イギリス英語のスラング入門|mate・cheers・brilliantの意味と使い方
イギリスのドラマや旅行動画を見ていると、「mate」「cheers」「brilliant」という言葉が何度も出てきます。教科書ではあまり習わないのに、現地ではあいさつのように飛び交う言葉たち。この記事では、イギリス英語でよく聞くカジュアル表現を、意味・ニュアンス・使っていい場面に分けてやさしく解説します。

01イギリス英語のスラングは「親しみのサイン」
イギリス英語のスラングと聞くと、難しい隠語のように感じるかもしれません。でも実際によく使われるのは、相手との距離を縮めるための、あたたかい日常語がほとんどです。
たとえば、お店で商品を受け取るとき、日本語なら「どうも」と軽く言いますよね。イギリスではそこで「Cheers!」がよく使われます。「ありがとうございます」ほどかしこまらず、でも失礼でもない、ちょうどいい温度の言葉です。
ここで大事なのが register(レジスター)、つまり「どのくらいフォーマルか」という感覚です。この記事では、次の3段階で目安を示します。
- フォーマル:面接、ビジネスメール、目上の人への手紙
- ニュートラル:店員さんとの会話、クラスメイトとの普通の会話
- カジュアル:友だち同士、家族、SNS
イギリスのスラングの多くは「ニュートラル〜カジュアル」に入ります。つまり、日常会話で使っても大丈夫だけれど、エッセイや試験の英作文には書かない言葉です。
ポイント:スラング=悪い言葉ではない。「話し言葉専用の、親しみのある言葉」と考えると覚えやすくなります。
02まず覚えたい定番5語:mate・cheers・brilliant・fancy・sorted
mate(友だち、きみ)
もともとは「仲間」という意味。今では友だちへの呼びかけとして「Thanks, mate.」「Alright, mate?」のように使います。知らない人にも気さくに使われることがありますが、目上の人やビジネスの初対面には避けましょう。
cheers(ありがとう/じゃあね/乾杯)
乾杯の意味は有名ですが、イギリスでは 「ありがとう」 や 「じゃあね」 の意味でも日常的に使われます。メールの最後に「Cheers, Ken」と書く人も多く、ややカジュアルな結びの言葉です。
brilliant(すばらしい、最高)
アメリカでは「天才的な」という強い意味で使われがちですが、イギリスでは 「いいね!」「助かる!」 くらいの軽さでも使われます。「I'll bring the snacks.」「Brilliant!」のような感じです。
fancy(〜したい気分?)
動詞として「〜が欲しい、〜したい」の意味。「Do you fancy a cup of tea?」は「お茶でもどう?」という、やわらかい誘い方です。
sorted(片づいた、解決した)
「問題が解決した」「準備ができた」の意味。「The tickets are sorted.」で「チケットはもう手配済みだよ」となります。
使い方:イギリスでよく使われる表現10個の定番レッスンです。この節の5語と重なる表現を探し、出てきた例文の場面を1語でメモしてから、自分の例文を作ります。
03気持ちを表すイギリス英語:knackered・chuffed・gutted
感情を表す言葉にも、イギリスらしいものがたくさんあります。
- knackered:くたくたに疲れた(very tired のカジュアル版)
- chuffed:うれしい、得意な気分(pleased よりくだけた言い方)
- gutted:すごくがっかりした(very disappointed)
- skint:金欠の(have no money のくだけた言い方)
- cheeky:ちょっと図々しいけど憎めない、茶目っ気のある
特に cheeky は日本語にしにくい言葉です。「最後のクッキー、もらっちゃおうかな」のような、軽いいたずら心を表します。「a cheeky snack(ちょっとだけのおやつ)」のように、「ついつい」のニュアンスで使われることもあります。
会話例:部活のあとに
- A: How was practice?
- B: I'm absolutely knackered. We ran for two hours.
- A: Did you win the match last week, though?
- B: No, we lost 2-1. I was gutted.
- A: Oh no. Well, fancy getting some chips?
- B: Brilliant. Cheers, mate.
