独立分詞構文は、分詞に「自分専用の主語」がついた形です。主節の S とはちがう人やモノが、分詞の動作をしています
01しくみ:なぜこの意味になるのか
ふつうの分詞構文では、分詞の主語は主節の S です。ところが主語がちがうときは、分詞の前にその主語を残します。これが独立分詞構文です。The sun having set, we went home. は「日が沈んだので、私たちは家に帰った」。沈んだのは太陽で、帰ったのは私たち。分詞の直前の名詞が、分詞の主語 です。
よく出るのは、天気や時間など、自分ではどうにもならない状況です。Weather permitting(天気が許せば)は冠詞をつけない決まった形、There being no bus(バスがないので)は There is の文を分詞にした形です。長文で「名詞+V-ing / p.p.」のあとにカンマがあり、そのうしろに別の S V が続いていたら、この構文を疑います。
一方、Generally speaking(一般的に言えば)、Judging from A(A から判断すると)、Considering A(A を考えると)、Strictly speaking などは、分詞の主語が「話し手・人一般」で主節の S とちがうのに、主語を書かないまま定着した言い方です。主語がないから文法のまちがい、とは考えず、ひとまとまりの副詞として読みます。
型
S'+V-ing / p.p. ..., S V(独立分詞構文)
S' が〜するので/S' が〜すると
言いかえ・変形Weather permitting, ...There being no A, ...Generally speaking / Judging from A / Considering A
02例文3つを構造図で読む
色のカタマリは文の要素、カッコはカタマリの種類です。「飾り(M)を消す」を押すと、文の骨組みだけが残ります。黄色の語が、この構文の目印です。
記号と色の約束
仮S真S は It のような「仮の主語」と、うしろにかくれた本当の主語。接 は接続詞。カタマリの下の小さな S' V' O' は、節や句の中の要素です。
Weather permitting, the school trip will go ahead as planned.
天気がよければ、修学旅行は予定どおり行われる。
前から訳天気が許せば / 修学旅行は / 行われる / 予定どおりに
- MWeather permitting副詞句|=If the weather permits
- S'Weather冠詞なしの決まった形
- Vwill go aheadgo ahead=予定どおり進む
ここを見る許すのは天気、行われるのは修学旅行。主語がちがうので、分詞 permitting の前に Weather が残っています。お知らせの文でよく見る形です。
There being no bus after nine, we had to walk back to the hotel.
9時以降はバスがなかったので、私たちはホテルまで歩いて帰らなければならなかった。
前から訳バスがなかったので / 9時以降は / 私たちは歩いて帰らなければならなかった / ホテルまで
- MThere being no bus after nine副詞句|=As there was no bus ...
- Mto the hotel副詞句
ここを見るThere was no bus の was を being にした形です。There を落とすと Being no bus となり、意味が通りません。There being はセットで読みます。
The first concert having sold out within an hour, the band decided to add another show at a larger hall near the station.
最初のコンサートが1時間で売り切れたので、バンドは駅の近くのもっと大きなホールで追加公演をすることにした。
前から訳最初のコンサートが売り切れたので / 1時間以内に / バンドは決めた / もう1回公演を加えることを / もっと大きなホールで / 駅の近くの
- MThe first concert having sold out within an hour副詞句|売り切れたのは concert
- V'having sold out主節より前→having p.p.
- Oto add another show at a larger hall near the station名詞句
ここを見るThe first concert を文の主語だと思って V を探すと、having sold out で行きづまります。カンマのあとの the band decided が本当の S V です。
03誤読のわな
The teacher having left the room, the students started talking loudly.
✕ やりがち先生は部屋を出ていって、生徒たちと大声で話し始めた。
○ 正しく先生が部屋を出ていくと、生徒たちは大声で話し始めた。
文頭の The teacher を文全体の主語と思いこむと、話し始めたのも先生になってしまいます。The teacher は having left だけの主語で、主節の S は the students です。カンマのあとの S V を必ず確かめます。
04似ている構文と見分ける
05確認問題(3問)
Q1英文の意味として正しいのは?
Judging from the dark clouds, it is going to rain soon.
Judging from A は「A から判断すると」という決まった言い方です。判断するのは話し手で、主節の it(天気)とはちがいますが、主語は書きません。
Q2空所に入るのは? ( ) no taxi at the station, we had to wait for the next bus.
もとの文は There was no taxi at the station. なので、There being です。Being だけだと、主節の we がタクシーだったことになってしまいます。
Q3独立分詞構文(分詞の前に別の主語がある文)はどれ?
All things が considered の主語で、主節の the plan とはちがいます。2つ目は主語を書かない慣用の言い方、3つ目は主語が we で同じふつうの分詞構文です。
