中高英語教師のための授業アイデア&最新情報ニュースレター

【中高英語教師のための授業アイデア&最新情報】 2026年7月27日(月)~原田先生の英語教育ニュースレター Vol.158~

 

ENGLISH TEACHER’S BRIEFING
📬 原田先生の英語教育ニュースレター
中高英語教師のための授業アイデア&最新情報
2026.07.27 MON / VOL.158
وردة الصحراء · DESERT ROSE & PEARL · QATAR
WARDA I
⚡ 今日のヘッドライン
7/30、文科省が「生成AI時代、学びはどこへ向かうのか」を問う — オンライン枠はまだ空いています
文部科学省委託の「教育×生成AIシンポジウム」が、今週木曜7月30日 12:30〜16:20に開かれます。会場参加はすでに満席ですが、オンライン参加は無料で受付中。目玉はOECD教育・スキル局長による基調講演「生成AIとともに広がる学びの未来 — OECDの視点と日本への期待」と、文科省×日本OECD共同研究によるパネル「生成AIがもたらす学びの再構築」です。
英語科にとってこの回が効くのは、話の軸が「AIで英語をどう教えるか」ではなく「AIがある世界で、英語を使って何を学ばせるか」に置かれている点。夏休みの午後、教室の片づけをしながら流し聞きするだけでも、2学期の単元設計の輪郭が変わります。
WARDA II
🎯 今日の帯活動アイデア(5分でできる!)
💎 Pearl or Paste(本物か、まがい物か)
対象:中2〜高校 | 時間:5分 | 準備:不要
① 教師が同じ内容の英文を2つ読む。片方は自然な英語(pearl=本真珠)、片方は不自然な直訳英語(paste=模造真珠)。
例:“I’m looking forward to seeing you.”“I am waiting your seeing with fun.”
② 生徒はペアで pearl か paste かを即答。理由を英語で一言だけ添える(“Too long.”“Wrong preposition.”)。
③ 正解を出したら paste の方を全員で直す。1問1分、5問で5分。
④ 慣れてきたら、生徒が出題側に回る(作った paste が「惜しい」ほど盛り上がります)。
💡 ポイント:「正しい/間違い」ではなく「自然か/不自然か」で判定させると、文法説明より速く語感が育ちます。カタールの真珠商人は、光の当て方ひとつで本物を見分けたと言われます。
🌹 Sand Rose(砂のバラを咲かせる)
対象:中1〜 | 時間:5分 | 準備:黒板のみ
① 黒板の中央に、核になる1語だけを書く。例:rain
② 生徒は前か後ろに1語だけ足して、全体を読み上げる。
heavy rainheavy rain fellheavy rain fell yesterday →…
③ 1人1語。詰まったら次の人へ交代(減点なし)。
④ 10語を超えたら「結晶完成」。最後に全員で音読し、ノートに書き取る。
💡 ポイント:砂漠のバラは、砂粒が層になって結晶化した鉱物です。文も中心から外へ層を足すと育つ。語順の感覚と修飾語の置き場所が、説明ぬきで体に入ります。
WARDA III
🤖 AI × 英語指導 最前線
📚 教師向け:BOOKR Class
ESL/EFL専用の英語リーディング指導プラットフォーム。1,200冊以上のアニメーション絵本と4,000超のゲームに、CEFR・Lexile対応のレベル判定、そして教師用ダッシュボード(本の配信・進捗確認・印刷用ワークシート・指導案)がひとつに乗っています。AIによる発音チェックつき。ティーン向けの姉妹アプリ BOOKR Next は Pre-A1〜B2 対応で、中高生の顔つきに合わせた設計です。
🎓 活用例:夏休みの多読課題を「冊数」ではなく「Lexile値」で出す。読み終えた冊数より、どこまで難度を上げられたかを見る課題設計に変わります。14日間の無料トライアル(クレジットカード不要)。
🗣 生徒向け:AI英会話スピークバディ
日本発のAI英会話アプリ。開始時の10分程度のスピーキングテストでAIが10段階のレベル判定を行い、第二言語習得理論にもとづくカリキュラムを提案します。「日常」「旅行」「ビジネス」など1,000以上のシーン、800以上のキーフレーズ、発音と抑揚のパーソナライズ演習。AIが相手なので、間違いを気にせず口を動かせます。
🎓 活用例:2学期のスピーキング活動の「予行演習」として使う。教室でやる場面(道案内・買い物・自己紹介)を、家で一度だけ通しておかせてから本番に臨ませると、教室での発話量が目に見えて変わります。
WARDA IV
📰 英語教育ニュース FLASH
JAPAN
「Micron AI Bridges」8月始動 — 広島から全国へ、中高生1,000人のAIリテラシーを支援
みんなのコードがマイクロン財団と組み、2026年8月から2年間のAI・STEM教育支援プロジェクトを始めます。学校へのSTEM教材の無償提供、出前授業、教員研修を広島県から順次全国へ。中高生1,000人と教育関係者330人が対象です。英語科から見ると、これは「英語で読む半導体・AI」というCLIL素材の供給源にもなり得る動き。理科・技術科と組んで、英語の説明文を1本もらうところから始められます。
JAPAN
東大・吉田塁研「教育×生成AI活用推進リーダー」第2期 — 8/9締切、全期間無料
第1期に約500名が申し込んだオンラインプログラムの第2期募集。オンデマンド学習+ライブセッション+中間・最終課題で、修了者は「教育×生成AI活用推進リーダー」に認定されます。所属は問わず、費用は全期間無料。動画・資料は申込前でも無料で視聴できるので、まず中身を見てから決められます。夏休みのうちに一気に進めておくのに向いた設計です。
