It's time you went to bed. の went は過去ではありません。「もう寝ていていい時間なのに、まだ起きている」という不満の過去形です
01しくみ:なぜこの意味になるのか
It is time S+過去形 は「もう〜してもいいころなのに、まだしていない」。went や started が過去形なのは、時間が過去だからではなく、現実とずれている からです。I wish と同じく、仮定法の過去形は「今はそうなっていない」という合図。だからこの構文には、「早くしよう」「遅すぎるくらいだ」という催促や不満が入ります。
強めると It is high time(とっくに〜していていいころだ)、It is about time(そろそろ〜してもいいころだ。皮肉で「やっとか」の意味にもなる)。どちらも「遅れている」感じが強くなります。一方 It is time for you to go to bed. のように for 人 to V を使うと、「〜する時間だ」と事実を言うだけで、不満の色はうすくなります。
長文では It is time のうしろの節が長くなっても、動詞が過去形になっているかを見れば構文に気づけます。主語が we なら「私たちはもう〜すべきときだ」と、社会への呼びかけになることもよくあります。「〜する時だ」で終わらせず、「まだできていない」という現実まで読みとると、書き手の言いたいことが正確につかめます。
型
It is (high / about) time S+過去形
もう〜してもいいころだ(まだしていない)
言いかえ・変形It is high time S+過去形It is about time S+過去形It is time for 人 to V
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
It is time we left for the station.
もう駅に向かわないといけない時間だ。
前から訳時間だ / 私たちが駅に向かって出発する
- SIt時を表す it
- Ctime we left for the station名詞句
- M'we left for the stationleft は過去形=まだ出ていない
ここを見るleft は「出発した」ではありません。「もう出ていていい時間なのに、まだここにいる」という今の状況を、過去形のずれで表しています。
It is about time the school updated its rules on smartphones.
学校もそろそろ、スマホについての校則を見直していいころだ。
前から訳そろそろ時間だ / 学校が見直す / スマホについての規則を
- Cabout time the school updated its rules on smartphones名詞句
- M'the school updated its rules on smartphonesupdated=まだ見直していない
ここを見るabout time には「遅いくらいだ」という皮肉がまじります。書き手は、校則が今の生活に追いついていないと考えていることが、過去形 updated から読みとれます。
Many scientists argue that it is high time we stopped treating plastic as something we can simply throw away after using it once.
多くの科学者は、プラスチックを一度使ったら捨ててしまえばいい物として扱うのは、とっくにやめるべきときだと主張している。
前から訳多くの科学者は主張する / とっくに時間だと / 私たちがやめる / プラスチックを扱うのを / 単に捨てられる物として / 一度使ったあとで
- Othat it is high time we stopped treating plastic as something we can simply throw away after using it once名詞節|主張の中身
- C'high time we stopped treating plastic as something we can simply throw away after using it oncestopped=まだやめていない
ここを見るargue(現在形)の中に stopped(過去形)があるのに、時の話ではありません。high time+過去形で「私たちはまだやめていない」という現実を批判しています。
03誤読のわな
It's high time the city built a new library.
✕ やりがち市が新しい図書館を建てたのは、ちょうどよい時期だった。
○ 正しく市はとっくに新しい図書館を建てていていいころだ(なのに、まだ建てていない)。
built を「建てた」と過去の出来事として読むと、現実が逆になります。It's time のうしろの過去形は、「まだしていない」ことへの不満です。is が現在形なので、話は今のことだと確かめましょう。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1英文の意味として正しいのは?
It's about time you cleaned your room.
about time+過去形 cleaned は「まだ片づけていない」ことへの催促です。cleaned を過去の出来事と読まないようにします。
Q2空所に入るのは? It is high time we ( ) action on climate change.
high time のうしろは S+過去形です。「とっくに行動していていいのに、まだしていない」という意味になります。
Q32つの文のちがいとして正しいのは? (A) It's time for us to start. (B) It's time we started.
どちらも今の話です。(B) は過去形 started のずれで「まだ始めていない」現実を示し、催促の気持ちが強くなります。(A) は「始める時間だ」と事実を言う形です。
