例文、または語句・イディオムの引用にとどめている。
・出願・受験の詳細は必ず早稲田大学の公式入学試験要項で最終確認すること。

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