外国語学習の楽しさ(FLE)とポジティブ心理学 ―「楽しい授業」は英語の力と関係あるのか
全国調査で「英語の勉強が好き」と答えた中学3年生は約半分。小学6年生より約17ポイント低い結果です。不安を減らすだけでなく、楽しさを育てることは英語の力と関係があるのか。外国語学習の楽しさ(FLE)とポジティブ心理学の研究を、言い過ぎに注意しながら整理します。
エビデンスの強さ:楽しさと成績・話す意欲の正の相関はメタ分析で一貫して中程度。ただし研究の多くは相関研究で、楽しさが成績を「上げる」のか、できるから楽しいのかの因果はまだはっきりしない。介入研究は少ない。

- 外国語学習の楽しさ(FLE)は、不安とは別の「もう1本の軸」。楽しさと不安は、同じ物差しの両端ではありません。
- メタ分析では、楽しさは成績と中程度の正の相関、話す意欲とはより強い正の相関。ただし因果はまだはっきりしていません。
- 楽しさは先生の授業のしかたと結びつきやすい。上達を振り返らせ、単調さを避け、笑いと英語を使う場面を増やす。不安への手当ても忘れずに。
外国語学習の楽しさってなに?
ひとことで言うと、英語の授業で感じる「楽しい」「やってよかった」という気持ちのことです。この楽しさは、不安を減らせば自然に出てくるものではなく、別に育てるもの、と考えます。
2023年度の全国学力・学習状況調査で「英語の勉強は好きですか」と聞かれ、肯定的に答えた割合は、調査対象の小学6年生で69.2%、中学3年生で52.3%でした。中学3年生の値は約17ポイント低くなっています 1。中学3年生の約半分は「英語の勉強が好き」とは言えないのです(別の学年を同時に調べた比較で、同じ子どもの変化を追ったものではありません)。
英語教育の研究は長いあいだ、外国語不安(当てられると固まる、間違えるのがこわい)を減らすことに力を注いできました(→ 外国語不安と WTC)。それはとても大事です。でも、不安がゼロになれば、生徒は英語を楽しむのでしょうか。
2000年ごろから心理学では、人のうまくいかない面だけでなく、強み・楽しさ・充実感に目を向けるポジティブ心理学が広がりました 2。外国語教育の研究にこの流れを持ちこんだのが、外国語学習と感情を研究するピーター・マッキンタイア(MacIntyre)氏とタミー・グレゴーセン(Gregersen)氏の2012年の論文です 3。その後、言語学者ジャン=マルク・デワール(Dewaele)氏とマッキンタイア氏は、外国語学習の楽しさ(Foreign Language Enjoyment:FLE)を測る尺度を作り、世界の学習者1,746人を対象に、楽しさと不安を並べて調べました 4。
楽しさと不安は、車のアクセルとブレーキです。1本のレバーの「前と後ろ」ではなく、別々のペダル。ブレーキ(不安)から足を離しても、アクセル(楽しさ)を踏まなければ車は進みません。逆に、少しブレーキを踏みながらでも、アクセルが踏まれていれば前に進めます。不安を減らす工夫と、楽しさを育てる工夫は、別々に考える必要があるのです。
似た気持ちとのちがい
| 楽しさ(FLE) | 外国語不安 | 退屈 | |
|---|---|---|---|
| ひとことで | 授業で「楽しい」「やってよかった」と感じる | 当てられると固まる、間違えるのがこわい | 授業にかかわれない、つまらない |
| 例 | 長い努力が実を結んだと気づいた瞬間 4 | 頭が真っ白になる | 単調さ・くり返し、挑戦がない 5 |
| 先生の授業との関係 | 先生や授業の要因と結びつきやすい 6 | 先生や授業の要因とあまり結びつかなかった 6 | ― |
楽しさは「ふざける」「遊ぶ」とは同じではありません。上達に気づいた瞬間のように、学んでいる実感からくる楽しさも含まれます。
この理論が言っていることを3つで
- 楽しさと不安は、同じ物差しの両端ではない:ポジティブな感情は視野を広げ、ネガティブな感情は注意をせばめる、と働きがちがいます 7。
