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学習ハックビミョー

25分集中+5分休憩の「ポモドーロ」、科学で検証したら意外とビミョーだった

25分集中+5分休憩の「ポモドーロ」、科学で検証したら意外とビミョーだった

読む前に予想してみよう!

ポモドーロ・テクニックの「25分」は、脳科学の実験で決められた最適な時間だ

研究カード(どんな研究?)
対象
オランダなどの大学生
規模
87〜176人の実験+22サンプルのメタ分析
研究の種類
ランダム割り付けの実験+メタ分析
確かさ
★★☆☆☆
3秒でわかる

時間で区切って休むと疲れや気の散りが減ったという研究がある一方、逆の結果の研究も。「25分」が特別という証拠はなく、成績や作業量の差はどの研究でも出なかった。

ひとことで言うと休憩を先に決めておくと、気分がラクになる人もいる!

もくじ
  1. 休む時刻を先に決めた人は、疲れにくかった
  2. 別の実験では、違う結果が出た
  3. 自分用ポモドーロの作り方
  4. 「集中が切れたら休む」方式もアリ
  5. まとめ

タイマーを25分にセットして集中、鳴ったら5分休憩。これを4回くり返したら長めの休憩。勉強好きなら一度は聞いたことがあるポモドーロ・テクニックです。

ポモドーロはイタリア語で「トマト」。1980年代に、当時大学生だったフランチェスコ・シリロが、トマト型のキッチンタイマーを使って始めたのが名前の由来です。

世界中で大人気のこの方法、実は科学的に検証されたのはごく最近。調べてみると、結果は「効く部分もあるけど、魔法ではない」でした。

01休む時刻を先に決めた人は、疲れにくかった

この実験でのポイントは、決まった時刻に休んだ人が「同じ量を、より短い時間で、よりラクな気分でこなせた」ことです。休むタイミングを先に決めておくと、「まだ頑張れるかな…」と迷うムダが減るのかもしれません。

02別の実験では、違う結果が出た

ところが2025年に発表された別の研究では、大学生94人の2時間の自習で比べると、ポモドーロ派は自分で休んだ人より疲れが早く増え、やる気も早く下がりました。最終的な疲れややる気、作業量には差がありませんでした。

さらに2026年には、同じ研究グループを含むチームが大学生176人で比べました。気候変動についての文章を読む課題で、「12分読んで3分休む」という決まった休憩(本来のポモドーロより短い区切り)と、自分で休憩を決める方法です。

すると今度は、自分で休憩を決めた人の方が気分がよく、集中ややる気も高いという、2023年とは逆向きの結果に。理解度テストの成績には差がありませんでした。

また、短い休憩(10分以内のマイクロブレイク)を調べた研究をまとめた2022年のメタ分析(たくさんの研究を束ねて傾向を見る分析)では、短い休憩には元気を回復させ、疲れを減らす小さな効果があった一方、作業の成績アップははっきりしませんでした。

集中しやすい長さは、人と課題によって違う
集中しやすい長さは、人と課題によって違う

つまり、ポモドーロは「気分よく続けるための仕組み」としては有望。でも「これで成績が上がる」と言い切れる証拠は、まだそろっていません。

03自分用ポモドーロの作り方

04「集中が切れたら休む」方式もアリ

2025年の研究では、ポモドーロのほかにフロータイムという方法も比べられました。これは、時間を決めずに集中が切れたところで休み、休憩の長さを直前の勉強時間に合わせて決めるやり方です。

結果は、作業量や集中の深さに大きな差はなし。「どの方式が正解」と決められる結果ではないので、自分が続けやすい方式を選べばよさそうです。

なお、2022年のメタ分析では、休憩が長いほど作業成績の回復も大きい傾向が見られ、とても疲れる作業のあとは10分以上の休憩が必要かもしれないと指摘されています。難しい問題を解き続けたあとは、5分にこだわらず長めに休むのも手です。

05まとめ

ポモドーロの本当の価値は、「25分」という数字ではなく、休むタイミングを先に決めて、迷いを減らすことにあるようです。

やる気が出ない日は「とりあえず1回だけ」とタイマーを押してみてください。始めてしまえば、意外と続くこともあります。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerIn the Pomodoro technique, you study for 25 minutes, take a 5-minute break, and repeat. 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

In the Pomodoro technique, you study for 25 minutes, take a 5-minute break, and repeat. Francesco Cirillo created it in the 1980s with a kitchen timer shaped like a tomato. The method has been popular for a long time, but scientists only started testing it recently.

