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CONSTITUTION ISSUE
原田先生の
英語教育ニュースレター
Harada-sensei’s English Education Briefing
憲
VOL. LXXVI / MAY. 03. 2026 / SUN / 憲法記念日
公布 ・ 令和八年 五月三日 日曜日 / haradaeigo.com
PROCLAIMED ON THE THIRD DAY OF MAY, 2026
─── ARTICLE I ───
第 壹 条 ── 本日の主筆
⚖ TODAY’S HEADLINE ⚖
IELTS、紙試験を撤廃
2026年中頃までに全面CBT化を発表
— British Council × IDP × Cambridge 共同声明 —
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世界最大級の英語能力試験 IELTS が、2026年中頃までに紙ベースの試験を完全廃止し、全面コンピュータ化(CBT)に移行すると発表した。主催3団体(British Council、IDP、Cambridge University Press & Assessment)が「慎重な検討」を経て決定したもので、市場ごとに段階的に切り替わる。 注目はライティングのみ「手書きを選択可」とする緩和措置。受験者の混乱を防ぐ配慮だ。 |
日本の中高英語教師にとっての含意は明確である。全国学テ中学英語CBTが今春実施されたばかりだが、「紙の英語試験」は急速に過去のものになる。生徒のタイピング・スクリーン読解・画面記述の三技能は、もはや英語スキルの一部だ。 憲法記念日の今日、教室の「常識」を書き換える契機としたい。 |
📎 SOURCE: The PIE News
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─── ARTICLE II ───
第 貳 条 ── 五分の帯活動
Constitution Charter — 教室英語憲章を三行で書く
▸ 対象:中学2年〜高校 / 時間:5分 / 準備:付箋3色(赤・青・黄)
▶ ねらい 憲法記念日にちなみ、生徒自身が「英語授業の3条文」を起草。所有感が態度を変える。
▶ 進行手順
第一条(赤付箋):“In our class, we WILL ___.”(やること)
第二条(青付箋):“In our class, we WON’T ___.”(やらないこと)
第三条(黄付箋):“In our class, we MIGHT ___.”(試してみたいこと)
→ ペアで交換、黒板に貼り出して投票で “Class Constitution” を即席制定。
💡 効果 will / won’t / might の三助動詞を一気に意識化。GW明け初日のクラスルール再起動にも転用可。
Color Walk Vocabulary — 五色散策語彙
▸ 対象:全学年 / 時間:5分 / 準備:教室の窓だけ
▶ ねらい GW後半、屋外散策の延長。色 × 名詞 × 形容詞の三層を一気に活性化。
① 教師が5色を指定:red, blue, yellow, green, white
② 各色について、窓から見える物を1つ英語で挙げる(”a red traffic light”)
③ さらに形容詞を1つ追加(”a red, blinking traffic light”)
④ ペアで5色×3要素=15フレーズを2分以内に交換
💡 効果 形容詞の語順(color → state → noun)を体感的に練習。GW中の散歩で家族と続けることも提案できる。
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─── ARTICLE III ───
第 參 条 ── AI × 英語指導
2026
▸ 注目AI ① / LESSON GENERATION
Quizizz AI Lesson Generator
教育AIで定番のQuizizzに2026年新搭載。「文法:仮定法過去完了 × 高2 × 8分」とテキスト3行の指示だけで、リード文・例文・ゲーム形式クイズ・ペア対話タスク・形成的評価までレッスン全体を1分以内に生成する。
✓ 既存Quizizzのクイズライブラリと連携
✓ Google Classroom / Canvas LMSへワンクリック配信
✓ 教師アカウント無料プランで利用可
STUDENTS
▸ 注目AI ② / STUDENT-SIDE SUPPORT
Brisk Boost
教師向け定番AIのBrisk Teachingから派生した「生徒側」アシスタント。教師がGoogle Docsで配布した英文に対し、生徒は Define / Translate / Quiz Me / Boost My Writing の4機能のみ使える。「丸投げで宿題完成」を防ぐ設計が特徴。
🎓 使用例:GW明けのライティング宿題で、生徒が”Boost”ボタンで自分の英作文の文法エラーだけ修正。教師は履歴をDocs内で確認可能。「AIに書いてもらう」から「AIに磨いてもらう」への転換。
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─── ARTICLE IV ───
第 肆 条 ── 英語教育ニュース
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DATELINE 🌍 GLOBAL MAY 2026 |
