would を見たら「どこが if のかわりか」を探します。副詞1語、前置詞句、不定詞、ときには主語そのものが条件になっています
01しくみ:なぜこの意味になるのか
仮定法は if がなくても成り立ちます。目印は 主節の would / could / might。過去形の助動詞を見たのに if 節が見あたらないときは、文のどこかに条件がかくれています。かくれ場所は主に4つ。otherwise(そうでなければ)、with / without+名詞(〜があれば・なければ)、to 不定詞(〜すれば)、そして主語そのもの(A true friend would ...)です。
otherwise は「前の文の内容がそうでなかったら」。I took a taxi; otherwise I would have been late. は「タクシーに乗った。乗らなかったら遅れていただろう」。otherwise が前の文を丸ごと打ち消して、if 節のかわりをしています。訳すときは、前の文を否定にして「〜しなかったら」と具体的に補うと、意味がはっきりします。
主語に条件がかくれる形は、直訳すると見落としがちです。A true friend would not say such a thing. は「本当の友だちなら、そんなことは言わないだろう」。would が入っているので、裏には「(あの人は言った。だから本当の友だちではない)」という含みがあります。would という過去形が送る「現実とはちがう」という信号を、訳でも落とさないようにします。
型
if のない仮定法:otherwise / with A / to V / 主語に条件
そうでなければ〜/A があれば〜/〜なら
言いかえ・変形S V; otherwise S would ...With A, S would ...To hear A V, S would ...A true friend would ...
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
With a little more time, I could have finished the essay.
もう少し時間があれば、作文を書き終えられたのに。
前から訳もう少し時間があれば / 私は書き終えられただろう / その作文を
- MWith a little more time副詞句|=If I had had a little more time
- Vcould have finishedcould have p.p.=過去の話
ここを見るWith を「〜と一緒に」と読むと文がつながりません。主節の could have finished から仮定法だとわかり、With A が「A があれば」の条件だと決まります。
We followed the guide's advice; otherwise we might have gotten lost in the forest.
私たちはガイドの助言に従った。そうしていなかったら、森で迷っていたかもしれない。
前から訳私たちは従った / ガイドの助言に / そうでなかったら / 私たちは迷っていたかもしれない / 森の中で
- 接otherwise=if we had not followed it
- Vmight have gotten lost仮定法の主節
ここを見る前半は事実(従った)、後半は事実の裏(従わなかったら)。otherwise を「もし助言に従っていなかったら」と具体的に戻すと、前後の関係がはっきりします。
A scientist who had actually studied coral reefs would never claim that they can recover on their own within a few years.
実際にサンゴ礁を研究したことのある科学者なら、サンゴ礁が数年で自然に回復できるなどとは決して言わないだろう。
前から訳科学者なら / 実際にサンゴ礁を研究した / 決して主張しないだろう / それらが回復できると / 自分の力で / 数年のうちに
- SA scientist who had actually studied coral reefs名詞句|主語に条件「〜した科学者なら」
- Vwould never claimif がないのに would
- Othat they can recover on their own within a few years名詞節
- S'they=coral reefs
ここを見るwould never claim の would が仮定法のしるしです。条件は主語の中にあり、裏には「そう主張した人は、実際には研究していない」という批判がかくれています。
03誤読のわな
To hear her speak English, you would think she grew up in London.
✕ やりがち彼女が英語を話すのを聞くために、あなたはロンドン育ちだと思うだろう。
○ 正しく彼女が英語を話すのを聞けば、ロンドン育ちだと思うだろう。
文頭の to 不定詞をいつも「〜するために」(目的)と読むと、意味が通りません。主節に would があるので、To hear ... が条件「〜すれば」の役目をしています。実際は、彼女はロンドン育ちではありません。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1英文の意味として正しいのは?
She wore a helmet; otherwise she could have been badly hurt.
otherwise=if she had not worn a helmet。could have been は仮定法なので、実際にはけがをしていません。
Q2次の文で、if 節のかわりに条件を表しているのはどこ?
A wiser player would have passed the ball.
主語の A wiser player が「もっと賢い選手なら」という条件です。would have p.p. はその結果で、裏には「その選手はパスしなかった」という批判があります。
Q3空所に入るのは? ( ) him talk about soccer, you would think he was a professional coach.
To hear O V は「O が V するのを聞けば」という条件で、主節の would と組になります。Hearing about him talk は形がくずれ、Heard では「聞かれる」の意味になります。
