異文化理解の授業を「国の紹介」で終わらせない ― 異文化間コミュニケーション能力の育て方
「アメリカ人は自分の意見をはっきり言う」「日本人は集団を大切にする」。異文化理解のつもりの授業が、かえって決めつけを教えていることがあります。知識・技能・態度の3つで、比べて・問い直して・関わる力を育てる授業に組み直しましょう。
エビデンスの強さ:理論(Byram ほか)は広く参照されているが、効果を確かめた研究は小規模なものが多く、測り方の合意づくりも続いている。授業で知識は伸びても、技能まで伸ばすのは難しいという結果もある。

- ゴールは「外国通」ではなく「関われる人」。 文化を発見し、比べ、問い直し、異なる人と関わるための知識・技能・態度を育てます。
- 英語を習うだけでは育ちにくい。 意図して組みこんだ授業で伸びが見られますが、知識に比べて技能・態度は伸びにくいので、体験(ALT などに実際に英語で質問して確かめる)とふり返り(予想とちがったことを書く)をセットにします。
- 「〇〇人は〜」を問い直す習慣を。 一般化は入り口にも落とし穴にもなります。「全員?」「自分の場合は?」を授業の型にしましょう。
異文化理解・異文化間コミュニケーション能力ってなに?
ひとことで言うと、異文化間コミュニケーション能力とは、外国のことを「知っている」だけでなく、ちがう背景をもつ人と実際に関わり、相手の文化も自分の文化も「なぜ?」と問い直せる力です。
教科書の「世界の国々」の単元。各国の料理や行事を調べ、ポスターにまとめて発表する。生徒は楽しそうですし、知識も増えます。ところが、発表の最後に生徒がこう言ったとしたらどうでしょう。「インド人はみんなカレーを食べます。アメリカ人はみんな自分の意見をはっきり言います」。
授業のねらいは異文化理解だったのに、結果として決めつけ(ステレオタイプ)を教えてしまったのかもしれません。このページでは、「外国について知る」から一歩進んで、「異なる背景をもつ人と関わる力」を育てる授業を考えます。
研究では、言語の力に、文化を発見し、分析し、比較し、批判的に問い直す力を組み合わせたものと説明されます 1。つまり実際には、「インド人はみんな〜」とまとめて覚えるのではなく、「全員そう?」「自分の場合は?」と問いながら、相手に聞いて確かめられることです。
国の紹介中心の授業は、観光ガイドブックを暗記させることに似ています。ガイドブックに載っている名所は覚えても、初めての町で道に迷ったとき、地元の人に話しかけ、相手の答えから町のしくみを読みとる力は育ちません。異文化間コミュニケーション能力は「旅の仕方」の方です。行き先がどこであっても使えます。大事なのは、覚えた知識の量より、知らない相手と関わって確かめられる力です。
似たものとのちがい
| 国の紹介中心の授業 | 異文化間コミュニケーション能力を育てる授業 | |
|---|---|---|
| ゴール | 外国のことを知る(外国通) | 異なる背景をもつ人と関われる |
| 比べる対象 | 相手の国の文化 | 相手の文化と、自分の文化の両方 |
| 文化のとらえ方 | 国や民族といった「大きな文化」 | 学校・部活・家族などの「小さな文化」も 2 |
| 落とし穴 | 「〇〇人は〜」という決めつけを教えてしまう | 一般化を「全員?」と問い直す |
やり方を3ステップで
- 比べる:教科書の題材と自分の学校をベン図で比べ、違いだけでなく共通点も書く。
- 問うて、確かめる:違いの理由を予想し、ALT やゲストに「あなたの学校では?」と、その人自身の経験を英語で聞く。
- ふり返る:「予想・わかったこと・まだわからないこと」を書き、「その国の人全員に当てはまる?」と問いかける。
Byram の考え方:知識・技能・態度、そして「問い直す力」
英語教育でよく参照される枠組みの一つが、外国語教育の研究者 Michael Byram(マイケル・バイラム)氏の異文化間コミュニケーション能力(intercultural communicative competence:ICC)です 3。Byram 氏自身の説明によれば、ICC とは、言語の力(文法などの言語的な力・場面に応じた社会言語的な力・談話の力)に、文化を発見し、分析し、比較し、批判的に問い直す異文化間の力を組み合わせたものです 1。
ここで大事なのは2点です。1つ目は、比べて問い直す対象が「相手の文化」だけでなく、学習者自身の文化(それも複数形の文化)でもあること。2つ目は、モデルが「ネイティブ・スピーカー」ではないことです。Byram 氏は、どの文化に出会うかよりも、どんな集団の文化にも向き合っていける技能と態度を身につけることが重要だと述べています 1。外国語教育は知識だけでなく、異なる文化の人と関わるための技能と態度を教える責任がある、という主張も同じ方向です 4。
