Sakura Day & the Cherry Blossom Front

さくらの日(3月27日)と桜前線の由来と歴史(詳しく)

いつから?なぜ?名前の意味は? さくらの日(3月27日)と桜前線の本当の話を、確かな資料でたどります。

1さくらの日の由来:3×9=27で「咲く」

3月27日は「さくらの日」です。定めたのは、公益財団法人日本さくらの会。1992年(平成4年)に、桜を通して日本の自然や文化への関心を高めようと決めました。

日付の理由は2つあります。1つは語呂合わせ。「3×9=27」で、3を「さ」、9を「く」と読むと「さく(咲く)」になります。もう1つは季節の暦。昔の暦の「七十二候」に「桜始開(さくらはじめてひらく)」という時期があり、ちょうど3月末ごろにあたるのです。

偶然ですが、1912年3月27日は、日本から贈られた桜がアメリカの首都ワシントンに初めて植えられた日でもあります。

日本さくらの会ができたのは、東京オリンピックの年の1964年。当時の衆議院議長・船田中(ふなだ・なか)を中心に、党をこえた国会議員が集まってつくりました。桜の植樹や名所の保存のほか、1966年からは桜の親善大使「日本さくらの女王」も選んでいます。

さくらの日(3月27日)と桜前線(Sakura Day & the Cherry Blossom Front)のイラスト

2桜前線とは?言葉の生まれと、開花予想の歴史

桜前線は、桜(主にソメイヨシノ)の開花日が同じになる場所を線で結んだものです。天気図の「寒冷前線」のように、日本列島を少しずつ北へのぼっていきます。この言葉は気象の専門用語ではなく、1967年ごろからマスコミが使い始めたとされます。

桜の開花予想にも長い歴史があります。中央気象台(今の気象庁)が東京の桜を調べ始めたのは1926年。1951年に関東地方で予想の発表を始め、1965年には沖縄・奄美をのぞく全国に広げました。ところが2009年12月、気象庁は「開花予想をやめる」と発表します。2010年からは、日本気象協会などの民間の会社が予想を出し、気象庁は観測だけを続けています。

気象庁の平年値(1991〜2020年)で見ると、前線の旅は長いものです。1月中旬、沖縄・奄美でヒカンザクラが咲き始めます。ソメイヨシノは3月下旬に九州から関東まで、4月10日ごろに北陸や東北南部へ。そして5月中旬、北海道の北部や東部にたどり着きます。2026年の前線は、5月6日に根室のチシマザクラが咲いてゴールしました。

🕰️ さくらの日(3月27日)と桜前線の年表

  1. 1926年中央気象台が東京の桜を調べ始める。
  2. 1951年関東地方で桜の開花予想の発表が始まる。
  3. 1964年東京オリンピックの年に、日本さくらの会ができる。
  4. 1967年ごろマスコミが「桜前線」という言葉を使い始める。
  5. 1992年日本さくらの会が3月27日を「さくらの日」と定める。
  6. 2010年気象庁が開花予想をやめ、民間の気象会社が予想を出すようになる。

3開花のしくみ:桜は冬の寒さで目をさます

桜の花のもと(花芽)は、前の年のうちにもうできています。そのあと、花芽は「休眠」という、眠ったような状態に入ります。

この眠りからさめるには、冬の寒さが必要です。5℃くらいの低い温度に、ある程度の時間さらされること。これを休眠打破といいます。目をさましたつぼみは、春の暖かさで一気にふくらみ、花を開きます。

だから、暖かすぎる冬は、かえって開花を遅らせることがあります。2026年の開花日を見てみましょう。東京は3月19日、福岡は3月24日、そしてずっと南の鹿児島は3月27日。鹿児島が東京より8日も遅かったのです。九州では、桜前線が北から南へ逆に進むような年もあります。

反対に、北の地方では春の暖かさが早いと、開花もぐっと早まります。2026年の札幌の開花は4月18日。平年(5月1日)より13日も早く、ゴールデンウィーク前に咲きました。

お花見の計画を立てるときは、開花日だけでなく満開日の予想も見ましょう。九州から関東では、開花からおよそ1週間で満開になります。

🎁 シンボルと小物

🌸ソメイヨシノSomei-yoshino

桜前線の主役。エドヒガンとオオシマザクラから生まれた品種です。

🌳標本木sample tree

開花を決める1本の木。5〜6輪咲いたら「開花」。

🗾桜前線の地図sakura front map

同じ日に咲く場所を線で結んだ地図。南から北へ動きます。

❄️冬の寒さwinter cold

つぼみを眠りから目覚めさせる、開花に欠かせないスイッチ。

4開花を決める「標本木」:英語では sample tree

開花の日を決めるのは、各地の気象台が選んだ1本の標本木です。標本木で5〜6輪以上の花が開くと「開花」、つぼみの約80%が開くと「満開」です。

気象庁の観測の手引きには、ちゃんと決まりがあります。標本木は「正標本木」1本のほかに、病気などにそなえて「副標本木」も選んでおくこと。標本木をかえるときは、3年以上比べて、開花日の差がいちばん小さい木を選ぶこと。手引きには英語の書き方まで載っていて、the sample tree for phenological observation(生物季節観測のための標本木)とあります。

2021年、気象庁は植物と動物の観測を大きく減らし、6種目9現象だけを残しました。その中に、桜の開花と満開はしっかり残っています。

5よくある誤解とホントのところ

誤解1:桜の開花予想は気象庁が出している
ホント:気象庁は2010年に予想をやめ、今は民間の気象会社が予想しています。会社によって予想日が少しちがうのはそのためです。

誤解2:南ほど必ず早く咲く
ホント:冬が暖かすぎると目覚めが遅れ、南の九州が東京より遅いことがあります。

誤解3:沖縄の桜もソメイヨシノ
ホント:沖縄・奄美ではヒカンザクラ(カンヒザクラ)を観測します。濃いピンクの花が、1月から咲き始めます。

💡Fun Factsさくらの日(3月27日)と桜前線の豆知識 6連発

No.1

さくらの日が3月27日なのは「3×9=27」で「さく(咲く)」と読めるから。

Sakura Day is March 27 because 3 times 9 is 27. Three and nine can be read as saku, or bloom.

No.2

「桜前線」は気象の専門用語ではなく、1967年ごろからマスコミが使い始めた言葉です。

The word sakura front was first used by TV and newspapers, not by weather experts.

No.3

気象庁は2010年から桜の開花予想を出していません。今は民間の会社の仕事です。

Since 2010, private weather companies make cherry blossom forecasts in Japan.

No.4

2026年、鹿児島の開花は東京より8日遅い3月27日でした。

In 2026, cherry trees in Kagoshima opened 8 days later than in Tokyo.

No.5

2026年の桜前線のゴールは、5月6日の根室。咲いたのはチシマザクラでした。

In 2026, the sakura front ended in Nemuro, Hokkaido, on May 6.

No.6

日本さくらの会は1966年から「日本さくらの女王」を選び、桜の親善大使にしています。

Since 1966, a cherry blossom group has chosen a Sakura Queen to share cherry blossoms with the world.

▶️Videos & Linksさくらの日(3月27日)と桜前線の動画とリンク集

【Japanese Podcast】桜の季節 — A Japanese Guide to Hanami, Sakura & SpringYosuke Teaches Japanese

▶ YouTubeで「cherry blossom front Japan explained」をもっと見る

さくらの日(3月27日)と桜前線を英語で読む →