In a 2023 study in the Netherlands, 87 university students studied with fixed breaks or took breaks whenever they wanted. The students who took breaks freely felt more tired and distracted, but they finished the same amount of work.

A 2026 study with 176 students found the opposite. This time, the students who chose their own breaks felt better. Neither study found a difference in results. So the technique may help some people feel comfortable, but there is nothing special about 25 minutes.

129 words ・ CEFR B1

和訳を見る

ポモドーロ・テクニックでは、25分勉強し、5分休憩をとり、それを繰り返します。フランチェスコ・シリロが1980年代に、トマトの形をしたキッチンタイマーを使って考え出しました。この方法は長い間人気がありますが、科学者が検証を始めたのはごく最近です。

オランダでの2023年の研究で、87人の大学生が、決まった休憩で勉強するか、好きなときに休憩をとって勉強しました。自由に休憩した学生は疲れや気の散りを強く感じましたが、終えた作業量は同じでした。

176人の学生を対象とした2026年の研究では、逆の結果が出ました。今度は、自分で休憩を決めた学生の方が気分が良かったのです。どちらの研究でも結果に差は見られませんでした。だから、この方法は気持ちよく続ける助けになる人もいるかもしれませんが、25分という長さに特別な意味はありません。

4択リーディングクイズ

Q1. What did the 2023 study find about students who took breaks freely?

Q2. How was the 2026 study different from the 2023 study?

Q3. What is the writer's conclusion?

重要単語

  • breakA2
    名詞休憩Take a short break before you get exhausted. take a break「休憩をとる」。lunch break(昼休み)、coffee break も定番。動詞 break(壊す)と同じ語。
  • fatigueB2
    名詞疲労Planned breaks may reduce fatigue. 発音は /fəˈtiːɡ/。mental fatigue(精神的疲労)。tiredness より硬い語。
  • productivityB2
    名詞生産性Productivity did not differ between the groups. produce → productive(生産的な)→ productivity。反対の counterproductive(逆効果の)も重要。
  • self-regulatedC1
    形容詞自己調整的な(自分で決める)Self-regulated breaks depend on your own judgment. regulate(調整する・規制する)。self-regulated learning(自己調整学習)は教育学のキーワード。
  • motivationB1
    名詞やる気、動機づけMusic can boost your motivation before studying. motivate(やる気にさせる)の名詞形。intrinsic / extrinsic motivation(内発的/外発的動機づけ)は評論文頻出。
  • deviseC1
    動詞考案するCirillo devised the method in the 1980s. 名詞 device(装置)と同語源。devise a plan / method「計画・方法を考え出す」。発音は「ディヴァイズ」。
  • cast doubt onC1
    動詞(句)~に疑問を投げかけるThe new data cast doubt on the old theory. cast は「投げる」。throw doubt on とも言う。研究結果を批判的に述べる定番表現。

動画でもっと知る

25分勉強して5分休む「ポモドーロ・テクニック」。実験してみると、決まった休憩で疲れにくくなったという研究がある一方、自分で休む方が気分が良かったという研究も。成績や作業量はどの研究でも差なし。25分は魔法の数字じゃないらしい。

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出典・参考文献(4件)タップで表示
  1. Biwer, Wiradhany, oude Egbrink & de Bruin (2023) Understanding effort regulation: Comparing 'Pomodoro' breaks and self-regulated breaks, British Journal of Educational Psychologydoi.org
  2. Smits, Wenzel & de Bruin (2025) Investigating the effectiveness of self-regulated, Pomodoro, and Flowtime break-taking techniques among students, Behavioral Sciencesdoi.org
  3. Göksu, Wiradhany & de Bruin (2026) When to take a break: Comparing effects of systematic short (Pomodoro) and self-regulated breaks on subjective experience and actual learning, Behavioral Sciencesdoi.org
  4. Albulescu et al. (2022) "Give me a break!" A systematic review and meta-analysis on the efficacy of micro-breaks for increasing well-being and performance, PLOS ONEdoi.org