| 要素 | 中身 | 教室での姿の例 |
|---|---|---|
| 知識 | 自分の文化と相手の文化について知る | 学校生活の比較、あいさつや食事のマナーの違いを知る |
| 技能 | 文化を発見し、分析し、比べる。実際に相手とやり取りして確かめる | 「なぜこうするんだろう?」を相手に質問して確かめる |
| 態度 | 異なる文化の人と関わろうとする | 「変だ」と決める前に「理由がありそう」と考える |
| 問い直す力 | 相手の文化も自分の文化も、比べて批判的に問い直す | 「日本ではふつう」も比べる対象にする |
(表は、Byram 氏の説明する知識・技能・態度と、文化の比較・批判の考え方 41 を、教室向けに簡単に整理したものです。「教室での姿の例」は筆者の例示です。)
異文化間能力の定義は研究者によって幅があります。国際的に知られた研究者たちの合意を調べた研究は、異文化間能力の要素について研究者と大学の管理職が合意でき、その評価は量的・質的な方法を組み合わせるのがよいという結論を示しました 5。
学習指導要領ではどう書かれている?
中学校・高校の外国語科の目標には、「外国語の背景にある文化に対する理解を深め、聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮しながら」コミュニケーションを図ろうとする態度を養うことが含まれています 67。中学校の解説は、相手の文化的背景によって「配慮」の仕方も異なってくることを、この目標の書き方の理由として挙げ、外国語の学習を通して他者を配慮し受け入れる寛容の精神や、多面的に考えられる人を育てることの必要性にも触れています 8。
教材の題材についても、我が国の文化や英語の背景にある文化への関心と理解を深めること、広い視野から国際理解を深めることなどが観点として示されています 67。解説は、ここでの「文化」を、日常生活に密着した衣食住の生活文化から文学・科学技術・芸術までをふくむ幅広いものとし、複数の文化に触れることが文化の多様性への寛容や、我が国の文化の発信にもつながると説明しています 8。
研究ではどうなってる?
- 異文化間能力を育てる介入31研究のメタ分析では、海外での体験(イマージョン)の方が、授業内のさまざまな介入より効果が大きく、学年段階によっても効果が変わりました。授業内の介入は、文化を扱う教材・教室活動・指導方略・統合的なプログラムの4種類に分類されています 9。
- 米国の大学の初級イタリア語で、異文化間能力の活動(違和感を生む画像の分析、母語話者との会話、話し合い、ふり返り)を3学期にわたって組みこんだところ、異文化感受性の尺度(IDI)の得点が伸びました。著者らは、異文化の内容がない、または少ない語学の授業では異文化間能力が伸びなかったという先行研究と対比しています 10。
- ノルウェーの中学生41人を対象に、直接的・間接的な言い方と「面子」を扱う授業をした研究では、知識は伸びたものの、技能はほとんど伸びず、態度への働きかけも必要だと考察されています 11。
- 集団どうしの接触と偏見の関係を調べた515研究(713サンプル)のメタ分析では、接触はふつう偏見を減らし、その効果は接触した相手だけでなく相手の集団全体に広がる傾向がありました。条件が整った接触ほど効果は大きいものの、条件がそろわなくても偏見の減少は見られました 12。
ここから言えるのは、英語の授業をしているだけで異文化間能力が自然に育つとは限らないということです。意図して活動を組みこんだ授業で伸びが見られた研究があり 10、それでも教室の中では「知る」は伸びやすく、「できる」「感じ方が変わる」は伸びにくい 11。集団どうしの接触の研究では、接触と偏見の減少との関連が示されています 12。異文化間能力の技能が伸びることと同じではありませんが、ALT や地域の人、交流校の生徒とのやり取りは、相手を一人の個人として知り、自分の思いこみを見直す機会にできます。
日本の教室と学習者の研究
「日本文化」の授業も決めつけになりうる
「日本人は集団主義で、和を重んじ、はっきり意見を言わない」。英語教育の研究や教材でもよく見かけるこうした説明について、ある研究者は、それらは固定的で本質主義的な(「日本人とはこういうもの」と決めつける)ラベルであり、言説によって作られてきた面があると批判しています 15。
つまり、「外国の文化」を単純化するのと同じことを、私たちは「日本の文化」にもしがちなのです。国や民族といった「大きな文化」ではなく、学校・部活・家族・職場といった「小さな文化」で考えることを提案した研究者もいます 2。文化を教えるときに、ステレオタイプを強めたり、文化を固定した「他者」として描いたりしないための、教師向けのチェックの観点も示されています 16。
明日の授業でこうする
