語用論の指導 ― 「文法は正しいのに失礼」をなくす依頼・断り・ていねいさの教え方
「I want you to check my essay.」は文法的には正解。でも先生に言うと、ちょっと命令っぽく聞こえます。場面と相手に合わせて言い方を選ぶ力(語用論的能力)は、教科書を読むだけではなかなか育ちません。研究が示す「教えれば伸びる」教え方を、明日の授業の手順にします。
エビデンスの強さ:語用論の指導は効果がある、とする複数のメタ分析でおおむね一貫。ただし効果量は測り方(書いて答えるテストか、実際の会話か)で大きく変わり、長期の効果や中高生の研究はまだ少ない。

- 文法が正しくても「通じる」とは限らない。 相手と場面に合った言い方を選ぶ力が語用論的能力です。
- 語用論は教えれば伸びる。 メタ分析では大きな効果。日本人学習者でも、依頼をやわらげる表現の指導で伸びました。
- 気づかせる→比べる→説明する→使う→ふり返る。 教科書だけでは身につきにくいので、授業で意図して扱います。
語用論ってなに? ― 「何を言うか」より「どう言うか」
ひとことで言うと、語用論とは、文法が正しいかどうかではなく、「この相手に、この場面で、その言い方はふさわしいか」を考える分野です。
ある日、ALT の先生が職員室でこぼしました。「生徒が "Teacher, check this." って言ってくるんだ。悪気がないのはわかってるけど、ちょっとびっくりするよ」。
文法の誤りは1つもありません。命令文としては満点です。それでも、相手と場面に合っていないので、言われた側は「えっ」と感じてしまう。こういう「正しいけれど、ふさわしくない」問題を扱うのが語用論(ごようろん/pragmatics)です。ことばを、誰が・誰に・どんな場面で・何のために使うかを考える領域で、それを使いこなす力を語用論的能力(pragmatic competence)とよびます。つまり実際には、"Teacher, check this." を "Could you check this, please?" に言いかえられるように、同じお願いでも、相手と場面に合わせて言い方を選べることです。
文法は「服のサイズが体に合っているか」、語用論は「その服がその場にふさわしいか」です。サイズぴったりのジャージでも、結婚式に着ていけば浮いてしまいます。逆に、少しサイズが大きくても場にふさわしいスーツなら、あまり気にされません。英語の授業では、サイズ合わせ(文法)に比べて、TPO の判断(語用論)は後回しになりがちです。大事なのは、サイズが合っていても、場に合わなければ浮くという点です。
似たものとのちがい:2種類の「惜しい」失敗
文法の誤りは「文の形の誤り」、語用論の失敗は「相手と場面の中で、言いたいことが意図どおりに伝わらない」ことです。"Teacher, check this." のような「文は正しいのに場面に合わない」は典型的な例ですが、文法の誤りと同じ発話の中で両方が起きることもあります。語用論の古典的な論文は、語用論の失敗を2つに分けました 1。
| 種類 | 何が起きているか | 例 | 教えやすさ |
|---|---|---|---|
| 言い方の失敗(語用言語的な失敗) | 言いたいことは場面に合っているのに、選んだ表現がずれている | 先生にお願いしたいのに "I want you to ~." | 決まった言い方が多いので、「文法の一部」のように教えやすい |
| 場面判断の失敗(社会語用的な失敗) | そもそも「その場で何を言うのがふさわしいか」の判断がずれている | 頼みごとの大きさに比べて、言葉が軽すぎる/重すぎる | 価値観にかかわるので難しい。「正しい言い方」を押しつけず、相手がどう受け取りそうかを考えさせる |
この論文は、前者は比較的簡単に乗り越えられる一方、後者は学習者の価値観にも関わるため、教師が「正しい言い方」を一方的に押しつけるのは避けるべきだと論じています 1。教えるのは「ネイティブの真似をしなさい」ではなく、「この言い方をすると、相手にはこう伝わるかもしれない」という見通しです。
やり方を3ステップで
- 気づかせて、比べる:同じお願いの「友だち版」と「先生版」の会話を聞かせ、どちらが先生に向いているか、日本語ではどう言い分けるかを話し合う。
- 短く説明する:前置きや理由などを足して、お願いをやわらげるしくみを先生が説明する。
- 使って、ふり返る:場面カード(相手×頼みごとの大きさ)でロールプレイし、使いたい言い方を1文で書く。
教室でよく見かける「惜しい」英語
次の表は、中学・高校の教室でよく出会う例です(研究データではなく、指導の目安としての例です)。
