記憶力を上げる生活習慣|睡眠・運動・休憩で英語の暗記を定着させる
「覚えたはずなのに、次の日には忘れている」。その原因は、勉強のやり方だけでなく、**生活習慣**にあるかもしれません。この記事では、睡眠・運動・休憩など、記憶によいと一般に知られている習慣を、誇張せずに整理します。特別なことではなく、**今日から少しずつ変えられること**ばかりです。

01はじめに:生活習慣は「土台」、魔法ではない
最初に大切なことをお伝えします。生活習慣を整えても、それだけで英単語がどんどん覚えられるようになるわけではありません。記憶の中心は、あくまでくり返し思い出す練習や間隔をあけた復習です。
生活習慣は、そうした勉強の効果をしっかり発揮させるための土台のようなものです。寝不足で頭がぼんやりしていたり、長時間座りっぱなしで集中力が切れていたりすると、同じ勉強をしても効率が落ちてしまいます。
ポイント:この記事で紹介するのは、「記憶によい」と一般に広く知られている習慣です。体調や持病がある人は、自分の体に合わせて無理のない範囲で取り入れてください。
では、具体的に見ていきましょう。
02睡眠:覚えたことを定着させる時間
睡眠が記憶の定着に関わっていることは、脳科学や心理学の分野で広く知られた考え方です。起きている間に学んだことが、眠っている間に整理される、と説明されることがよくあります。
つまり、夜ふかしして勉強時間を増やすより、しっかり眠るほうが結果的に覚えているということが起こりうるのです。
英語学習に活かすコツ
- 寝る前に軽く復習する:その日に覚えた英単語を、寝る前に5分だけ見直す。新しいことを大量に詰め込むのではなく、確認程度にとどめます
- 翌朝に思い出す:起きたら、前の晩に見直した単語を何も見ずに言ってみる
- テスト前日は徹夜しない:前日は総復習にとどめて、早めに寝る
- 毎日の睡眠時間をなるべくそろえる:寝る時刻と起きる時刻が大きくずれない生活を心がける
必要な睡眠時間には個人差があり、年齢によっても変わります。「朝すっきり起きられるか」「日中に強い眠気がないか」を目安にしましょう。
昼間の眠気とのつきあい方
授業中や勉強中にどうしても眠くなるときは、無理に続けるより、短く休むほうが効率的な場合もあります。立ち上がって体を動かす、顔を洗う、外の空気を吸うなど、眠気を切り替える方法をいくつか持っておきましょう。ただし、昼寝が長くなりすぎると夜に眠れなくなることもあるので、夜の睡眠を優先するのが基本です。
使い方:睡眠研究者が、睡眠が記憶や健康にとってどれほど大切かを語るTEDトークです。テスト前に徹夜したくなったら見て、この節の「前日は早めに寝る」を守る理由にします。
使い方:睡眠不足が10代の脳や心にどんな影響を与えうるかを解説するTED-Edの動画です。1日目の睡眠の記録をつける前に見て、自分の生活を見直すきっかけにします。
03運動:体を動かすと頭もすっきり
適度な運動が、体の健康だけでなく気分や集中力にも良い影響を与える、ということも広く知られています。長時間座り続けるより、ときどき体を動かすほうが、勉強に戻ったときに頭がすっきりしやすいと感じる人は多いでしょう。
英語学習に活かすコツ
- 勉強の合間に軽く動く:25〜50分勉強したら、立ち上がってストレッチや軽い体操をする
- 歩きながら復習する:散歩や通学中に、覚えた英単語や例文を小声でつぶやく
- 運動と音声学習を組み合わせる:ウォーキング中に英語の音声を聞く
ポイント:激しい運動である必要はありません。座りっぱなしの時間を区切るだけでも、気分転換になります。
「歩きながら復習」は、記憶の宮殿(場所法)とも相性が良い方法です。通学路の景色と単語を結びつけると、思い出すきっかけが増えます。
英語で体を動かす
体を動かす時間を英語の練習に変えることもできます。ストレッチをしながら I'm stretching my arms. と自分の動きを英語で実況したり、ウォーキング中に見えた物を英語で言ったりしてみましょう。体の動きと英語が結びつき、記憶の手がかりが増えます。
04休憩と集中:短く区切って質を上げる
人間の集中力には限りがあります。何時間もぶっ通しで勉強するより、時間を区切って休憩をはさむほうが、集中した状態を保ちやすくなります。
有名なのが、フランチェスコ・シリロ氏が考案したポモドーロ・テクニックです。25分集中して5分休む、というサイクルをくり返す方法で、STUDY HACKでもタイマーを用意しています。
休憩の質を上げるコツ
- 休憩中はスマホを見ない:SNSや動画を見始めると、休憩のつもりが長くなりがち。目を閉じる、水を飲む、窓の外を見るなど、頭を休める休憩にしましょう
- 勉強中はスマホを別の部屋に:通知が来るたびに集中が途切れてしまいます
- 休憩前に「思い出し」を1分:休憩に入る前に、今の25分で覚えたことを1分だけ思い出してみると、良い復習になります
休憩の長さは、勉強の内容や疲れ具合に合わせて調整してかまいません。大切なのは、疲れ切る前に区切ることです。
使い方:スマホや通知で気が散りやすい時代の注意力との付き合い方を考えるTED-Edのレッスンです。この節の「勉強中はスマホを別の部屋に」を試す前に見ます。