- 比べる(10分):教科書の題材(たとえば海外の学校生活)と自分の学校を、ベン図で比べます。違いだけでなく、共通点も必ず3つ書かせます。
- 問う(10分):違いの1つを選び、「なぜそうなのか」の仮説を2つ以上出します。「変だ」「おかしい」と評価する前に、理由を想像させるのがポイントです。
- 確かめる(15分):ALT やゲスト、交流先の生徒に英語で質問して確かめます。質問は「あなたの国では?」ではなく「あなたの学校では?」「あなたの家族では?」と、その人自身の経験を聞く形にします。
- ふり返る(10分):「最初の予想」「わかったこと」「まだわからないこと」を書きます。最後に「この答えは、その国の人全員に当てはまる?」と問いかけます。
この流れは、文化を発見し、比べ、問い直すという ICC の考え方 1 を、1時間の授業の手順にしたものです。ステップ3の「その人自身の経験を聞く」は、相手を国の代表として扱わないための工夫です 2。
決めつけを問い直す「一般化チェック」
生徒が「〇〇人は〜」と言ったときに使える、短い問い返しを決めておくと便利です。
| 生徒の発言 | 先生の問い返し(英語) | ねらい |
|---|---|---|
| Americans eat hamburgers every day. | All Americans? Every day? How do you know? | 一般化の範囲を問う |
| Japanese people are shy. | Are you shy? Is everyone in this class shy? | 自分の経験とつなげる |
| That's strange! | Why do you think they do that? | 評価の前に理由を考える |
| In Japan, we always ... | Always? Is it the same in every family? | 自文化も問い直す |
小学校(5・6年):世界の給食の写真を見て、Do you like ...? / What's this? で話し合います。「おいしそう」「変なの」で終わらず、「どうしてこのメニューなんだろう?」を日本語でも話し合います。教科書の文化の扱いが単純になりがちだという指摘があるので 14、ALT 自身の子どものころの話など、具体的な一人の経験を補います。
中学2年:教科書の「海外の祭り」の単元で、ALT に Do you celebrate this festival? How does your family celebrate it? とインタビュー。答えが教科書と違ったら大成功です。「教科書に書いてあること」と「一人の人の経験」の違いをクラスで共有します。
中学3年:日本の文化を英語で紹介する単元。「日本人はみんな〜」ではなく、「私の家では〜」「私の町では〜」で書くルールにします。我が国の文化を発信する活動は学習指導要領の解説も重視していますが 8、紹介するのは「固定した日本」ではなく、自分が見ている日本です。
高校:英語が多様な人どうしの共通語として使われている現実を扱います。さまざまな地域の英語を聞き比べ、英語を使う人の多くが英語圏以外の人であることを話題にします(世界の英語と「ネイティブ信仰」)。交流校とのオンライン交流がある場合は、事前に「聞きたいこと」と「相手の答えが予想と違ったらどうするか」を考えさせておきます。
評価のポイント
異文化間能力の評価は、研究でも決定版がありません。研究者の合意としては、自己評価だけでなく、観察・面接・他者からの評価などを組み合わせることがすすめられています 5。教室では、①ふり返りシートの記述(一般化に気づけたか、理由を複数考えられたか)、②インタビュー活動の観察(相手の経験を聞く質問ができたか)、③単元の最初と最後の「〇〇の国のイメージ」の書き比べ、を組み合わせると、変化が見えやすくなります。
なお、観点別評価の「主体的に学習に取り組む態度」は、知識・技能を身につけたり思考力・判断力・表現力を高めたりするための粘り強い取組の中で、自らの学習を調整しようとしているかを含めて評価する観点です。また、思いやりなどの人間性にかかわる部分は、観点別評価にはなじまず、個人内評価(一人ひとりのよさや伸びをその子の中で見る評価)で扱う部分があるとされています 17。「異文化に対して寛容な人か」という価値観そのものを点数にするのは避け、行動として見えること(質問した、理由を考えた、言い直した)で評価し、態度の変化はコメントで伝えましょう。
❓ よくある質問
Q. 異文化間コミュニケーション能力(ICC)とは何ですか?
Byram によれば、言語の力に、文化を発見し、分析し、比較し、批判的に問い直す異文化間の力を組み合わせたものです。比べて問い直す対象には学習者自身の文化も含まれ、モデルはネイティブ・スピーカーではありません 1。