| 生徒の英語 | 意図 | 相手の受け取り方の例 | 場面に合う言い方の例 |
|---|---|---|---|
| Teacher, check this. | 見てください | 命令されたように感じる | Could you check this, please? |
| I want you to help me. | 手伝ってほしい | 要求が強く聞こえる | Could you help me with this? |
| You had better see a doctor. | 医者に行った方がいいよ | 忠告・警告に近く聞こえることがある | Maybe you should see a doctor. |
| No. I can't. | 誘いを断る | 冷たく聞こえる | I'd love to, but I can't. Maybe next time? |
| Please teach me the way. | 道を聞く | 意味は通じるが不自然 | Excuse me. Could you tell me the way to ...? |
学習指導要領も「言語の働き」として求めている
語用論は、実は学習指導要領にしっかり入っています。中学校の「言語の働きの例」には、礼を言う・謝る・断る・依頼する・招待するなどが並び 2、高校ではこれに共感する・助言する・説得するなどが加わります 3。
また、外国語科の目標には「聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮しながら」コミュニケーションを図ろうとする態度が含まれています 2。中学校の解説は、この「配慮」の仕方が相手の外国語の文化的背景によって異なってくることを、目標の文言の理由として説明しています 4。つまり、場面と相手に応じた言い方を選ぶことは、「余力があればやる発展内容」ではなく、目標そのものなのです。
研究ではどうなってる?
語用論は「教えれば伸びる」
- 語用論の指導の研究29本(1,898人)をまとめたメタ分析では、指導の効果は g = 1.66 と大きく、外国語環境(EFL)の方が第二言語環境より効果が大きく、長めの指導ほど効果が大きく、学校段階では高校の効果が最も大きい結果でした 5。
- 同じメタ分析で、明示的な指導(ルールや使い分けを説明する)は暗示的な指導より平均の効果が大きかったものの、差は統計的に有意ではありませんでした 5。一方、この分野で最初に行われたメタ分析では、明示的な指導の方がはっきり効果が大きかったと紹介されています 6。
- 2006〜2016年の研究39本をまとめた別のメタ分析では、指導は産出より理解に効果が大きく、長い指導ほど効果が大きく、指導の効果は時間がたっても保たれていました 7。
- 指導の介入研究58本を総覧したレビューは、この30年の研究を「指導は効くか」「どの方法が効くか」の2つの問いで整理しています 8。
g = 1.66 は、教育研究ではめったに見ないほど大きな数字です。ただし、同じメタ分析で、効果が最も大きく出たのは書いて答えるテスト(場面を読んで、自分ならどう言うかを書く形式)で、選択式のテストでは最も小さくなっていました 5。授業で練習した形式に近いテストほど大きく出やすい、と読むのが安全です。「1回教えれば実際の会話でも完璧」という意味ではありません(効果量の読み方は 論文の読み方 を参照)。
日本人学習者の研究
- 日本語を母語とする中級レベルの大人の学習者60人に、複雑な依頼をするときの「やわらげ表現」(語や句によるもの、文の形によるもの。英語では possibly や I was wondering if ... のような言い方がこれにあたります)を教えた実験では、①ルールを先に説明する(演繹的)、②例から自分で規則を見つける(帰納的)、③場面と表現を結びつける課題を解く(帰納的)、の3つの指導群すべてが、指導なしの群を上回りました 9。
- ただし、聞いて判断するテストでは、ルールを先に説明した群だけ、事後テストから追跡テストにかけて効果が小さくなっていました 9。
- 日本の大学生80人が、依頼表現などを含む英語を暗示的に(説明なしで)読んだ研究では、表現への気づきは人によって大きく違い、その違いは英語の熟達度ではなく動機づけ(とくに内発的動機づけ)と関係していました 10。
外国語の教室では「失礼さ」に気づけない
