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中国では料理を残すのがマナー?「少し残す」の本当の理由と、完食がOKになった今

結論
「必ず残すのがマナー」ではありません。中国では、招かれた席で料理を少し残すと「十分にもてなしてもらった」という合図になるとされてきました。でも今は国を挙げて食べ残しを減らしていて、きれいに食べても失礼にはなりません。迷ったら「おいしくて、もうお腹いっぱいです」と言葉で伝えるのがいちばんです。

1なぜ「少し残す」と言われるの? 主人のメンツと大皿料理

中国の宴会では、円卓に大皿の料理が次々に運ばれてきます。食べきれないほど頼むのが、もてなす側の気前のよさ。皿が空っぽになると、昔は「料理が足りなかった」と受け取られることがありました。

だから招かれた客は、最後に少しだけ料理を残します。「もう十分にいただきました」という合図です。食べ残しを減らす運動に取り組む人も、「皿に料理が残っていると、主人は十分に用意できたと安心し、誇らしく思う」と説明しています。

これは主人のメンツ(面子・体面)を立てるための作法です。食べ物を粗末にしてよい、という考えから生まれたものではありません。特によく言われるのは、招待された宴会や会食の場面です。

背景には、食べ物に困った時代の記憶もあると言われます。飢えを知る世代にとって、テーブルに料理が余っていることは「もう心配ない」という安心のしるしでもありました。その感覚が、宴会でたくさん頼み、少し残すという習慣を支えてきたのです。

2今は変わった:「光盤行動」と食べ残しを減らす法律

この作法は、ここ10年あまりで大きく変わりました。

始まりは2013年1月。北京の民間団体が、皿を空にしよう、という「光盤行動」を呼びかけました。光盤は「皿をピカピカにする」という意味です。国の報道が取り上げ、10日ほどで全国に広がりました。2020年8月には習近平国家主席が「浪費は恥、節約は誇り」と述べ、運動は国の大きな方針になります。

そして2021年4月29日、反食品浪費法(食べ物のむだを防ぐ法律)が成立し、その日から施行されました。店は客にたくさん頼ませるように仕向けてはいけません。また、料金表をはっきり示していれば、大量に食べ残した客から処理の費用を取ってもよいことになりました。

今の中国で「少し残すのが礼儀」を守ろうとして、大量に残すのは逆効果です。食べきれない分は頼まない。残ったら持ち帰り(打包・ダーバオ)を頼む。これが今の考え方です。

3韓国・ロシア・日本・アメリカは? 国によるちがい

韓国にも、料理が余るくらい出してこそもてなし、という考え方が昔からあると紹介されています。そのぶん食べ残しが多く、「むだなもてなしはやめよう」というキャンペーンが何度も行われてきました。ソウルでは食べ残しも有料の「食べ物ごみ」として出す決まりです。お酒は、もう十分ならグラスを少し残しておくと「もう結構です」の合図になります。

ロシアでは、食べ終わったら皿に少し残すと「お腹いっぱいです」の合図になる、とされています。勧められた料理は、できるだけ受けるのが礼儀です。

台湾では、主人が客の皿に料理を取り分けてくれることがよくあります。ただ「残すのがマナー」という決まりがあるとは言えません。

日本は反対に、「残さず食べる」のが礼儀とされる国です。アメリカでは、食べきれない料理を箱に詰めて持ち帰るのがごくふつうのことです。

4迷ったときはこうする:中国の食卓で困らないコツ

中国や中華圏の食事に招かれたら、次のことを覚えておけば安心です。

・大皿の最後のひと切れは取らない(ほかの人に残しておく)
・おかわりを勧められたら、1回目はいったん遠慮し、また勧められたらいただく
・食べきれないときは、残すより先に「もうお腹いっぱいです」と伝える
・ご飯にはしを突き立てない(お葬式のお線香を思わせるため。日本と同じです)
・年長の人が食べ始めてから、自分も食べ始める

中国語で「お腹いっぱいです」は「吃饱了(チーバオラ)」、「とてもおいしい」は「很好吃(ヘンハオチー)」。皿の上の量で気持ちを伝えるより、ひとことのほうがずっと確かに伝わります。

❓FAQあわせてよく聞かれる質問

中国で出された料理を完食すると失礼?

今はほとんど気にされません。昔の作法では「足りなかった」と受け取られることがありましたが、国が食べ残しを減らそうと呼びかけている今は、きれいに食べても大丈夫です。

中国では食べ残すと罰金って本当?

客に罰金を科す法律ではありません。2021年の反食品浪費法で、料金を店にはっきり示していれば、大量に食べ残した客から店が処理の費用を取ってもよい、と決められました。

台湾でも料理を少し残すのがマナー?

「残すのがマナー」という決まりがあるとは言えません。主人が料理を取り分けてくれることが多いので、食べきれないときは早めに「もう十分です」と伝えましょう。

残った料理はそのあとどうなる?

持ち帰らなければ、普通は捨てられてしまいます。それで中国では、食べきれる量を頼み、残ったら持ち帰ることが呼びかけられています。

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