Q. 英語の授業をしていれば、異文化理解の力は自然に育ちますか?
そうとは限りません。異文化の内容を意図して組みこんだ語学の授業で異文化感受性の得点が伸びた研究がある一方 10、ノルウェーの中学生の研究では、知識は伸びても技能はほとんど伸びませんでした 11。ALT などに実際に英語で質問して確かめる体験と、予想とちがったことを書くふり返りをセットにします。
Q. 国の紹介の授業で、ステレオタイプを強めないためには?
生徒が「〇〇人は〜」と言ったら、"All Americans? How do you know?" のように一般化の範囲を問い返す型を決めておきます。ALT やゲストには国のことではなく、その人自身の経験を聞きます。国ではなく学校・家族などの「小さな文化」で考える提案もあります 2。
Q. 日本の文化を英語で紹介する授業で、気をつけることは?
「日本人はみんな〜」も一般化になりえます。「日本人は集団主義で和を重んじる」といった説明は、固定的で本質主義的なラベルだという批判があります 15。「私の家では」「私の町では」で書くルールにし、自分が見ている日本を紹介させます。
Q. 異文化理解の態度は、どう評価すればいいですか?
研究者の合意として、自己評価だけでなく観察・面接・他者からの評価などを組み合わせることがすすめられています 5。価値観そのものを点数にするのは避け、質問した・理由を考えたなど行動として見えることで評価し、態度の変化はコメントで伝えます 17。
🎓 もう一歩深く(大学院レベル)
🎓院生モードByram の ICC と「異文化間市民性」、そしてその批判
Byram 氏の1997年の本は、ICC を論じた「古典」とされる定番書です。その改訂版は、その後の研究と初版への批判をふまえて内容を更新しています 3。近年の Byram 氏は、外国語教育の「自他の文化の比較と批判」という強みと、市民性教育の「今ここで社会に働きかける行動」という強みを組み合わせた異文化間市民性(intercultural citizenship)を提唱しています 14。比較・分析・批判にとどまらず、異なる国の学習者が共同で社会的な課題に取り組み、行動するところまでを外国語教育の射程に入れる考え方です。
一方で、国家を単位に文化をとらえる発想そのものへの批判もあります。共通語としての英語(ELF)の研究者は、ELF の使用場面では文化が流動的で、グローバル・ナショナル・ローカルの間を行き来しながら構築されることを示し、文化を国単位で単純化する英語教育が「英語圏文化」の過剰な代表と本質主義につながると論じています 18。「小さな文化」の提案 2 や、日本文化のラベルへの批判 15 も同じ問題意識に立っています。教室での実践としては、「国」を比較の単位にするのは入り口にとどめ、学校・世代・地域・個人へと単位を細かくしていくことが、こうした批判への一つの応答になります。
🎓院生モード「伸びた」をどう測るか ― 介入研究の限界
異文化間能力の研究の最大の弱点は測定です。異文化間能力の介入研究のメタ分析は、海外体験が授業内の介入より効果が大きいことを示し、学年段階によって効果が変わることも報告しました 9。けれども、「異文化間能力が伸びた」と言うためには、まず何をもって伸びたとするかの合意が必要です。研究者の合意を調べた研究が、自己評価だけに頼らず、面接・観察・他者による評価など量的・質的な方法を組み合わせることを推奨しているのはこのためです 5。
測定の問題は、結果の解釈にも直結します。ノルウェーの中学生の研究で「知識は伸びたが技能は伸びなかった」のは 11、技能が本当に育たなかったのか、短期間の授業では測れるほど変化しなかったのか、区別が難しいところです。初級イタリア語の研究で用いられた IDI は、異文化感受性を段階として測る尺度で、得点の伸びは示されましたが 10、要旨からは対照群との比較は読み取れず、事前事後の比較として読む必要があります。
接触仮説のメタ分析が示すように、条件が整った接触は偏見を減らすのにとくに有効で、条件がそろわなくても効果が見られます 12。ただし、この研究は英語教育を対象にしたものではなく、偏見の減少と異文化間能力の向上は同じではありません。ALT との日常的なやり取りや、交流校とのオンライン交流がどのような条件で異文化間能力を育てるのかは、日本の中学・高校でこれから確かめていくべき問いです。国際的志向性が英語学習の動機づけと WTC につながるという日本の研究は 13、異文化への関心を育てることが英語の学習そのものを支える可能性を示しています(動機づけ理論)。
🎁 玉手箱で使えるツール
原田英語の「英語の先生の玉手箱」の無料ツール。登録なしで授業にそのまま使えます。
📑 出典(18件)