語用論の研究で注目されてきたのは、外国語として英語を学ぶ生徒は、英語が日常的に使われる環境で学ぶ生徒より、場面に合わない言い方に気づきにくいという結果です。ドイツの学習者を対象にした追試では、ドイツ国内で学ぶ学習者は、英国に滞在している学習者より語用論的な不適切さへの気づきが弱く、英国滞在中の学習者は滞在中に気づきが有意に伸びました 11。
日本の教室も「外国語環境」です。教室の外で英語を使う機会が少ないので、「Teacher, check this.」の何が問題なのかを、自然に感じ取るチャンスがほとんどありません。しかも、日本の検定教科書ではありませんが、海外の大学生向けによく使われる英語教材8冊を分析した研究では、場面に応じた使い分けの説明(メタ語用論的情報)がごくわずかで、教科書だけで語用論を身につけるのは難しいと結論づけています 12。だからこそ、先生が意図して扱う価値があります。
明日の授業でこうする
言い方を決める「3つのつまみ」
生徒に場面を考えさせるときは、次の3つを「つまみ」として示すと便利です。これは研究の数式ではなく、教室で使うための目安です。
| つまみ | 問い | 例 |
|---|---|---|
| ① 相手との近さ | 友だち? 初対面? | 友だち → Can you ...? / 初対面 → Could you ...? |
| ② 相手の立場 | 同級生? 先生? お客さん? | 先生 → Could you ..., please? |
| ③ 頼みごとの大きさ | ペンを借りる? 作文を全部見てもらう? | 大きい → I was wondering if you could ... |
相手との距離が遠いほど、相手の立場が上なほど、頼みごとが大きいほど(つまみを上げるほど)、ことばを足して、やわらかく、遠回しにすることが多くなります。代表的な依頼の言い方を、使う場面の例とあわせて並べるとこうなります。順番は目安で、長い言い方ほど必ず丁寧になるわけではありません。
| 言い方 | 例文 | 使う場面の例 |
|---|---|---|
| Can you ...? | Can you pass me the eraser? | 友だちに小さなこと |
| Could you ..., please? | Could you say that again, please? | 先生・ALT に、授業中のこと |
| Would you mind ...ing? | Would you mind checking my speech? | 少し手間をかけるお願い |
| I was wondering if you could ... | I was wondering if you could write a letter of recommendation for me. | 大きなお願い・目上の人 |
- 気づかせる(5分):同じお願いを2通りで言った短い会話(友だち版と先生版)を聞かせ、「どっちが先生に向いている? なぜ?」をペアで話し合わせます。最初は日本語で話し合ってかまいません。
- 比べる(10分):上の「3つのつまみ」の表を配り、会話の中の表現に線を引かせます。日本語ではどう言い分けるかも比べさせます(「〜して」「〜してもらえる?」「〜していただけないでしょうか」)。
- 説明する(5分):前置きや理由などを足して、お願いをやわらげるしくみを先生が短く説明します。研究でも、使い分けを説明したり話し合ったりする指導は効果が出やすい傾向があります 56。
- 使う(15分):場面カード(相手×頼みごとの大きさ)を引いて、ペアでロールプレイ。1回ごとにつまみを1つ変えて、同じお願いを言い直します。
- ふり返る(5分):「今日いちばん大事だと思った言い方」と「それを使いたい場面」を1文ずつ書きます。
「断る」はいちばん難しい
断りは、相手の気持ちを傷つけないことがとくに大切な場面です。教室では、次のような型を示すと使いやすくなります(決まった正解ではなく、選べる部品です)。
| 部品 | 例 |
|---|---|
| ① 感謝・前置き | Thanks for asking. / That sounds fun. |
| ② 残念さ | I'd love to, but ... / I'm afraid ... |
| ③ 理由(短く) | I have a club meeting. |
| ④ 代わりの案 | How about next Saturday? / Maybe next time. |
日本語の「ちょっと……」のように理由をぼかす断り方が、英語では伝わらないことがある、という点も話題にできます。ただし、「英語では必ず理由をはっきり言う」と言い切るのではなく、「相手によって受け取り方が違うかもしれない」という見通しとして扱います 1。
