まずはこの3つ
- 必ず先に自力で書く。AIは書いた後の添削係
- 「最小限の修正」と「修正の理由」を出させる
- 語数・語法・事実は自分で確かめ、翌日書き直す
AIに最初から答案を書かせると、きれいな英文は手に入るが、本番で自分が書ける英語は増えにくい。特に力がつくのは、自分で書いた答案の誤りを指摘され、理由を理解し、何も見ずに書き直す時だ。AIの採点は目安で、大学の採点基準と一致する保証はない。点数より「どこを・なぜ直すか」を引き出す道具として使う。
AI添削の5ステップ5
- 1時間を計って自力で書く本番と同じ時間・辞書なしで。手書きの答案なら写真でもよいが、AIが読み取った英文に読み違いがないか確かめる。
- 2問題文・条件・答案を全部渡す問題文と語数・理由の数などの条件がないと、AIは「問いに答えているか」を判定できない。
- 3観点別の評価と最小修正を求める内容・構成・語彙・文法の観点で、自分の答案をできるだけ生かした修正版と、1つずつの修正理由を出させる。
- 4修正を検証する理由に納得できない指摘、知らない表現は辞書で確かめる。別のAIの意見は参考にとどめ、根拠を確かめられた修正だけ採る。
- 5翌日、何も見ずに書き直す修正版を音読して手で書き写し、次の日に見ずに書き直して再び添削。点数より、同じ誤りが減ったかで伸びを確かめる。
あなたは大学入試の英作文の採点者です。次の答案を、内容・構成・語彙・文法の4つの観点で評価してください。【問題文】(ここに貼る)【条件】(例:80〜100語、理由を2つ)【答案】(ここに貼る) / 出力:①問いと条件を満たしているか ②観点ごとの評価と理由 ③誤りの一覧(元の文→修正→理由)④私の答案をできるだけ生かした最小限の修正版 ⑤次に気をつける点を3つ / ルール:正しい英文を好みで書き換えない。語数は1語ずつ数えて示す。自信のない指摘には「要確認」と書く。答案にない内容を足さない。
プロンプトに入れる6つの要素
| 要素 | 書き方の例 | ないとどうなる |
|---|---|---|
| 役割 | 大学入試の英作文の採点者として | 観点がぼやけた感想になる |
| 問題文と条件 | 問題文・語数・理由の数をそのまま貼る | 題意違反を見逃される |
| 観点 | 内容・構成・語彙・文法で | 文法の細部ばかり直される |
| 出力の形 | 元の文→修正→理由の一覧で | どこを直したかわからない |
| 修正の程度 | 私の答案を生かした最小限の修正 | 別人の模範解答に書き換えられる |
| 禁止事項 | 正しい英文を直さない・内容を足さない | 不要な修正で混乱する |
目的別:添削以外の使い方
| 目的 | 頼み方の例 |
|---|---|
| 予想問題を作る | 大学入試レベルの自由英作文の問題を条件つきで1題作って。解答はまだ出さないで |
| 反論の壁打ち | 私の主張に反対の立場から強い反論を2つ出して。私が英語で再反論したら評価して |
| 言い換え特訓 | この英文を、語と構文を変えて言い換える練習をさせて。私の言い換えを採点して |
| 和文英訳の練習 | この日本語を英訳しやすい日本語に言い換える(和文和訳)手順を示してから、私の英訳を添削して |
| 弱点の集計 | 今日の添削で多かった誤りを種類別にまとめ、同じ誤りを練習する問題を5問作って |
AIの誤りに気づく7つのコツ7
AIの答えは自信たっぷりでも、まちがっていることがある。
- 1語数は自分で数え直すAIは語数を数え間違えることがある。語数の判定は必ず自分で数えて確かめる。
- 2「誤り」の理由を聞く正しい英文まで書き換えることがある。理由が「より自然」だけなら、元の文も誤りではない可能性が高い。
- 3難語へのすり替えに注意自分が書けない難しい語に直されたら、本番で使えない。平易な語での直し方を求める。
- 4未確認の数字は使わないAIは存在しない統計や出来事を作ることがある。答案の具体例に、確かめていない数字を入れない。
- 5点数のぶれを前提にする同じ答案でも聞くたびに点が変わることがある。点より、くり返し指摘される誤りに注目する。
- 6大学の基準を断言したら疑う大学の採点基準は公表されていないことが多い。「〇〇大学ではこう採点される」という断言はうのみにしない。
- 7英米差・好みの差を見分ける英米のつづりの違いやスタイルの好みを「誤り」とすることがある。辞書で確かめ、答案の中で統一できていればよい。
力がつかない使い方6
- ✕最初から AI に答案を書かせて覚える○自分で書いた答案を添削させる自分の弱点が見えず、本番で書ける英語が増えない。
- ✕修正版を読んで終わりにする○音読→手書き→翌日に見ずに書き直す読むだけでは書ける力として残りにくい。
- ✕自分では書けない満点答案を丸暗記する○自分の答案を生かした最小修正版を覚える使いこなせない表現は本番で誤用しやすい。
- ✕点数だけを見て一喜一憂する○指摘の中身と、くり返す誤りの種類を見るAIの点は目安で、聞くたびにぶれることがある。
- ✕答案と一緒に名前・学校名・連絡先を入力する○答案と問題文だけを入力する個人情報は入力しない。必要のない情報は渡さない。
- ✕画面の修正をコピーして提出物に使う○直した英文はつづりまで手で書けるようにする本番は手書き。自分の手で書けて初めて得点になる。
覚えた内容は、読み返すより思い出す練習(テスト)をした方が長く記憶に残る(テスト効果:Roediger & Karpicke, 2006)。修正版を何度も読むのではなく、時間をおいて何も見ずに書き直すのは、この「思い出す練習」そのものだ。書き直した答案をもう一度添削すれば、まだ残っている誤りだけが浮かび上がる。
確認テスト
- 1AI添削の最初のステップは?正解は 時間を計って自力で書く。AIは書いた後の添削係。
- 2AIが答案を「80語」と判定した。まずすべきことは?正解は 自分で数え直す。AIは語数を数え間違えることがある。
- 3プロンプトで頼むと、本番で使える修正になりやすいのは?正解は 私の答案を生かした最小限の修正。自分が書ける範囲で直すのが目的。
- 4AIが勧めても、確かめずに答案の具体例に入れてはいけないのは?正解は 確かめていない統計の数字。AIは存在しない数字を作ることがある。
- 5翌日に何も見ずに書き直す練習が効く理由は?正解は 思い出す練習になるから。テスト効果。
AI添削に使えるサイト3
- 自由英作文をAIで添削・採点する超絶プロンプト(原田英語)
ChatGPT・Gemini・Claude に貼って使う添削プロンプトと、入試の採点ポイントの解説。
参考にした資料
AIで英作文の添削を一覧にまとめ、A4 2枚で印刷できる無料PDFにしました。Web版は赤シート・覚えたチェック・カード・4択テストつき。