原田先生の
英語教育ニュースレター
中高英語教師のための週刊ブリーフィング
外国語WG第11回、来週4/23開催へ
次期学習指導要領の「柔軟な教育課程」「指導体制」「多様な外国語」を議論
文部科学省は4月16日、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会の「外国語ワーキンググループ(第11回)」を4月23日(木)に開催すると発表した。議題は「柔軟な教育課程」「指導体制・環境整備等」「多様な外国語」の3本柱。次期学習指導要領の英語教育方針を直接左右する重要な会議となる。
WHY IT MATTERS
特に「柔軟な教育課程」は、外国語の授業時数を学校裁量で配分可能にする方向の検討を含む可能性が高く、中高の英語カリキュラム設計に直接影響する論点。「多様な外国語」は英語一辺倒からの転換を意味し、教員養成・配置にも波及する。第1回(2025年9月)からの積み重ねが、いよいよ具体策フェーズに入る。
▶ 文部科学省:外国語WG第11回 開催案内(4/16発表)
※会議はYouTube Liveで一般傍聴可能(要事前登録)
SECTION 01
今日の帯活動アイデア
🎲 Sentence Remix(センテンス・リミックス)
5分
黒板のみ
▶ やり方:
- 先生が1文を提示:“The student bought a book at the store.”
- 先生がリミックス指示を出す(例:主語を変える/動詞を過去進行形に/場所を変える/否定文に)
- 生徒は15秒以内に指示通りにリミックスした文を書く
- 指名またはペア共有 → 複数パターンを板書で比較
🎡 Question Roulette(質問ルーレット)
5分
サイコロ or ルーレットアプリ
▶ やり方:
- 6つのWH語を書き出し:①What ②When ③Where ④Who ⑤Why ⑥How
- 先生がトピック(例:breakfast/your weekend/Japanese culture)を提示
- ペアの生徒Aがサイコロを振る。出目のWH語で、トピックに関する質問を作る
- 生徒Bが即答 → 役割交代。3〜4ラウンド続ける
SECTION 02
AI × 英語指導 最前線
🧠 Glean
TOOL ①
録音しながらAIがリアルタイムでノート・要約・語彙リストを自動生成する学習支援ツール。生徒が授業音声を録音→AIがトランスクリプト作成→キーワード抽出→復習用クイズ生成まで一気通貫。聴覚優位の生徒や学習障害のある生徒の支援にも極めて有効。
✔ 復習用スライド・フラッシュカードを自動作成
✔ 英語授業の音声ログを教師自身の振り返り教材に
✍️ Revisely
TOOL ②
EU・オランダ発の語学教員専用AIプラットフォーム。教科書の1ページを写真に撮るだけで、語彙・文法クイズ・リーディング問題が即生成される。CEFRレベル別の調整も自動。生徒提出物の自動採点+フィードバックも可能で、欧州の語学教師コミュニティで急速に普及中。
✔ 英語+ドイツ語・フランス語・スペイン語にも対応
✔ 教師同士で教材を共有できるライブラリ機能付き
SECTION 03
英語教育ニュース FLASH
4月16日
外国語WG第11回、来週4/23開催 — 3本柱の議題が提示される
文科省は4月16日、中教審外国語ワーキンググループ第11回を4月23日に開催すると発表。議題は「柔軟な教育課程」「指導体制・環境整備等」「多様な外国語」の3本柱。次期学習指導要領における英語教育の方向性が、いよいよ具体策の議論フェーズに突入。英語以外の外国語選択肢拡大も論点に。
4月15日
QQ English、Japan Times Alpha編集長による「英字新聞の活用法ウェビナー」を無料開催
QQ Englishは4月15日、『The Japan Times Alpha』編集長・高橋敏之氏による無料オンラインセミナーを開催。「英字新聞は難しい」を解消する、初心者でも続けられる読み方を解説。高校生の多読指導・英検準1級以上対策で英字新聞活用を検討中の先生に直接的なヒントが満載。アーカイブ配信も一部公開予定。
4月15日
全国学力テスト中学英語CBT、参加率97.5%で4/20週からいよいよ本番
リセマム4/16報道によると、2026年度全国学力テスト参加校は2万7,867校で参加率97.5%(4/8時点)。中学英語CBTは4月20日の週から分散実施へ。「話すこと」は500校の当日実施校が4/24または4/27に集中実施、それ以外は4/28〜5/29の期間内で順次。日本の英語教育が「読む・書く・聞く・話す」全てをデジタルで測定する時代へ本格突入。
SECTION 04
超絶使える!英語学習ツール4選
LearnEnglish Teens
英国BC公式・13〜17歳対象の無料教材サイト。スキル別にA2〜B2の記事・動画・文法解説が完備、放課後課題として即使える。
SECTION 05
世界の英語授業から学ぶ
🇦🇲 アルメニア
CAUCASUS
世界最古のキリスト教国アルメニア。独自のアルメニア文字を持ちながら、英語・ロシア語が日常的に使われる3文字体系マルチリンガル国家。首都エレバンの学校では「Teaching Through Translation」という独特の手法が浸透 — 新語彙を導入するとき、必ず英語・アルメニア語・ロシア語の3言語で比較し、言語間の「翻訳不可能ニュアンス」を議論の教材にする。
🔑 明日から使えるテクニック
新単語を導入した直後に「この単語、日本語にすると何になる? でも完全にイコールじゃない部分はどこ?」と問う。例:”homesick”→「ホームシック」だけど、日本語の「里心」「望郷の念」とはどこが違う? 生徒が文化差と感情のニュアンスを議論し始めると、単語が記憶に定着するだけでなく、高次の思考も動き出す。
QUOTE OF THE WEEK
“It is not enough to be responsive to each student’s interests
and needs. Teachers must also be responsive to
who they are becoming.”
— Carol Ann Tomlinson
差別化指導(Differentiated Instruction)の第一人者・米バージニア大学教授
「生徒一人ひとりの興味と必要に応えるだけでは十分ではない。教師は、生徒が『何になろうとしているか』にも応えなければならない。」
Think Time Signals(思考時間のサイン化)
発問後の沈黙を恐れないこと。でも、ただ待つだけでは生徒も不安になる。「考え終わった人は親指を立てる」「2つ以上答えが浮かんだ人はグーにする」「まだ考え中の人は手のひらを机に置く」など、思考の進み具合をサインで可視化させよう。教師は全体の進捗が一目でわかり、生徒は「自分だけ遅い」という焦りから解放される。静けさが「全員が考えている時間」に変わり、答えの質が一段階上がる。今日の授業で、最初の発問からすぐ試せる。
📎 今号の参考リンクまとめ
📰 ニュース記事
・文部科学省 — 外国語WG第11回 開催案内(4/16発表)
・リシード — 全国学力テスト2万7,867校参加、97.5%
・ICT教育ニュース — QQ English×Alpha編集長ウェビナー
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📬 原田先生のニュースレター Vol.062
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