本文の上付き数字に対応。✔ は DOI / ISBN / 公式ページを書誌データベースと機械照合した印です。
- Byram, M. (2013). Foreign language teaching and intercultural citizenship. Iranian Journal of Language Teaching Research, 1(3), 53-62. 公式ページ ✔ リンク確認済Byram が外国語教育の目的を論じた講演論文。異文化間コミュニケーション能力を「文化の発見・分析・比較・批判」の力を含むものと定義し、行動まで含む「異文化間市民性」を提案
- Holliday, A. (1999). Small cultures. Applied Linguistics, 20(2), 237-264. doi:10.1093/applin/20.2.237 ✔ DOI照合済国や民族単位の「大きな文化」に代えて、教室・職場などの「小さな文化」で考えることを提案した論文
- Byram, M. (2020). Teaching and Assessing Intercultural Communicative Competence: Revisited. Multilingual Matters doi:10.21832/BYRAM0244 ✔ DOI照合済異文化間コミュニケーション能力(ICC)の定番書(1997年)の改訂版。定義から授業計画・評価まで
- Byram, M., & Wagner, M. (2018). Making a difference: Language teaching for intercultural and international dialogue. Foreign Language Annals, 51(1), 140-151. doi:10.1111/flan.12319 ✔ DOI照合済外国語教育は知識だけでなく、異なる文化の人と関わるための技能と態度を育てる責任があると論じ、市民性教育との統合を提案
- Deardorff, D. K. (2006). Identification and assessment of intercultural competence as a student outcome of internationalization. Journal of Studies in International Education, 10(3), 241-266. doi:10.1177/1028315306287002 ✔ DOI照合済異文化間能力の定義と評価法について、研究者の合意を初めて示した研究。評価は量的・質的な方法を組み合わせるべきとする
- 文部科学省 (2017). 中学校学習指導要領(平成29年告示) 公式ページ ✔ リンク確認済中学校の学習指導要領。外国語科の目標(5領域)・言語材料・指導計画の作成と内容の取扱いを示している
- 文部科学省 (2018). 高等学校学習指導要領(平成30年告示) 公式ページ ✔ リンク確認済高等学校の学習指導要領。総則の標準単位数・必履修科目(英語コミュニケーションⅠ)と、外国語科の各科目の目標・内容を示している
- 文部科学省 (2017). 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編 公式ページ ✔ リンク確認済中学校外国語科の目標(5領域)・言語材料(語数・文法事項)・指導計画の作成(授業は英語で行うことを基本とする等)を説明した公式の解説
- Zhang, X., & Zhou, M. (2019). Interventions to promote learners' intercultural competence: A meta-analysis. International Journal of Intercultural Relations, 71, 31-47. doi:10.1016/j.ijintrel.2019.04.006 ✔ DOI照合済異文化間能力を育てる介入31研究のメタ分析。海外での体験の方が授業内の介入より効果が大きく、学年段階で効果が変わる
- Aski, J. M., Jiang, X., & Weintritt, A. D. (2023). The impact of explicit instruction in intercultural competence in the world language classroom. The Modern Language Journal, 107(4), 1035-1056. doi:10.1111/modl.12889 ✔ DOI照合済米国の大学の初級イタリア語で、異文化間能力の活動を3学期組みこんだら、IDI(異文化感受性の尺度)が伸びた