使い方:集中と休憩の時間が区切られた、ポモドーロ形式の勉強用の動画です。タイマーの代わりに流し、休憩に入る前の1分で今の25分の内容を思い出します。
05習慣づくりに使えるこのサイトの道具と、寝る前5分・翌朝1分の手順
生活のリズムに勉強を組み込むときは、「時間を区切る道具」と「思い出す道具」を1つずつ決めておくと迷いません。
| 習慣 | 使う道具 | 使い方 |
|---|---|---|
| 時間を区切る | ポモドーロタイマー | このサイトのタイマー。25分集中・5分休憩をセットし、休憩の前の1分を「思い出しタイム」にする |
| 寝る前の見直し | 単語SRS | このサイトの単語カード(中学・入試・TOEICなど6つのデッキ)。忘れかけたころに出してくれるので、寝る前の5分はその日の分だけ回す |
| 間隔をあけた復習 | Anki | 忘れかけたころに出題してくれる自作カードのアプリ。テスト前に詰め込まなくても復習が回る |
| 記録 | 多読ログ | このサイトの多読の記録。英語で読んだ量を記録し、睡眠時間のメモと並べて見る |
「寝る前5分・翌朝1分」の手順
- 寝る前:その日に覚えた単語を、単語帳か単語SRSで5分だけ確認する(新しい単語は増やさない)
- 確認したら、画面を閉じてそのまま寝る準備に入る
- 翌朝:起きてすぐ、昨夜の単語を何も見ずに紙に書き出す(1分)
- 書けなかった単語だけに印をつけ、その日の通学中に見直す
寝る前に画面を長く見ていると寝つきが悪くなることがあるので、5分で区切るのがコツです。必要な睡眠時間には個人差があります。体調が気になるときは、勉強より休むことを優先しましょう。
061週間の生活改善プラン
一度に全部を変えるのは大変です。1日に1つずつ、小さな習慣を足していきましょう。
- 1日目:今の睡眠時間と、寝る時刻・起きる時刻を記録する
- 2日目:勉強中はスマホを別の部屋に置く
- 3日目:ポモドーロ(25分+5分休憩)を2セットやってみる
- 4日目:寝る前5分の英単語見直し+翌朝の思い出しテストを始める
- 5日目:休憩中にストレッチや軽い体操を入れる
- 6日目:散歩や通学中に、英単語を小声で復習する
- 7日目:1週間をふり返り、続けられそうな習慣を2つ選ぶ
7日目にすべてを続ける必要はありません。自分に合った習慣を2つ残すだけで十分です。
記録をつけるときは、ノートやスマホのメモに「睡眠時間」「勉強した時間」「覚えた単語の数」「翌朝に思い出せた数」を書いておくと、自分に合った習慣が見つけやすくなります。数字で見える化すると、続けるモチベーションにもなります。
07よくある失敗と対策
- 失敗1:睡眠を削って勉強時間を増やす → 短期的には勉強時間が増えても、覚えたことが定着しにくくなる可能性があります。特にテスト前は睡眠を優先しましょう。
- 失敗2:一度に全部変えようとする → 生活習慣は、急に変えると続きません。1つずつ足していきましょう。
- 失敗3:「記憶力が上がる食べ物」などに頼りすぎる → 特定の食品やサプリで劇的に記憶力が上がる、という話には注意が必要です。バランスのよい食事を基本にしましょう。
- 失敗4:生活習慣だけで満足する → 土台を整えたら、その上で思い出す練習や間隔をあけた復習をしっかり行うことが大切です。
- 失敗5:休日に寝だめをする → 平日の睡眠不足を休日に取り戻そうとすると、生活リズムがくずれて、月曜日にかえってつらくなることがあります。毎日の睡眠をなるべく安定させましょう。
完璧な生活を目指す必要はありません。部活や行事で遅くなる日があっても、翌日から元のリズムに戻せば大丈夫です。
使い方:眠らずに過ごすと脳にどんな影響があるかを解説するTED-Edのアニメです。この節の失敗1の対策として、テスト前の計画を立てるときに見ます。
08まとめ:土台を整えて、勉強法を活かす
記憶によい生活習慣をまとめると、次のようになります。
- しっかり眠る:寝る前の軽い復習と、翌朝の思い出しをセットに
- ときどき体を動かす:座りっぱなしを区切り、歩きながらの復習も活用
- 時間を区切って休む:ポモドーロなどで集中と休憩のリズムを作る
- スマホと距離を置く:勉強中と休憩中はスマホから離れる
どれも特別な道具やお金は必要ありません。今日の夜、寝る前の5分から始めてみましょう。
ポイント:生活習慣は「毎日の小さな積み重ね」です。完璧を目指さず、できた日を少しずつ増やしていけば十分です。
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よくある質問
何時間寝れば記憶によいですか?
必要な睡眠時間は年齢や個人によって異なるため、一律には言えません。朝すっきり起きられるか、日中に強い眠気がないかを目安に、自分に合った睡眠時間を確保しましょう。
勉強中に音楽を聞くのは記憶に悪いですか?
人によって合う・合わないがあります。一般に、歌詞のある曲は言葉の勉強と重なって気が散りやすいと言われるので、暗記のときは歌詞のないBGMや無音を試してみるとよいでしょう。
運動は勉強の前と後、どちらがいいですか?
どちらが良いと断定することはできません。大切なのは、長時間座りっぱなしにならないことです。勉強の合間に軽く体を動かすなど、自分の生活に取り入れやすいタイミングで続けましょう。
読了ボーナス