- 楽しさは、成績や話す意欲と正の関係がある:メタ分析では、成績と中程度の正の相関、話す意欲とは強めの正の相関でした。ただし因果はまだはっきりしていません 8。
- 楽しさは、先生の授業のしかたと結びつきやすい:不安より、先生や授業の要因との結びつきがはっきりしていました 6。
楽しさは「視野を広げる」
マッキンタイア氏とグレゴーセン氏は、心理学者バーバラ・フレドリクソン(Fredrickson)氏の「拡張‐形成理論(broaden-and-build theory)」をもとに、ポジティブな感情とネガティブな感情は同じ物差しの両端ではなく、働きが違うと論じました。ポジティブな感情は人の視野を広げ、言語を吸収しやすい開かれた状態をつくり、学びの資源を積み上げる。ネガティブな感情は逆に、注意をせばめ、取り入れる言語の範囲を狭める、というのです 7。
教室で考えると、緊張で頭が真っ白な生徒は、先生の英語の「次の一言」を聞くので精一杯です。一方、楽しくてリラックスしている生徒は、友だちの言い方をまねしたり、知らない単語を推測したりする余裕があります。これは理論からの説明ですが、教室の実感とよく合います。
研究ではどうなってる?
- 世界の学習者1,746人の調査では、外国語の授業の楽しさの水準は不安の水準より有意に高かった。楽しかった場面としては、先生の専門的・感情的な力と、支え合う仲間の存在がよく挙げられ、「長い努力が実を結んだと気づいた瞬間」を挙げる人も多かった 4。
- 56研究・約2万8千人をまとめたメタ分析では、楽しさは不安と中程度の負の相関(r = −.31)、話す意欲(WTC)と強めの正の相関(r = .48)、成績と中程度の正の相関(r = .30)、自己評価の成績とも正の相関(r = .27)を示した 8。
- ロンドンの中等学校とサウジアラビアの学習者の研究では、成績に対する楽しさのプラスの関係が、不安のマイナスの関係をわずかに上回った 9。
- イギリスの高校生189人の研究では、楽しさは外国語や先生への態度、授業で外国語を使う割合、話す時間の割合などと結びついていたが、不安は先生や授業の要因とあまり結びつかなかった 6。
- 日本の高校生108人の研究では、話す英語のわかりやすさについて、不安と弱い「理想の自分」は開始時点の低さと関係し、楽しさと強い「理想の自分」は、その後3か月間の練習量と伸びを予測した 10。
- 中国の大学生88人を無作為に2群に分けた実験では、30日間の介入期間中、自分の英語の上達を思い出して記録する活動をくり返した群で、外国語不安が有意に下がった 11。
- 英語専攻の大学生107人の研究では、授業の退屈は「かかわりのなさ・単調さ・くり返し」と「満足感・挑戦の欠如」という2つの要因にまとまった 5。
r = .30 は、「楽しいと感じている生徒ほど成績も高い傾向がはっきりある。ただし、楽しさだけで成績の差がほとんど説明できるほど強くはない」くらいの関係です(数字の読み方は 論文の読み方 へ)。外国語不安と成績の相関をまとめたメタ分析の値(r = −.36)と、ほぼ同じくらいの大きさです 128。
楽しさは、先生の授業のしかたと結びつきやすい
教室の先生にとって大事なのは、ここからです。イギリスの高校生の研究では、楽しさは先生や授業の要因と結びついていたのに、不安はあまり結びついていませんでした。著者らは、先生は不安を心配しすぎるより、楽しさを育てることに力を注ぐべきだと述べています 6。不安は、生徒の性格やこれまでの経験に根ざしていて、先生が1年で大きく変えるのは難しいのかもしれません。一方、楽しさは、先生が働きかけられる部分が比較的大きい可能性があります(介入で確かめられたわけではありません)。