- Bøhn, H., Dypedahl, M., & Myklevold, G.-A. (2025). Developing intercultural competence in English foreign language learning: focus on communication differences. Scandinavian Journal of Educational Research, 70(6), 1301-1314. doi:10.1080/00313831.2025.2558725 ✔ DOI照合済ノルウェーの中学生。直接・間接の言い方や「面子」を扱う授業で知識は伸びたが、スキルはほとんど伸びなかった
- Pettigrew, T. F., & Tropp, L. R. (2006). A meta-analytic test of intergroup contact theory. Journal of Personality and Social Psychology, 90(5), 751-783. doi:10.1037/0022-3514.90.5.751 ✔ DOI照合済集団間の接触が偏見を減らすかを調べたメタ分析(515研究・713サンプル)。接触はふつう偏見を減らし、効果は相手の集団全体に広がる
- Yashima, T. (2002). Willingness to communicate in a second language: The Japanese EFL context. The Modern Language Journal, 86(1), 54-66. doi:10.1111/1540-4781.00136 ✔ DOI照合済日本の大学生297人で WTC を調べ、「国際的志向性」が動機づけと WTC につながることを示した研究
- Davidson, R., & Liu, Y. (2020). Reaching the world outside: Cultural representation and perceptions of global citizenship in Japanese elementary school English textbooks. Language, Culture and Curriculum, 33(1), 32-49. doi:10.1080/07908318.2018.1560460 ✔ DOI照合済日本の小学校英語教科書の文化の描き方を分析。文化の扱いが単純で、地球市民としての意識を育てるには不十分だった
- Kubota, R. (1999). Japanese culture constructed by discourses: Implications for applied linguistics research and ELT. TESOL Quarterly, 33(1), 9-35. doi:10.2307/3588189 ✔ DOI照合済「集団主義」「和」「批判的思考をしない」といった日本文化のラベルが、固定的・本質主義的に作られてきたことを批判した論文
- Guest, M. (2002). A critical 'checkbook' for culture teaching and learning. ELT Journal, 56(2), 154-161. doi:10.1093/elt/56.2.154 ✔ DOI照合済文化を教えるとき、ステレオタイプを強めず、文化を固定した「他者」として描かないための教師向けのチェックの観点
- 文部科学省 (2019). 小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知) 公式ページ ✔ リンク確認済観点別学習状況の評価を「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に整理した文科省の通知(2019年)
- Baker, W. (2015). Culture and complexity through English as a lingua franca: Rethinking competences and pedagogy in ELT. Journal of English as a Lingua Franca, 4(1), 9-30. doi:10.1515/jelf-2015-0005 ✔ DOI照合済共通語としての英語(ELF)の研究から、国単位で文化を単純化する英語授業を見直し、文化を流動的にとらえる指導を提案
最終更新 2026-10-18 ・ 原田英語 まちがいのご指摘はこちら