EdTech World Forum Summit 2026、ロンドンで5/12開催決定英国で5月12日に「AI in Education Conference」と「EdTech World Forum Summit」が同時開催される。世界の研究者・教育者・産業関係者が集結し、教育AIの最前線が議論される。同月14-15日には英マンチェスター大で第9回国際英語発音学会(EPIP9)も開催され、5月の英国は「英語教育月間」の様相だ。 |
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DATELINE 🇬🇧 UK SEPT 2026 |
英国アカデミー、9月から国家カリキュラム遵守を義務化英国の自由度の高い学校種別「アカデミー」が、2026年9月から国家カリキュラムと標準的な賃金条件の遵守を義務付けられることになった。これまでの柔軟性は減少するが、業界全体の一貫性が高まる。すべての教員はQTS(教員資格)の取得・取得中であることが要件となる。日本の教員免許制度議論にも示唆あり。 |
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DATELINE 🌎 LATAM APR 2026 |
ユネスコ、ラテンアメリカ向け「教育AI観測所」をチリで発足ユネスコは、ECLAC(国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会)本部のあるチリ・サンティアゴで、ラテンアメリカ・カリブ諸国向けの「教育AI観測所」を立ち上げた。地域で初の多関係者プラットフォームで、政府がAIを教育システムに統合する際、公平性・質・持続可能な発展を支援する設計。アジアにも同種の枠組みが期待される動き。 |
─── ARTICLE V ───
第 伍 条 ── 英語学習ツール四選
| ▸ TOOL REGISTRY / ENTRY No. 076-A through 076-D | |
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🎮 Wordwallマッチング・クイズ・グループ分けなど18種のゲームテンプレで授業教材を3分作成。1つのコンテンツから複数形式に自動変換可能。 |
📚 English ProfileCambridge公式CEFR語彙・文法データベース。ある語がA2か、B1か、C1か即座に判定。教科書外で使う表現の難易度確認に。 |
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🎬 FluentU実際の英語動画(ニュース・MV・トーク)に学習用字幕+語彙クリック辞書。生徒が興味のあるジャンルから自然な英語にアクセス。 |
✏️ TeachVidYouTube動画から穴埋め問題・並べ替え・ディクテーション課題を自動生成。リスニング教材作りが3クリックで完了。 |
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─── ARTICLE VI ───
第 陸 条 ── 世界の英語授業から
POSTED FROM
BOTSWANA
🇧🇼 GABORONE
▸ WORLD CLASSROOM
🇧🇼 ボツワナ共和国 — Setswana-English Bridge Pedagogy
南部アフリカの「アフリカの民主主義の優等生」と評されるボツワナでは、母語セツワナ語から英語へと学習言語を切り替える「橋渡し教育(Bridge Pedagogy)」が小学校4年から段階的に行われる。教師は1つの概念を必ず2言語で説明し、生徒が「Setswana side」と「English side」の両方でノートを取る。両言語の対応関係を視覚化することで、英語が「外国語の壁」ではなく「もう一つの自分の言葉」として根づく。
🔑 明日から使えるテクニック:「Bridge Notebook」
ノートの真ん中に縦線を引き、左側に日本語、右側に英語で同じ概念を書く。授業中の新出単語を「両側ノート」に並べていくだけで、対応関係が記憶に焼きつく。週1回のスローモード5分で十分。英語力の弱い生徒に最も効く。
─── ARTICLE VII ───
第 柒 条 ── 今日の言葉
─ TODAY’S WORDS FOR EDUCATORS ─
“No one has a right to sit down
and feel hopeless.
There’s too much work to do.”
— Dorothy Day —
米国社会活動家/カトリック・ワーカー運動 共同創始者(1897-1980)
─── ARTICLE VIII / 第 捌 条 ───
📜 Constitution Day Reflection — 憲法記念日3分英作文
GW明け初日、日本国憲法施行から79年目の今朝に合わせ、生徒に“What rule do you want in our class?” と1問だけ投げかける。3分間で1〜3文の英作文を書かせるだけ。発表は任意、提出義務もなし。たった3分で、生徒の意識が「教室の主人公は自分」へ静かに切り替わる。
📖 なぜ効くか:条件法(want)と関係詞(that)の自然な使用機会。さらに「教室は教師が支配する場所」という暗黙の前提を生徒自身が書き換える。GW明けに最適な「再起動の儀式」。
原田
VOL. 076
原田先生のニュースレター
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