小学校(5・6年):Thank you. / Sorry. / Excuse me. / Pardon? を、「どんな場面で言う?」と絵カードで考えさせます。言い方の微妙な差より、「場面によって言うことが変わる」ことへの気づきが目標です。
中学1年:授業中の決まり文句を "Can I ...?" と "May I ...?" で練習。"May I go to the restroom?" "Can I borrow your eraser?" を比べ、May I ...? は少し改まった言い方であること、先生に Can I ...? と言っても失礼ではないことを確かめます。中学校の「言語の働きの例」にある「依頼する」「礼を言う」と結びつけて単元目標に書けます 2。
中学3年:誘いと断りの単元。友だちからの誘いを、上の①〜④の部品を組み合わせて断るロールプレイ。断ったあとに代案を出すと会話が続くことも体験させます(やり取りの指導)。
高校(論理・表現/英語コミュニケーション):ALT や海外の先生に送るお願いメール。件名・あいさつ・用件・お願い・お礼の流れで、"I was wondering if ..." を使って書き、ペアで「これを受け取ったらどう感じる?」を読み合います。高校の「言語の働きの例」にある「依頼する」「助言する」「説得する」と結びつけられます 3。
評価のポイント
ロールプレイの評価では、文法の正確さと場面へのふさわしさを別の観点にします。たとえば「相手と場面に合った依頼の表現を選んで使っている」を「思考・判断・表現」の観点に入れ、場面カードを変えたときに言い方を変えられたかを見ます。書いて答える形式だけで評価すると、実際のやり取りの力より大きく見えやすい点にも注意します 5。
- 「Could you は丁寧、Can you は失礼」と単純化する:友だちに Could you ...? を連発すると、かえってよそよそしく聞こえることもあります。表現ではなく「相手と場面との組み合わせ」で教えます。
- please をつければ丁寧になると教える:Please teach me. のように、please をつけても命令文の強さは残ります。疑問文の形にする(Could you show me ...?)、ことばを足す、といった別の手段もあわせて教えます。
- 表現リストを配って終わり:使う場面とセットで練習しないと、テストでは書けても、会話では出てきません。理解の方が産出より伸びやすいという結果もあります 7。
- 「ネイティブはこう言う」を唯一の正解にする:英語を使う相手はネイティブとは限りません。押しつけではなく、選択肢と見通しを与えます 1。
- 気づきを生徒任せにする:説明なしのインプットでは、気づくかどうかが生徒によって大きく違います 10。
❓ よくある質問
Q. 語用論とは何ですか?
ことばを、誰が・誰に・どんな場面で・何のために使うかを考える領域です。"Teacher, check this." は文法的に正しくても、相手と場面に合わず、言われた側を驚かせることがあります。こうした「正しいけれど、ふさわしくない」問題を扱い、それを使いこなす力を語用論的能力とよびます。
Q. 語用論は授業で教えて伸びますか?
語用論の指導の研究29本をまとめたメタ分析では、効果は g = 1.66 と大きく、外国語環境の方が効果が大きい結果でした。ただし効果が最も大きく出たのは書いて答えるテストで、選択式では最も小さく、実際の会話の力をそのまま示すわけではありません 5。
Q. Could you と Can you は、どう使い分けますか?
相手との近さ・相手の立場・頼みごとの大きさの「3つのつまみ」で考えます。友だちに小さなことなら Can you ...?、先生やALTには Could you ..., please?、大きなお願いには I was wondering if you could ... と、相手が遠い・立場が上・頼みごとが大きいほど、ことばを足します。「Could you は丁寧、Can you は失礼」と単純化しないことが大切です。
Q. 英語で上手に断る言い方は、どう教えればいいですか?
感謝・前置き(Thanks for asking.)→ 残念さ(I'd love to, but ...)→ 短い理由 → 代わりの案(How about next Saturday?)という部品を示すと使いやすくなります。決まった正解ではなく選べる部品として扱い、相手によって受け取り方が違うかもしれない、という見通しを伝えます 1。