では、先生のどんな行動が楽しさと結びつくのでしょうか。クウェートの大学生360人を1学期追った研究では、学生が報告した、先生が授業で外国語を使う頻度、授業の予測しやすさ、冗談の頻度が、楽しさとやる気にプラスに関係していました。とくに、冗談をほとんど言わない先生のクラスでは、楽しさが時間とともにはっきり下がっていました 13。ただし教室を観察した研究ではなく、冗談を増やせば楽しさが上がるかを確かめる介入研究は今後の課題とされています。
日本の教室で
日本の高校生の研究では、楽しさや「理想の自分」が、その後の英語の練習量や伸びと関連していました。楽しさと「理想の自分」を持つ生徒ほど3か月間によく練習し、話す英語が伸びていました(練習量が両者の仲立ちをしたかまでは、この研究だけでは確定できません)。著者らは、ポジティブな感情とともに英語を頻繁に使うことが習得につながり、それがネガティブな感情を減らす循環を生むのではないかと述べています 10。
全国学力・学習状況調査でも、「原稿などを準備せず、その場で英語で伝え合う活動が行われていた」に「当てはまる」と答えた中学生では、「英語の勉強が好き」に「当てはまる」と答えた割合が41.8%で、全体の25.5%を大きく上回っていました 1。もちろんこれは相関で、因果はわかりません。それでも、英語を使ってやり取りする授業と「好き」が一緒に起きていることは、日本の教室の大規模なデータが示す事実です。
明日の授業でこうする
- 上達を振り返る時間をつくる:学期に数回、「1か月前の自分と比べて、できるようになったこと」を書かせる。上達を思い出す活動で不安が下がった実験があり 11、「努力が実を結んだ瞬間」は楽しさの源としてよく語られます 4。
- 単調さを壊し、挑戦を入れる:単調さやくり返しは、授業の退屈を形づくる要素の1つでした 5。同じ練習でも、時間制限・相手・お題を変えて「少し難しい」を入れます。
- 先生が英語を使い、笑う:先生が授業で英語を使う頻度や冗談の頻度は、楽しさとプラスに関係していました 13。完璧なジョークでなくてかまいません。先生自身が楽しそうに英語を使う姿を見せましょう。
- 伝え合う活動を毎時間:ペアでのやり取りを毎時間入れる。話す時間の割合は楽しさと結びついていました 6。
- 不安への手当ても続ける:楽しさを増やすことは、不安を放っておいてよいという意味ではありません。不安は成績と負の関係にあります 12。いきなり全体の前で当てず、ペア→グループ→全体の順で。
- 中学校:学期末に「できるようになったことビンゴ」。4月の自己紹介の録音と今の録音を聞き比べ、伸びたところをペアで1つずつ伝え合います。上達の実感が、次の学期の楽しさの種になります。
- 高校:毎時間のはじめに続けている決まった活動(例:教科書本文を使ったペアの音読やリテリング)を「同じ型のくり返し」にしないよう、毎週1つだけルールを変えます(時間を短くする、ジェスチャー禁止、質問を2つ以上入れる など)。単調さを減らし、挑戦の要素を入れる工夫です。
- 小学校:楽しさがもともと高い時期です(全国調査でも小学6年生の「好き」は約7割)1。歌やゲームの楽しさに、「通じた!」「わかった!」という達成の楽しさを少しずつ混ぜて、中学校への橋渡しをします。
❓ よくある質問
Q. 外国語学習の楽しさ(FLE)とは何ですか?
外国語の授業や学習で感じるポジティブな感情のことで、言語学者のデワール(Dewaele)氏とマッキンタイア(MacIntyre)氏が測るための尺度を作り、世界の学習者1,746人で楽しさと不安を並べて調べました 4。楽しさと不安は同じ物差しの両端ではなく、別々の軸として扱われます 7。
Q. 楽しい授業をすると、英語の成績は上がりますか?
56研究・約2万8千人のメタ分析では、楽しさは成績と中程度の正の相関(r = .30)、話す意欲とは強めの正の相関(r = .48)を示しました 8。ただし相関で、楽しさを高めると成績が上がるという因果はまだ確立していません。