GLOBAL
EdWeek — 「障害のある英語学習者」への支援が、二重に届いていない
言語支援と特別支援の両方を受ける権利がある生徒が、時間割の衝突を理由に特別支援だけを受け、英語支援からこぼれ落ちている——米国の実態を報じた記事です。専門研修を受けた人員が足りないという声は、規模や地域を問わず多数派でした。日本でも、通級指導と日本語指導、そして英語の授業が同じ生徒の上で重なります。「どちらかを選ばせる時間割」になっていないかを、2学期の編成前に一度見ておきたいところ。
WARDA V
🛠 超絶使える!英語学習ツール
🔎 Netspeak
「?」で1語、「…」で複数語を虫食い検索すると、実際に書かれている語の並びを頻度順で示してくれるコーパス型の検索。face ? difficulties のように打つだけでコロケーションが確認でき、英作文添削の根拠づけにも使えます。
📄 Auto English
文法・語彙の無料プリントとオンライン練習が膨大に揃う老舗サイト。レベル別・項目別に整理されているので、「明日の1項目」を印刷してそのまま配れます。
🔠 All Things Grammar
A〜Zの文法項目ごとに、無料のPDFワークシート・クイズ・ゲームが並ぶ一覧型サイト。探す時間がほとんどかからないのが最大の長所です。
🎧 Learning English Online
語彙・リスニング・スピーキングを対話形式の練習で積める無料サイト。自習課題の受け皿として、生徒に「どこをやるか」を指定しやすい構成です。
WARDA VI
🌍 世界の教室から学ぶ
🇶🇦 カタール国
ARABIAN GULF · DOHA · AR / EN
英語化して、引き返して、また調整した国
2003年、カタールは「Education for a New Era」という大改革に踏み切り、新設の独立学校で理数科目を英語で教える方針を打ち出しました。カタール大学でも一部の学部が英語媒介に切り替わります。ところが2012年前後、「アラビア語で考える力が痩せる」「言語の壁で内容の理解が置き去りになる」という批判が高まり、公立校の理数科目と大学の一部学部はアラビア語に戻されることになりました。
現在は二層構造です。英語は「教科として厚く」教え、一方でEducation City(海外大学の分校が集まる教育都市)では英語媒介を維持する。国全体で「どこまで英語で学ぶか」を実験し、修正し、また調整し続けている——世界でも珍しく、失敗と撤退を含めて記録が残っている事例です。
🔑 明日から使えるテクニック
授業のどこを英語で、どこを日本語でやるのかを、生徒に理由ごと説明してみる。「この5分は全部英語。考える前に口が動く状態をつくりたいから」「文法の説明は日本語。ここは正確さが命だから」。カタールの往復が示しているのは、言語選択は方針ではなく設計だということです。使い分けの理由を言語化すると、生徒の納得と、教師自身の一貫性が同時に上がります。
WARDA VII · TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS
“Learning language, learning through language, learning about language.”
言語を学ぶこと。言語を通して学ぶこと。そして、言語について学ぶこと。
— M.A.K. Halliday(マイケル・ハリデー/選択体系機能言語学の創始者)
WARDA VIII
🌑 Monday Pearl Sort(月曜の真珠選り)
かつてカタールの真珠採りは、船上で獲れた貝をふるいに通し、粒の大きさで選り分けてから値をつけました。大きい粒だけを残すのではなく、どの粒をどの糸に通すかを決めるための作業です。夏休みの月曜、7月にたまったものを3つのふるいに通してみます。
DIVE / 潜る
1学期でいちばん深く潜れた授業は、どれでしたか。うまくいった日ではなく、いちばん息を止めた日を思い出してみてください。
SIEVE / ふるう
2学期に持ち越さなくていいものを、ひとつだけ捨てるとしたら何ですか。教材でも、行事でも、自分に課していたルールでも構いません。
STRING / 糸に通す
9月の最初の1週間、どの粒をいちばん最初に糸へ通しますか。1つだけ決めて、紙に書いて机に置いておきましょう。
WARDA IX
💡 今日の1分ティップス
One-Poster English(英語掲示は、1枚だけ)
夏休みのうちに教室掲示を全部英語化する——これは、まず続きません。1枚だけにします。生徒がいちばん目を上げる場所(時計の下、後ろの扉、黒板の右上)に、英語のポスターを1枚だけ貼る。内容は「2学期の合言葉」を1文だけ“Say it before you’re ready.” でも “Wrong is data.” でも構いません。
そして2学期のあいだ、毎時間1回だけその1枚を声に出させる。掲示は増やすほど背景に溶けて読まれなくなり、1枚だけだと読まれます。真珠も、たくさん通すほど1粒が見えなくなるのと同じです。
📎 今号の参考リンクまとめ
📰 ニュース記事
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haradaeigo.com
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مع السلامة — またあした。
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