Q. 教科書だけで、語用論は身につきますか?
難しいと考えられます。英語教科書8冊を分析した研究では、場面に応じた使い分けの説明はごくわずかでした 12。外国語として学ぶ学習者は場面に合わない言い方に気づきにくいという研究もあり 11、先生が意図して扱う価値があります。
🎓 もう一歩深く(大学院レベル)
🎓院生モード明示か暗示か、そして「何で測るか」
語用論の指導研究の中心的な論点は、明示的指導(metapragmatic explanation を伴う)と暗示的指導(input enhancement、recast など)のどちらが有効か、です。この分野で最初に行われたメタ分析は明示的指導の優位を示したと紹介されています 6。一方、29研究を対象にした2022年のメタ分析では、明示的指導の平均効果量は大きいものの、暗示的指導との差は有意ではありませんでした 5。指導の型そのものより、指導の長さや学習環境といったモデレーターの方が大きく効いている可能性があります 57。
もう一つの大きな論点は測定です。談話完成テスト(DCT:場面を読んで発話を書く)は統制しやすい反面、実際の会話の即時処理とは別物です。メタ分析で効果量が書く形式の DCT で最大、選択式で最小だったことは 5、測定形式によって「効果」の見え方が大きく変わることを示しています。演繹的指導で聴解の判断の効果が追跡テストまでに弱まった日本人学習者の結果も 9、即時の事後テストだけで結論を出す危うさを示しています。教室で効果を確かめるなら、DCT に加えて、ロールプレイの録音や、時間をおいた再テストを組み合わせたいところです。
🎓院生モード「誰の規範」を教えるのか ― 語用論と学習者の主体性
語用論の指導には、「母語話者の規範に合わせさせることが目標なのか」という根本的な問いがつきまといます。古典的な論文はすでに、社会語用的な判断は学習者の信念体系に関わるため規範の押しつけを避け、学習者が自分の望むように自己表現できるよう、メタ語用論的な気づきを高めるべきだと論じていました 1。英語が多様な人どうしの共通語として使われる現在、この問いはさらに重くなっています(異文化理解の指導、世界の英語と「ネイティブ信仰」)。
実践上の答えの一つは、「正解を教える」から「選択肢と、その選択が相手にどう受け取られうるかを教える」への転換です。ノルウェーの中学生を対象に、直接的・間接的な言い方と「面子」をテーマにした授業を行った研究では、知識の面は伸びたものの、実際にふるまうスキルの面はほとんど伸びず、態度の面への働きかけも必要だと考察されています 13。知識・スキル・態度のどれを育てるのかを意識して授業を組むことが、語用論と異文化理解の両方に共通する課題です。
また、暗示的なインプットからの気づきが動機づけと関係していたという日本の大学生の結果は 10、語用論の学習にも個人差が大きいことを示しています。動機づけの低い生徒ほど、明示的な指導やふり返りの支えが必要かもしれません。語用論の習得のしくみ(なぜ「正しいのに失礼」が起きるのか)は 語用論の習得 で扱います。
🎓院生モード日本の中学・高校の研究はまだ少ない
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📑 出典(14件)
本文の上付き数字に対応。✔ は DOI / ISBN / 公式ページを書誌データベースと機械照合した印です。
- Thomas, J. (1983). Cross-cultural pragmatic failure. Applied Linguistics, 4(2), 91-112. doi:10.1093/applin/4.2.91 ✔ DOI照合済「語用論的失敗」を、決まった言い方の問題(語用言語的)と、社会的な判断の問題(社会語用論的)に分けた古典的な論文
- 文部科学省 (2017). 中学校学習指導要領(平成29年告示) 公式ページ ✔ リンク確認済中学校の学習指導要領。外国語科の目標(5領域)・言語材料・指導計画の作成と内容の取扱いを示している
- 文部科学省 (2018). 高等学校学習指導要領(平成30年告示) 公式ページ ✔ リンク確認済高等学校の学習指導要領。総則の標準単位数・必履修科目(英語コミュニケーションⅠ)と、外国語科の各科目の目標・内容を示している
- 文部科学省 (2017). 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編 公式ページ ✔ リンク確認済中学校外国語科の目標(5領域)・言語材料(語数・文法事項)・指導計画の作成(授業は英語で行うことを基本とする等)を説明した公式の解説
- Ren, W., Li, S., & Lü, X. (2022). A meta-analysis of the effectiveness of second language pragmatics instruction. Applied Linguistics, 44(6), 1010-1029. doi:10.1093/applin/amac055 ✔ DOI照合済語用論(場面にふさわしい言い方)の指導のメタ分析(29研究・1,898人)。大きな効果(g = 1.66)。外国語環境・長めの指導・高校で効果大
