速い英語が聞こえる耳を作る練習メニュー

速い英語が聞こえないのは耳の性能ではなく、音の変化と処理の速さの問題。段階を踏んだ1日15分・30分のメニューで「聞こえる耳」を作る。

速い英語が聞こえる耳を作る練習メニュー の1ページ目

印刷用PDFA4 2枚・360KB・□チェック欄つき

まずはこの3つ

  1. スクリプトで「なぜ聞こえなかったか」を特定する
  2. 等速で口が追えてから速度を上げる(まず1.25倍)
  3. 意味がわからない音声を倍速で流しても効果は薄い
聞こえない原因は4つ

①日本語にない音を近い日本語の音に置き換えてしまう(right と light が同じに聞こえる)。②単語の切れ目がわからない。③自然な速さでは音がつながる・消える・弱まる。④英語に触れる時間が足りない。「速すぎる」の正体は②③であることが多いので、速さに慣れる前に音の変化を知る。

6段階で耳を作る6

  1. 1
    音の変化を知る連結・脱落・同化・弱形・ラ行化(主に米)の5つの型を覚える。型を知らないと、何度聞いても同じ所で詰まる。
  2. 2
    スクリプトで答え合わせ聞けなかった所を確認し、原因(音の変化・知らない語・速さ)に分ける。
  3. 3
    オーバーラッピングスクリプトを見ながら音声と同時に読み、速さとリズムを体に入れる。
  4. 4
    シャドーイング文字を見ずに追いかける。等速で8割追えるようになるまで続ける。
  5. 5
    速度を上げる1.25倍で同じ練習。崩れたら等速に戻す。理解済みの素材の復習は1.5倍以上も可。
  6. 6
    等速に戻す最後に等速で聞き、「ゆっくり・はっきり聞こえる」と感じれば成功。

1日15分メニュー

時間やること
0〜3分新しい素材(1分程度)を等速で2回。スクリプトは見ない
3〜6分スクリプトで確認し、聞けなかった所と理由に印
6〜9分オーバーラッピング3回
9〜13分シャドーイング。等速で追えたら1.25倍に
13〜15分等速で聞き直し、楽に聞こえるか確認

1日30分メニュー

時間やること
0〜5分前日の素材を1.25〜1.5倍で聞いて復習
5〜10分新しい素材を等速で2回。内容を予想しながら
10〜15分聞けなかった文だけディクテーション→スクリプトで確認
15〜20分音読・オーバーラッピング(音の変化に印をつけて)
20〜27分シャドーイング(等速→1.25倍)
27〜30分等速で通して聞き、内容を30秒で口に出して要約

再生速度の使い分け(目安)

場面速度ねらい
初めて聞く素材等速まず意味をつかむ
シャドーイング等速→1.25倍崩れたら1段下げる
理解済みの復習1.5〜2倍短時間で回数を増やす
2.5倍以上新しい学習には不向き理解が落ちやすい

伸びる人の5つの習慣5

  1. 1原因を分けて記録する
    聞けなかった所を「音の変化・知らない語・速さ・集中切れ」に分ける。多い原因から対策すると最短で伸びる。
  2. 29割わかる素材を使う
    スクリプトを読めばほぼわかる素材で音を鍛える。難しすぎる素材は「単語の勉強」になってしまう。
  3. 3短く・毎日
    週末にまとめて2時間より、毎日15分。同じ素材を数日続けて、口が覚えるまで繰り返す。
  4. 4要約で理解を確かめる
    聞いた後、何も見ずに30秒で内容を言う。言えなければ、理解か記憶のどこかが弱い。
  5. 5いろいろな声で聞く
    教科書・過去問・ニュースなど話し手を変える。1人の声に慣れただけでは本番の声に対応しにくい。
なぜ効く?速さへの慣れの研究

人は速い音声に意外とすばやく慣れることが示されている(Adank & Devlin 2010)。また講義動画の研究(Murphy ら 2022)では、2倍速までは理解の低下が小さく、それを超えると成績が落ちた。ただしこれは内容がわかる言語での結果。英語ではまず意味がわかる素材で練習することが前提になる。

よくある誤解4

  • ✕倍速で聞き流せば頭がよくなる
    ○速さに慣れるが、知能全般が上がるとは確認されていない
    効果は練習した素材や課題に限られやすい
  • ✕英語が聞けないのは周波数のせい
    ○音を聞き分ける「仕分け」の問題
    人が聞ける音の範囲は母語で変わらない
  • ✕わからない音声を何十回も聞く
    ○スクリプトで確認してから繰り返す
    原因がわからないまま聞いても伸びにくい
  • ✕寝ながら英語を流す
    ○集中して聞く短い時間を毎日とる
    注意を向けない聞き流しは練習になりにくい

4週間の進め方(例)

週素材目標
1週目教科書などゆっくりめの音声音の変化の5つの型を、スクリプトで見つけられる
2週目ふつうの速さの短い会話等速のシャドーイングで8割追える
3週目同じレベルの新しい素材1.25倍で追え、等速が楽に聞こえる
4週目共通テスト・英検の過去問音声本番形式で解き、聞けなかった所を原因別に直す
素材の選び方

音声とスクリプトがそろっていることが絶対条件(和訳もあると確認が速い)。最初は1分以内の短い会話から。スクリプトを読めば9割わかるレベルで、話し手が複数いる素材(男女・英米)だと本番に強くなる。

確認テスト

  1. 1
    初めて聞く素材の再生速度として適切なのは?
  2. 2
    シャドーイングで崩れたら?
  3. 3
    「速すぎて聞こえない」の主な原因は?
  4. 4
    練習の最後に等速で聞く目的は?

参考にした資料

速い英語が聞こえる耳を一覧にまとめ、A4 2枚で印刷できる無料PDFにしました。Web版は赤シート・覚えたチェック・カード・4択テストつき。

印刷して、持ち歩こう。

A4 2枚・360KB。□のチェック欄つきで、通学中や試験直前の見直しに。

PDFをダウンロード

このシートが入っているルート

あわせて印刷したいシート

原田英語の無料アプリで練習

PDF(2枚)