AIZOME WORKSHOP LETTER
藍染め通信 ― 原田先生の英語教育ニュースレター
中高英語教師のための授業アイデア&最新情報
2026年6月15日(月)| 第百十九号
一染 | 本日の藍
TODAY’S HEADLINE
朝日出版社×旺文社「高校英語の授業デザイン」セミナー ― 第1回が6月15日、本日開催
高等学校・中高一貫校の英語科教員を対象にした無料セミナー「新しい未来を拓く 高校英語の授業デザイン」が、本日6月15日(日程は東京・日本出版クラブ)を皮切りに全3回で開催されます。テーマはAI・ICT活用/思考力向上/新課程入試分析の3本柱。若手教師向けの「ICT・AI活用の授業術」や、PowerPointでつくるGamificationワークショップなど、明日の教室にそのまま持ち帰れる実践が並びます。第2回は7月26日(大阪)、第3回は8月30日(オンライン)。染め重ねるように、一年かけて授業を更新していく好機です。
二染 | 帯活動(5分で絞る)
🟦 Indigo Gradient(濃淡グラデーション・センテンス)
対象:中2〜高校 | 時間:5分 | 準備:不要
先生がベースとなる短い1文を板書します。例:“I like dogs.” 生徒は順に「語を1つ足して濃く(長く)していく」だけ。“I like big dogs.” → “I like big brown dogs.” → “I really like big brown dogs.” ― 藍を染め重ねるように、文がだんだん「濃く」なっていきます。最後の生徒が一番濃い文を音読。形容詞・副詞の語順と、文を膨らませる感覚が自然に身につきます。
⚪ Shibori Blanks(絞り穴埋めリスニング)
対象:中1〜 | 時間:5分 | 準備:黒板のみ
絞り染めで「白く残る部分」のように、先生が読む文の一部を◯で隠して板書します。例:“Yesterday I ◯◯◯ to the ◯◯◯◯◯◯ with my friends.” 先生が普通の速さで2回音読し、生徒は◯に入る語を聞き取って書く。ペアで答え合わせ。機能語の弱形(went to / to the)に耳を慣らす、リスニングの「点と点」を結ぶ練習になります。
三染 | AI × 英語指導
教師向け
🧵 Roshi AI ― どんな記事も「ちょうどいい濃さ」の教材に
ニュース記事のURL・PDF・自作テキストを入れるだけで、AIが指定したレベルに本文を自動リライトし、内容に沿った設問まで生成します。同じ素材を「クラスの実態に合わせて染め分ける」感覚で差別化でき、Google Classroom等にそのまま共有可能。多読・速読・授業内リーディングの素材づくりが数秒で完了します。
生徒向け
🗣 LinguaLive ― 1日30分無料のAI音声チューター
面接・カフェでの注文・旅行など、生徒が選んだシナリオでAIとリアルタイムに英会話。話している最中に文法・発音・言い回しのフィードバックが流れ、間違いはノートとフラッシュカードに自動で残ります。次回は前回の続きから再開。帯活動で学んだ表現の「自主練の場」として最適です。
四染 | ニュース FLASH
🇯🇵 JAPAN
次期学習指導要領、小学校に「情報の領域」付加・中学は新教科創設へ
中央教育審議会は2026年6月11日、次期学習指導要領に向け、小学校に「情報の領域」を加え、中学校では新教科を創設する方向で議論を進めていると報じられました。デジタル人材育成への危機感が背景にあり、英語科にとっても「教科横断・探究との接続」をどう設計するかが問われます。
🇯🇵 JAPAN
授業改善・校務DXに役立つ「プチ学習会」6月開催 ― 文科省
文部科学省が、授業改善や校務DXのヒントを短時間で学べる「プチ学習会」を6月に開催すると告知。スキマ時間で取り組める形式で、ICT活用に踏み出しきれていない先生にも入りやすい内容です。英語の帯活動やフィードバックの効率化にも応用できます。
🌍 GLOBAL
教室でAIを使う教師が急増 ― 2023→2025で利用率がほぼ倍増(EdWeek)
EdWeek Research Centerの調査で、授業でAIツールを使う教師の割合が2023年から2025年にかけてほぼ2倍に増えたことが分かりました。一方で「使ったことがなく、今後も使う予定はない」と答えた層が約2割いることも判明。アクセスの問題か、信条か、学年の事情か ― 研修や支援をどう設計するかの分岐点として注目されています。
五染 | 英語学習ツール 四反
📻 Spotlight English
ゆっくりとした明瞭な英語で世界の話題を伝える無料のニュース音声。スクリプト付きで、リスニングと多読の橋渡しに。帯活動の素材にも。
📖 Linguahouse
ESL教師向けの完成度の高いレッスン教材ライブラリ。時事トピックのワークシートが充実し、印刷してそのまま授業に使えます。会員登録で多くが無料利用可能。
六染 | 世界の教室
🇨🇲 カメルーン式:二言語の「型」を一国に重ねる
カメルーンは英語とフランス語を公用語とするアフリカでも珍しい二言語国家です。国土の約2割が英語圏(アングロフォン)で、残りがフランス語圏。学校では「もう一方の公用語」を必修で学び、近年は両方の言語で教科を学ぶバイリンガル校も拡大しています。一枚の布に二つの型を重ねるように、子どもたちは幼い頃から二言語を生活と学習の中で使い分けています。
🔑 明日から使えるテクニック
カメルーンの教室では、同じ話題を「もう一方の言語でも言ってみる」二度がけが日常です。日本でも、生徒が日本語で言ったことを“How do you say that in English?” とすぐ英語に置き換えさせる「言い直しの一手間」を帯活動に入れてみましょう。母語の発想を英語の型に流し込む、ミニ・バイリンガル体験になります。
七染 | 今日の一言
TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS
“Good teaching is more a giving of right questions than a giving of right answers.”
よい指導とは、正しい答えを与えることよりも、正しい問いを与えることである。
― Josef Albers(ヨーゼフ・アルバース/画家・美術教育者)
八染 | 月曜の藍立て(Monday Vat Tending)
藍染めの「藍立て」は、染液(藍甕)の発酵を毎朝整える仕込みの作業です。月曜の朝、今週の英語授業という甕を整えるために、三つだけ書き出してみましょう。
🫙 仕込む(今週、一番染め上げたい力は?)
例:書く前に話す。アウトプットの量を先に確保する。
例:書く前に話す。アウトプットの量を先に確保する。
🌡 整える(崩れそうな手順を一つだけ直すなら?)
例:指示は英語で短く。”Open to page 〜. Three minutes. Go.” に統一。
例:指示は英語で短く。”Open to page 〜. Three minutes. Go.” に統一。
🧺 干す(金曜に「染め上がった」と言える状態は?)
例:全員が新出表現を一度は口に出している。
例:全員が新出表現を一度は口に出している。
― 甕は一日で完成しません。毎朝少しずつ整えるから、深い藍になります。今週もよい一週間を。
藍染め通信 ― 原田先生の英語教育ニュースレター 第百十九号
haradaeigo.com
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この一枚がお役に立てたら、同僚の先生にも一反おすそ分けを 🧵