- Plonsky, L., & Zhuang, J. (2019). A meta-analysis of L2 pragmatics instruction. In Taguchi, N. (Eds.), The Routledge Handbook of Second Language Acquisition and Pragmatics (pp. 287-307). Routledge doi:10.4324/9781351164085-19 ✔ DOI照合済語用論の指導のメタ分析の章。最初のメタ分析(Jeon & Kaya)で明示的指導が暗示的指導より効果が大きかったことなどを踏まえて論じる
- Yousefi, M., & Nassaji, H. (2019). A meta-analysis of the effects of instruction and corrective feedback on L2 pragmatics and the role of moderator variables: Face-to-face vs. computer-mediated instruction. ITL - International Journal of Applied Linguistics, 170(2), 277-308. doi:10.1075/itl.19012.you ✔ DOI照合済2006〜2016年の語用論指導39研究のメタ分析。理解の方が産出より伸びやすく、長い指導ほど効果が大きく、効果は持続
- Taguchi, N. (2015). Instructed pragmatics at a glance: Where instructional studies were, are, and should be going. Language Teaching, 48(1), 1-50. doi:10.1017/S0261444814000263 ✔ DOI照合済30年分・58件の語用論の指導研究をまとめた総説
- Takimoto, M. (2008). The effects of deductive and inductive instruction on the development of language learners' pragmatic competence. The Modern Language Journal, 92(3), 369-386. doi:10.1111/j.1540-4781.2008.00752.x ✔ DOI照合済日本語母語の学習者60人に、依頼をやわらげる表現を演繹的/帰納的に指導。3つの指導群すべてが統制群を上回った
- Takahashi, S. (2005). Pragmalinguistic awareness: Is it related to motivation and proficiency?. Applied Linguistics, 26(1), 90-120. doi:10.1093/applin/amh040 ✔ DOI照合済日本の大学生80人。暗示的なインプットで依頼表現などに気づけるかは人によって差があり、熟達度より動機づけ(特に内発的動機づけ)と関係していた
- Schauer, G. A. (2006). Pragmatic awareness in ESL and EFL contexts: Contrast and development. Language Learning, 56(2), 269-318. doi:10.1111/j.0023-8333.2006.00348.x ✔ DOI照合済ドイツ人の英語学習者で、外国語環境(EFL)の学習者は英国滞在中の学習者より語用論的な不適切さに気づきにくかった(Bardovi-Harlig & Dörnyei の追試)
- Vellenga, H. (2004). Learning pragmatics from ESL & EFL textbooks: How likely?. TESL-EJ, 8(2). 公式ページ ✔ リンク確認済英語教科書8冊の分析。語用論にかかわるページは少なく、場面や使い分けの説明(メタ語用論的情報)はごくわずかだった
- Bøhn, H., Dypedahl, M., & Myklevold, G.-A. (2025). Developing intercultural competence in English foreign language learning: focus on communication differences. Scandinavian Journal of Educational Research, 70(6), 1301-1314. doi:10.1080/00313831.2025.2558725 ✔ DOI照合済ノルウェーの中学生。直接・間接の言い方や「面子」を扱う授業で知識は伸びたが、スキルはほとんど伸びなかった
- Taguchi, N. (2011). Teaching pragmatics: Trends and issues. Annual Review of Applied Linguistics, 31, 289-310. doi:10.1017/S0267190511000018 ✔ DOI照合済語用論の指導研究(明示的/暗示的指導など)と、教材・教師教育・学習者方略など教室実践の研究を整理したレビュー
最終更新 2026-10-18 ・ 原田英語 まちがいのご指摘はこちら








