
World Kindness Day
世界親切デーの由来と歴史(詳しく)
いつから?なぜ?名前の意味は? 世界親切デーの本当の話を、確かな資料でたどります。
1世界親切デーの由来:1997年、東京に世界の「親切団体」が集まった
1997年9月20日、東京。世界のあちこちから、「親切」を広める活動をしている団体の人たちが集まりました。親切をテーマにした団体が国をこえて顔をそろえたのは、これが初めて。呼びかけたのは日本でした。
この会議から生まれたのが「世界親切運動(World Kindness Movement)」です。各国の親切団体をつなぐネットワークで、政治・宗教・企業とは関係のない非営利団体です。翌年の1998年11月13日、この団体が最初の「世界親切デー」を開きました。これが今の11月13日の始まりです。
その後、2000年にはシンガポールで3回目の会議が開かれました。事務局は2003年から2012年までシンガポール、2012年からはオーストラリアが受けもっています。20周年の2017年には韓国のソウルで総会が開かれ、南北の境界にある非武装地帯(DMZ)で「より親切な世界のための支援宣言」に署名しています。2019年にはスイスの法律にもとづく団体として正式に登録されました。公式サイトには、日本、カナダ、インド、ナイジェリア、アラブ首長国連邦など29の国と地域が加盟メンバーとして並んでいます。

2日本の「小さな親切」運動:東大総長の卒業式スピーチから
「『小さな親切』を、勇気をもってやっていただきたい。」
1963年3月、東京大学の卒業式で、総長の茅誠司(かや・せいじ)さんが卒業生にこう語りかけました。総長をやめる前の、最後の卒業式でのあいさつです。茅さんは、「小さな親切」はバラバラな知識をくっつける「接着剤」の役目をするとも話しました。
この言葉が新聞などで紹介されると、全国から共感の声が集まります。同じ年の6月13日、茅さんと、告辞に心を動かされた人たちが呼びかけ人になり、「小さな親切」運動が始まりました。親切な行いをした人に贈る「実行章」は、これまでに600万人をこえる人が受け取っています。
つまり日本では、世界親切デーより35年も前から「親切」を合言葉にした運動が続いてきたのです。ただ、11月13日の世界親切デーそのものは、日本ではまだあまり知られていません。
3海外ではどう過ごす?黄色い花、親切カード、学校の行事
世界親切デーの過ごし方に、決まったルールはありません。国ごとに工夫しています。
シンガポールでは2009年、初めてこの日を祝ったときに、街で4万5000本の黄色い花が配られました。オーストラリアでは2010年、ある男性がニューサウスウェールズ州の保護者団体に「学校のカレンダーに入れてほしい」と頼んだのが始まりです。2012年には国の学校カレンダーに入り、9000校をこえる学校にこの日が届くようになりました。同じ年、シドニーの州総督公邸でも記念の行事が開かれ、小学3・4年生が総督に「親切ってかっこいい(Cool To Be Kind)」賞を手わたしました。
カナダでは「カインドネス・コンサート(親切の音楽会)」が開かれます。イギリスには「カインドネス・デーUK」という団体があり、この日を広めています。
よく使われるのが「カインドネス・カード(親切カード)」です。親切にしてもらったお礼に渡したり、次の人に「だれかに親切を」とバトンのように回したりします。アメリカの呼びかけで、15か国33都市が同時に参加したフラッシュモブも開かれ、その映像はニューヨークの大きな画面に映し出されました。
街ぐるみで取り組むところもあります。世界親切運動は、2017年にオーストラリアのゴールドコースト、2019年にアメリカ・メリーランド州のソールズベリーを「世界親切都市(World Kindness City)」に認定しました。2017年のスロベニアでは、慈善団体が「ランダムな親切」というプロジェクトの一部としてこの日のイベントを開いています。
🎁 シンボルと小物
親切のお礼に渡したり、次の人へ回したりするカード。
2009年のシンガポールでは、4万5000本が配られました。
みんなでハグをする、この日のイベントのひとつ。
4よくある誤解とホントのところ
誤解1:国連が決めた国際デー
ホント:国連の国際デーではありません。始めたのは、各国の親切団体のネットワーク「世界親切運動」です。国の祝日でもないので、学校も会社もふつうにあります。
誤解2:「ランダム・アクツ・オブ・カインドネス・デー」と同じ日
ホント:別の日です。アメリカでは2月17日、ニュージーランドでは9月1日が「ランダム・アクツ・オブ・カインドネス(見返りを求めない、思いつきの親切)の日」とされています。この言葉のもとは、1982年、カリフォルニア州サウサリートでアン・ハーバートという女性が紙のランチョンマットに書いた「random kindness and senseless acts of beauty(でたらめな親切と、意味のない美しい行い)」という一文だと言われています。「でたらめな暴力」という言い方をひっくり返した言葉でした。
🕰️ 世界親切デーの年表
- 1963年3月東京大学の卒業式で茅誠司総長が「小さな親切」を呼びかける。6月13日に「小さな親切」運動が始まる。
- 1982年アン・ハーバートがサウサリートで「random kindness」の一文を書く。
- 1997年9月20日日本の呼びかけで、世界の親切団体が東京に集まる。世界親切運動が生まれる。
- 1998年11月13日最初の世界親切デー。
- 2009年シンガポールが初めて世界親切デーを祝い、黄色い花4万5000本を配る。
- 2012年オーストラリアの国の学校カレンダーに入り、9000校以上に広がる。
💡Fun Facts世界親切デーの豆知識 6連発
世界の親切団体が初めて一堂に集まったのは、1997年9月20日の東京でした。
Kindness groups from around the world first met in Tokyo in 1997.
「小さな親切」運動の始まりは、1963年の東京大学の卒業式のスピーチでした。
Japan's Small Kindness Movement started with a speech at a graduation ceremony.
「小さな親切」の実行章を受け取った人は、600万人をこえています。
More than 6 million people in Japan have received a badge for kind acts.
シンガポールは2009年の世界親切デーに、黄色い花を4万5000本配りました。
Singapore gave away 45,000 yellow flowers in 2009.
random acts of kindness という言い方のもとは、1982年に紙のランチョンマットに書かれた一文だと言われています。
A famous line about kindness was first written on a paper placemat in 1982.
世界親切運動は、オーストラリアのゴールドコースト(2017年)やアメリカのソールズベリー(2019年)を「世界親切都市」に選んでいます。
Some cities are called World Kindness Cities, like the Gold Coast in Australia.
▶️Videos & Links世界親切デーの動画とリンク集
Show Kindness! | Jack HartmannJack Hartmann Kids Music Channel
Life Vest Inside - Kindness Boomerang - "One Day"LifeVestInside
The extraordinary power of kindness | BBC IdeasBBC Ideas