この会話は友だち同士ならとても自然ですが、先生に対して「I'm knackered.」と言うと少しくだけすぎに聞こえることがあります。先生には「I'm really tired.」が安全です。
04アメリカ英語とくらべると違いが見える
イギリス英語とアメリカ英語では、同じものを別の言葉で呼ぶことがよくあります。スラングとは少し違いますが、会話で混乱しやすいので一緒に覚えましょう。
- トイレ:イギリス loo(くだけた言い方)/アメリカ restroom, bathroom
- ポテトフライ:イギリス chips/アメリカ fries
- ポテトチップス:イギリス crisps/アメリカ chips
- お金(ポンド):イギリス quid(例:five quid=5ポンド)
- 大学:イギリス uni/アメリカ college
特に chips はよく混乱します。イギリスで「chips」を頼むと、薄いポテトチップスではなく、太めのフライドポテトが出てくる可能性が高いです。
また、イギリスでよく聞く「Alright?」は、「大丈夫?」ではなく「やあ、元気?」くらいのあいさつとして使われることがあります。返事は「Yeah, alright. You?」のように軽く返せばOKです。心配されていると思って体調を説明し始めなくて大丈夫です。
ポイント:イギリス英語の言葉を覚えるときは、「アメリカではどう言う?」もセットでメモすると、両方の英語に強くなれます。
使い方:イギリスとアメリカのスラングを当てるクイズ形式のショート動画です。答えを言う前に一時停止して予想し、この節の英米の違いの表に正解を書き足します。
05イギリス英語の「ナマの言い方」を聞けるチャンネル4つと、ドラマに頼らない聞き方
この記事の表現は、イギリス人が実際に話している英語の中で聞くと、使う場面のイメージがはっきりします。学習者向けにゆっくり解説してくれる次のチャンネルから始めましょう。
| チャンネル・サイト | 特徴 | 使い方 |
|---|---|---|
| English with Lucy | きれいなイギリス英語でテーマ別に短く学べる。英語字幕あり | スラングの回で、mate や cheers が出てくる場面の言い方を書き取る |
| Eat Sleep Dream English | 今のイギリスで使われる英語とスラング | 感情の言葉(gutted・chuffed など)の使われ方を確かめる |
| Easy English(Easy British English) | イギリスの街角インタビューで、ふつうの人の英語を聞ける | 3日目の「イギリスの動画を10分」に。街の人が実際に使う言葉を探す |
| Separated by a Common Language | 米英の英語の違いを言語学者が解説するブログ(上級者向け) | アメリカ英語との違いで迷った語を検索して、説明を読む |
10分で「使う場面」をつかむ聞き方
- 動画を1本選び、この記事の5語+感情の言葉のリストを手元に置く
- リストの語が聞こえたら、その前後の1文を書き取る
- 書き取った文の「相手」と「場面」(友だち・お店・家族など)を横にメモする
- 同じ場面で使うフォーマルな言い換えを1つ書き添える(brilliant → It was excellent.)
イギリスが舞台のドラマや映画には、大人向けの言葉が多い作品もあります。中高生は、学習者向けのチャンネルや家族で見られる作品から選びましょう。
使い方:日常会話でよく耳にするイギリスのスラングを紹介するレッスンです。この記事にない表現が出たら書き取り、友だち向けかどうかと、フォーマルな言い換えを横にメモします。
06よくある失敗と注意点
イギリスのスラングを覚えたての人がやりがちな失敗を3つ紹介します。
- どこでも mate を使ってしまう
面接官や先生に「Thanks, mate.」は親しすぎます。初対面や目上の人には「Thank you very much.」を使いましょう。
- 作文や試験に書いてしまう
英検やIELTSのライティングで「It was brilliant, cheers.」のように書くのはNGです。書き言葉では「It was excellent.」「Thank you.」を使います。
- 発音やアクセントまでまねしすぎる
言葉を覚えるのは良いことですが、特定の地域のアクセントを大げさにまねすると、からかっているように聞こえることがあります。まずは言葉の意味と使いどころを理解することを優先しましょう。
また、イギリスには地域によって違う言葉も多くあります。ロンドン、北イングランド、スコットランドなどで表現が違うので、「イギリス人は全員これを言う」と決めつけないのも大切です。
071週間で身につける練習メニュー
イギリスのカジュアル表現を、無理なく使えるようにする1週間メニューです。1日10分でできます。
- 1日目:この記事の5語(mate, cheers, brilliant, fancy, sorted)をノートに書き、自分で例文を1つずつ作る
- 2日目:感情の言葉(knackered, chuffed, gutted)を、今日の自分の気分に当てはめて言ってみる
- 3日目:イギリスが舞台の動画やドラマを10分見て、cheers や brilliant が何回出てくるか数える
- 4日目:アメリカ英語との違い(chips / crisps など)を表にまとめる
- 5日目:「Do you fancy〜?」で誘う文を3つ作って音読する
- 6日目:会話例を声に出して、A役・B役を両方やってみる
- 7日目:1週間で覚えた言葉を何も見ずに書き出し、フォーマルな言い換えも添える
最後の「フォーマルな言い換え」が特に大切です。「knackered → very tired」のように、カジュアルとフォーマルをセットで覚えると、場面に合わせて使い分けられるようになります。
使い方:ロンドンのアクセントとスラングを有名人の話し方も例に解説するレッスンです。教科書の発音との違いを1つメモし、聞き取りの練習の最後に見ます。
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よくある質問
イギリス人以外に cheers を使ってもいいですか?
問題ありません。アメリカやオーストラリアでも乾杯やお礼の意味で通じます。ただ、「じゃあね」の意味で使うのはイギリスやオーストラリアでより一般的です。
mate は女性にも使えますか?
はい、性別に関係なく使われることがあります。ただし親しい間柄や気さくな場面での言葉なので、目上の人や初対面の改まった場面では避けるのが無難です。
イギリス英語とアメリカ英語、どちらを学ぶべきですか?
どちらを基本にしても大丈夫です。大切なのは、1つの文章の中で混ぜすぎないことと、両方の違いを知っておくことです。試験ではどちらのつづりも基本的に認められますが、統一して書くのがおすすめです。
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