Q. 生徒の不安を減らせば、英語を楽しむようになりますか?
そうとは限りません。楽しさと不安は車のアクセルとブレーキのように別々のペダルで、不安を減らす工夫と楽しさを育てる工夫は別々に考える必要があります 7。イギリスの高校生の研究では、楽しさは先生や授業の要因と結びついていましたが、不安はあまり結びついていませんでした 6。
Q. 授業の楽しさを育てるには、先生は何をすればいいですか?
上達を振り返る時間をつくる、単調なくり返しを避けて少し難しい挑戦を入れる、先生自身が英語を使い笑う、伝え合う活動を毎時間入れる、の工夫が考えられます。冗談をほとんど言わない先生のクラスでは、楽しさが時間とともに下がっていた研究もあります 13。
Q. 楽しい授業とは、ゲームを増やすことですか?
そうではありません。楽しさの源には仲間や先生とのやり取りだけでなく、「努力が実を結んだ」という達成感もあります 4。挑戦のない活動のくり返しは退屈の主な要因になります 5。不安への手当ても続け、ペア→グループ→全体の順で話させます。
🎓 もう一歩深く(大学院レベル)
🎓院生モード楽しさと不安は「1本の軸の両端」ではない
FLE 研究の理論的な出発点は、ポジティブな感情とネガティブな感情を別々の次元として扱うことにあります。MacIntyre & Gregersen(2012)は、フレドリクソン氏の拡張‐形成理論にもとづき、ポジティブな感情(拡張)とネガティブな感情(縮小)を2つの独立した連続体として概念化し、両者が同時に生じるアンビバレントな状態も扱えるようにしました。また、応用言語学者ドルニェイ(Dörnyei)氏の L2 動機づけ自己システムにおける「想像された未来の自己」の動機づけの力は、予期される感情に支えられていると論じています 7(→ 動機づけ理論)。
実証面では、Dewaele & MacIntyre(2014)が FLE と外国語教室不安(FLCA)を同時に測り、楽しさの水準が不安より高いこと、両者がさまざまな学習者の変数(クラス内での自分の位置の認識、知っている言語の数、年齢層など)と結びつくことを示しました 4。Dewaele ら(2018)のイギリスの高校生の研究では、FLE は先生・授業に関わる変数と結びつく一方、FLCA は外国語への態度・クラス内での相対的な位置・発達段階などの学習者側の変数と結びつき、先生の要因とはあまり関係しませんでした 6。これは、2つの感情の「源」が違うことを示唆し、教室介入の焦点を考えるうえで重要です。
ただし、話はそう単純ではありません。世界の学習者332人を対象に、楽しさ・不安・退屈の3つの感情を同時にモデル化した研究では、モデル上、先生の行動から楽しさへはプラスの経路が見られたものの、成績への有意な負の経路が見られたのは不安だけでした 14。一時点のオンライン調査なので、因果までは確定できません。楽しさを育てることと、成績への影響を考えることは、分けて検討する必要があります。
🎓院生モード相関から因果へ:何がわかっていて、何がわかっていないか
Botes ら(2022)のメタ分析は、FLE と成績の r = .30 を含め、すべての関係で異質性が高く(研究によって結果のばらつきが大きく、I² > 80%)、調整変数で説明できたものはほとんどありませんでした。著者ら自身、変数間の関係の方向性を明らかにする研究が必要だと述べ(たとえば楽しさと不安の関係は循環的・らせん的だと理論的には考えられるが、実証が必要だとしています)、収録研究の大半が英語を外国語として学ぶ文脈だった点も限界に挙げています 8。
因果に近づく手がかりは、縦断研究と介入研究です。第二言語習得の研究者 Kazuya Saito 氏ら(2018)は日本の高校生を3か月追い、開始時点の成績には不安が、その後の練習量と伸びには楽しさが関連するという、時間の段階によって役割が違う可能性を示しました 10。デワール氏らの研究チーム(Dewaele, Saito & Halimi, 2022)は、感情は本質的に動機づけになりうるのか、それとも Dörnyei(2020)の言う漠然とした行動傾向にすぎないのか、という論争に対し、1学期の縦断データから、楽しさが下がりがちなやる気を支える「浮き(buoy)」になりうると論じました 15。
介入研究はまだ少数です。外国語学習と感情を研究する Yinxing Jin 氏とデワール氏・マッキンタイア氏(2021)は、無作為割り当てを行い、30日間の介入期間中に上達の回想をくり返した群で、不安の低下を示しました 11。ただし、楽しさを直接高める介入が成績を高めるかを確かめた実験研究は限られています。現時点では、「楽しさは成績や話す意欲と一貫して関係し、先生の授業のしかたとも結びつきやすい。ただし成績への因果効果はまだ確立していない」とまとめるのが誠実でしょう。
🎓院生モード外国語教育のポジティブ心理学:急成長と課題
Dewaele ら(2019)は、この分野の歩みを、MacIntyre & Gregersen(2012)に始まり比較的周辺的な学術誌に研究が出た「早春」の時期と、2016年以降に主要誌での論文が急増した「満開」の時期に分けて整理しています。研究の対象は、楽しさだけでなく、フロー、希望、勇気、ウェルビーイング、楽観性、創造性、グリット、レジリエンス、強み、笑いなどに広がり、学校や大学での介入も行われてきました 3。MacIntyre ら(2019)も、この分野の理論・実践・研究の今後の課題を提示しています 2。
