喪中に結婚式に出てもいい? 目安は「忌明け」、欠席の伝え方と自分の式
1なぜ「忌中はだめ、喪中ならよい」と言われるのか
江戸時代の武家の決まりでは、身内を亡くした人が忌中にしてはいけないことの中に、はっきりと「婚礼」が入っていました。ほかにも、門を閉じる、なまぐさもの(魚肉)や酒を控える、ひげや髪をそらない、お祝い事や音楽を避ける、などが並んでいます。
今の目安は、亡くなった人との別れにまず向き合う「忌」と、悲しみを表しながら少しずつ日常に戻る「服(喪)」の2段階です。神社本庁は、忌を「故人のまつりに専念する期間」、服を「哀悼の気持ちを表す期間」と説明しています。地域に決まった習わしがなければ、五十日祭までが忌、一周忌(一年祭)までが服とするのが一般的で、仏式なら四十九日の法要が忌明けにあたります。
お祝いの席に出るのを慎むべきなのは、主に忌の期間です。喪中のおよそ1年すべてを欠席する必要はない、という考え方が広く受け入れられています。
2出席か欠席か:時期と状況ごとの目安
悩みやすいのは「祖父母が亡くなって2〜3週間後に、親友の結婚式がある」といった場面です。
忌中(四十九日まで)の場合
欠席が無難です。ただ、新郎新婦がとても親しい友人で、不幸を知ったうえで「来てほしい」と言ってくれるなら、出席する人もいます。自分から判断せず、まずは正直に伝えて相談しましょう。家族の考えも聞いておくと安心です。
忌明け後〜一周忌の場合
出席してよいと考えるのが一般的です。お祝いの気持ちで笑顔で参加すれば、それが新郎新婦への何よりの贈り物になります。
神社で行う神前式の場合
神社本庁は、忌の期間は神社へのお参りを遠慮するとしています。忌中に神社での式に招かれたら、特に慎重に考えます。やむを得ない場合は、お祓いを受けてから参拝するのがよいとされています。
スピーチや余興を頼まれていたら
忌明け後なら、普通に引き受けてかまいません。忌中で気持ちの整理がつかないなら、早めに事情を話して代わりの人を立ててもらうのが、相手への思いやりです。
| 状況 | 出席の目安 |
|---|---|
| 忌中(亡くなってから四十九日・五十日祭まで) | 欠席が無難。出たいときは新郎新婦と家族に相談 |
| 忌明け後〜一周忌 | 出席してよいとする考えが一般的 |
| 新郎新婦が不幸を知ったうえで「来てほしい」 | 時期にかかわらず、気持ちに応えて出る人も |
| 忌中に神社での神前式 | 特に慎重に。出るならお祓いを受けてから |
| 一周忌のあと | ふだんどおり出席 |
3欠席するときの伝え方:理由は「やむを得ない事情」で
結婚式はお祝いの場です。欠席するとき、招待状の返信はがきに「身内の不幸」と書くのは避けるのが一般的なマナーです。「やむを得ない事情により欠席させていただきます」とぼかし、「おふたりの末永いお幸せをお祈りしています」とお祝いの言葉を添えます。
すでに出席で返信したあとに不幸があった場合は、できるだけ早く、新郎新婦本人に電話で伝えます。料理や引き出物の手配があるからです。親しい間柄なら「身内に不幸があって」と口頭で伝えるのはかまいません。詳しく話しすぎず、お祝いの言葉で締めくくります。
欠席してもお祝いの気持ちを形にしたいときは、式の当日に祝電を送ったり、忌明け後にお祝いの品を贈ったりする方法があります。
4自分の結婚式が喪中にあたったら:延期する?しない?
「母が亡くなったけれど、数か月後の自分の結婚式はどうしたら」という悩みも多く寄せられます。
ゼクシィの記事で、マナーデザイナーの岩下宣子さんは、喪中の期間に正解はなく「形式よりも心の問題」だと述べています。挙式日の考え方として、一周忌を過ぎてから、忌中を過ぎていれば、初七日の法要後なら、喪中・忌中に関係なく、などいくつもの考え方があると紹介し、両家で話し合って決めることをすすめています。
延期しない場合は、祖父母や故人の席を設けて遺影を置くなどして、親族の理解を得る方法があります。不幸を知らないゲストにわざわざ伝える必要はない、ともしています。神前式では、おはらいが必要になることがあるので会場に確かめましょう。
なお、婚姻届の提出や引っ越し、新婚旅行は喪中でも問題ないとされています。
5宗派・家による違いと、迷ったときの選び方
忌や喪の感じ方は、宗派や地域、家によってかなり違います。
たとえば浄土真宗では、亡くなった人をすぐに仏になった人と考えます。真宗大谷派は、死を穢れとする考えから来た清め塩を「迷信」と説明しています。一方で、一周忌が過ぎるまでは祝い事を控える、という考えの家もあります。同じ親族の中でも意見が分かれることは珍しくありません。
迷ったときの安全な選び方は次のとおりです。
・忌中なら欠席を基本にし、出たいときは新郎新婦と家族に相談する
・忌明け後なら出席してよい。気持ちがついていかなければ欠席してもかまわない
・欠席の理由はぼかし、お祝いの言葉を必ず添える
故人もきっと、大切な友人の門出を祝う姿を喜んでくれるはずです。
❓FAQあわせてよく聞かれる質問
祖父母が亡くなってすぐ、友人の結婚式に呼ばれていたら?
四十九日前なら欠席が無難です。ただ、とても親しい友人なら、事情を伝えて相談してみましょう。新郎新婦と家族が気にしないなら、出席する人もいます。
喪中に結婚式の招待状が届いたら、どう返信する?
忌明け後の式なら、普通に出席で返信してかまいません。欠席するなら「やむを得ない事情により」と書き、不幸のことは書かずにお祝いの言葉を添えます。
喪中にご祝儀を渡してもいい?
渡してかまいません。ご祝儀は相手を祝うためのもので、贈る側の喪中は関係ないと考えるのが一般的です。忌中で欠席するなら、忌明け後にお祝いを贈る方法もあります。
忌中に結婚式の二次会だけ出るのは?
考え方は披露宴と同じです。忌中なら控えるのが無難で、出たいときは新郎新婦に相談しましょう。忌明け後なら気にせず参加してかまいません。
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