近年は、退屈(boredom)の研究も進んでいます。応用言語学の研究者 Mirosław Pawlak 氏ら(2020)は、英語専攻の大学生の授業での退屈を分析し、「かかわりのなさ・単調さ・くり返し」と「満足感・挑戦の欠如」の2因子を見出しました。退屈しやすさの高低で両方の因子に、成績の高低で前者の因子に、有意な差が見られています 5。楽しさ・不安・退屈を同時に扱う研究 14 は、感情を1つずつ切り離さず、互いに影響し合うものとして見る方向に進んでいます。急成長の分野だからこそ、相関研究の積み重ねを「効果」と言い過ぎない慎重さが、読む側にも求められます。
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📑 出典(15件)
本文の上付き数字に対応。✔ は DOI / ISBN / 公式ページを書誌データベースと機械照合した印です。
- 文部科学省・国立教育政策研究所 (2023). 令和5年度 全国学力・学習状況調査の結果. 国立教育政策研究所 公式ページ ✔ リンク確認済令和5年度の全国学力・学習状況調査の結果の概要。中学校英語の質問紙調査の結果を含む
- MacIntyre, P. D., Gregersen, T., & Mercer, S. (2019). Setting an agenda for positive psychology in SLA: Theory, practice, and research. The Modern Language Journal, 103(1), 262-274. doi:10.1111/modl.12544 ✔ DOI照合済ポジティブ心理学の成り立ちと第二言語習得研究への広がりを整理し、今後の理論・実践・研究の課題を示した論文
- Dewaele, J.-M., Chen, X., Padilla, A. M., & Lake, J. (2019). The flowering of positive psychology in foreign language teaching and acquisition research. Frontiers in Psychology, 10, 2128. doi:10.3389/fpsyg.2019.02128 ✔ DOI照合済外国語教育におけるポジティブ心理学研究の歩みを、2012年の出発と2016年以降の急拡大に分けて概観した総説
- Dewaele, J.-M., & MacIntyre, P. D. (2014). The two faces of Janus? Anxiety and enjoyment in the foreign language classroom. Studies in Second Language Learning and Teaching, 4(2), 237-274. doi:10.14746/ssllt.2014.4.2.5 ✔ DOI照合済外国語学習の「楽しさ(FLE)」と不安を世界の1,746人で調べた研究
- Pawlak, M., Kruk, M., Zawodniak, J., & Pasikowski, S. (2020). Investigating factors responsible for boredom in English classes: The case of advanced learners. System, 91, 102259. doi:10.1016/j.system.2020.102259 ✔ DOI照合済英語専攻の大学生107人。英語の授業の退屈の要因は「単調さ・くり返し」と「満足感・挑戦の欠如」だった
- Dewaele, J.-M., Witney, J., Saito, K., & Dewaele, L. (2018). Foreign language enjoyment and anxiety: The effect of teacher and learner variables. Language Teaching Research, 22(6), 676-697. doi:10.1177/1362168817692161 ✔ DOI照合済イギリスの高校生189人。楽しさは先生や授業の要因と結びつき、不安は先生の要因とあまり結びつかなかった
- MacIntyre, P., & Gregersen, T. (2012). Emotions that facilitate language learning: The positive-broadening power of the imagination. Studies in Second Language Learning and Teaching, 2(2), 193-213. doi:10.14746/ssllt.2012.2.2.4 ✔ DOI照合済ポジティブな感情は視野を広げ、ネガティブな感情は狭めるという「拡張‐形成理論」を外国語学習に持ちこんだ論文。外国語教育のポジティブ心理学の出発点
- Botes, E., Dewaele, J.-M., & Greiff, S. (2022). Taking stock: A meta-analysis of the effects of foreign language enjoyment. Studies in Second Language Learning and Teaching, 12(2), 205-232. doi:10.14746/ssllt.2022.12.2.3 ✔ DOI照合済外国語学習の楽しさ(FLE)と不安・WTC・成績などの関係をまとめたメタ分析(56研究・約2万8千人)
- Dewaele, J.-M., & Alfawzan, M. (2018). Does the effect of enjoyment outweigh that of anxiety in foreign language performance?. Studies in Second Language Learning and Teaching, 8(1), 21-45. doi:10.14746/ssllt.2018.8.1.2 ✔ DOI照合済ロンドンの中等学校の生徒とサウジアラビアの学習者で、楽しさのプラスの影響が不安のマイナスの影響をやや上回ったと報告した研究
- Saito, K., Dewaele, J.-M., Abe, M., & In'nami, Y. (2018). Motivation, emotion, learning experience, and second language comprehensibility development in classroom settings: A cross-sectional and longitudinal study. Language Learning, 68(3), 709-743. doi:10.1111/lang.12297 ✔ DOI照合済日本の高校生108人。楽しさと「理想の自分」が、3か月間の英語の練習量と話す英語のわかりやすさの伸びを予測した
- Jin, Y., Dewaele, J.-M., & MacIntyre, P. D. (2021). Reducing anxiety in the foreign language classroom: A positive psychology approach. System, 101, 102604. doi:10.1016/j.system.2021.102604 ✔ DOI照合済中国の大学生88人を無作為に分け、自分の英語の上達を思い出す活動を30日間続けると外国語不安が下がったという実験
- Teimouri, Y., Goetze, J., & Plonsky, L. (2019). Second language anxiety and achievement: A meta-analysis. Studies in Second Language Acquisition, 41(2), 363-387. doi:10.1017/S0272263118000311 ✔ DOI照合済外国語不安と成績の関係をまとめたメタ分析(105サンプル・約2万人)
- Dewaele, J.-M., Saito, K., & Halimi, F. (2022). How teacher behaviour shapes foreign language learners' enjoyment, anxiety and attitudes/motivation: A mixed modelling longitudinal investigation. Language Teaching Research, 29(4), 1580-1602. doi:10.1177/13621688221089601 ✔ DOI照合済先生が授業で外国語を使う頻度・予測しやすさ・冗談の頻度が、学習者の楽しさとやる気にどう関わるかを1学期追った研究
- Dewaele, J.-M., Botes, E., & Greiff, S. (2022). Sources and effects of foreign language enjoyment, anxiety, and boredom: A structural equation modeling approach. Studies in Second Language Acquisition, 45(2), 461-479. doi:10.1017/S0272263122000328 ✔ DOI照合済楽しさ・不安・退屈の3つの感情の関係と、先生の行動・成績とのつながりを構造方程式モデルで調べた研究(332人)
- Dewaele, J.-M., Saito, K., & Halimi, F. (2022). How foreign language enjoyment acts as a buoy for sagging motivation: A longitudinal investigation. Applied Linguistics, 44(1), 22-45. doi:10.1093/applin/amac033 ✔ DOI照合済大学生360人を1学期追跡し、楽しさが下がりがちなやる気を支える「浮き」になると論じた縦断研究
最終更新 2026-10-18 ・ 原田英語 まちがいのご指摘はこちら








