原田塾

ターゲット1900は赤字だけでいい?英検2級に必要な覚え方の答え

📕 VOCABULARY STRATEGY

ターゲット1900は
赤字だけ」で英検2級に受かる?

29万人が見たあの質問に、はっきり答えます

「英検2級のためにターゲット1900を使ってるけど、黒字の小さい意味も覚えなきゃダメ?」
Xでこの質問が29万回以上表示され、リプライが集まりました。
でも答えはバラバラ。「赤字だけでいい」「全部覚えろ」「1〜100は全部」。
──結局どっちなの? 5分で決着をつけます。
── 話題になった投稿 ──

1結論──赤字だけでいい。でも黒字は「捨てない」

先に答えを言います。英検2級に受かるだけなら、赤字を確実にすれば足ります。黒字を暗記カードに追加する必要はありません。

ただし「覚えなくていい」と「見なくていい」は違います。正しくはこうです。

🔴
赤字(大きい訳)
日本語を見て
英語がパッと出るまで
100%仕上げる
黒字(小さい訳)
覚えようとしない。
2周目以降に
1秒だけ目を通す

黒字を「暗記するもの」から「ちょっと見るだけのもの」に格下げする。ゼロにするのでも、全部覚えるのでもない。力の入れ方を変えるのが正解です。

💡

「覚える/覚えない」の2択で考えている限り、この悩みは解決しません。どこまで濃く覚えるかを決めるのが、単語帳の正しい使い方です。

2赤字だけで、もう2級の8割以上をカバーしている

ターゲット1900は「一語一義」という方針で作られています。1つの単語に、いちばんよく出る意味を1つだけ大きく載せる。旺文社は「中心の意味を覚えれば、他の意味は文章の流れで推測できる」と公式に説明しています。

つまり黒字は、最初から「あとで文章の中で拾えばいい情報」として置かれているんです。

📊

数字で見るとはっきりします。ターゲット1900は巻末まで含めた全2,240語で英検2級に出る単語の約87%をカバー。Part 2 までの1,500語だけでも約79%です。赤字だけで、すでに8割前後に届いている。残りを黒字の暗記で埋めにいくのは、明らかに割に合いません。

1周目から黒字に手を出すと、逆に損をする

意味を3つ同時に入れると、思い出すときに候補がぶつかってどれも中途半端になります。code に「規範・暗号・法典」を一気に詰め込むと、1つも確実に出てこない。

しかも1セクション100語にかかる時間が倍近くになり、周回スピードが落ちます。単語は回した回数がそのまま定着に効くので、黒字に欲を出した人ほど赤字も覚えられないという逆転が起きます。

ちなみに黒字が本当に効いてくるのはPart 1(1〜800番)だけ。よく使う単語ほど意味が枝分かれするからです。1500番以降は単語自体が難しいぶん意味は1つに固定されていて、そもそも悩む場面が来ません。

3「覚える」を2段階に分ける

「覚えた」には2種類あります。自分で書ける・言えるレベルと、見れば分かるレベル。この2つは、必要な労力がまるで違います。

英検2級に当てはめると、答えは一目で出ます。

パート 必要なレベル 黒字は要る?
ライティング 自分で書ける 要らない
スピーキング 口から出せる 要らない
リスニング 音で聞いて分かる 要らない
大問1(語彙) 見て分かる 中心の意味で解ける
長文読解 見て分かる+推測 ここだけ効く

黒字が必要になるのは長文で「赤字の意味を当てはめても文がおかしい」と感じたときだけ。それも毎回ではありません。そこに全単語ぶんの暗記時間を払うのは、どう考えても損です。

🎯

合言葉はこれ。赤字は「言えるまで」、黒字は「見覚えがあるまで」。この差が、そのまま勉強時間の配分になります。

4code と substance は1つにまとめられる

ここが今日いちばん持ち帰ってほしいところです。黒字を「覚える」でも「捨てる」でもない、第三の方法があります。意味の“おおもと”を1つ持つやり方です。写真の2語で実演します。

code
おおもとの意味:みんなで決めた「取り決め」
規範 → 社会の取り決め(dress code=服装の決まり)
法典 → 法律の取り決めをまとめたもの
暗号 → 文字を置きかえる取り決め(crack the code=暗号を解く)
3つバラバラに覚えるのではなく、「取り決め」1つを持つ。あとは文章が「今回は暗号だな」と教えてくれます。プログラミングの code も同じ発想の単語です。
substance
おおもとの意味:見た目の下にある「中身」
物質 → 中身が詰まっているもの
実体 → 見かけに対する中身
趣旨 → 話の中身
単語帳に載っている there is no substance to ~ も、「~には中身がない」と読めば一発。派生語の substantial(実質的な・かなりの)も「中身がたっぷり」で説明できます。

同じページの multiple も同じです。「多様な」と「種々雑多な」は別の意味ではなく、「複数ある」の言いかえにすぎません。ここで悩むのは時間のムダです。

判定のしかた:黒字を見て「あ、赤字と同じ発想だ」と3秒で言えたら、覚える必要なし。3秒考えても赤字とつながらない黒字だけが、別に覚える価値のある意味です。実はそんな単語、ほとんどありません。

5赤で囲った場所を1つずつ判定する

では、写真で赤く囲まれていた部分を、英検2級という基準で判定します。

囲まれた場所 判定 理由
code「暗号」 1秒見る 技術系の長文で普通に出てくる
code「法典」 スルー 2級のテーマでは出番がほぼない
code の動詞 スルー 「暗号にする」は encode / decode を使うのが普通
substance「実体」 1秒見る 「中身」でつながるので覚え直し不要
substance「趣旨」 スルー 単独で覚えず、下のフレーズごと眺めれば十分
substantial(派生語) 覚える 実際の英文に出る回数が黒字より圧倒的に多い

最後の行に注目してください。黒字で悩む時間があるなら、その下の派生語 substantial を覚えたほうが確実に点になります。

単語帳の1ページには、赤字・黒字・派生語・例文フレーズの4種類が載っています。2級で効く順番は、赤字 → 派生語 → フレーズ → 黒字。この順番を間違えないことが大事です。

リプライ欄が実はかなり正しかった

✦「全部覚えたら一語一義の良さが死ぬ」→ その通り
✦「長文で意味が合わなくなったら単語帳を開き直す」→ 覚え方として最強
✦「1000番以降は意味が1つだから悩まない」→ 実際そのとおり
✦「2級は赤字、大学受験なら派生語まで」→ 線の引き方が正確
✦「全部覚えたほうがいい」→ 準1級や難関大ならアリ。2級には重い

6まとめ──明日からの4ステップ

STEP 1|1周目:赤字だけを速く回す

100語を1〜2日で。黒字は目に入れるだけで読まない。音声を流しながら、日本語→英語の向きで確認する。

STEP 2|2周目以降:黒字を1秒だけ見る

赤字を答えたあと、黒字に視線を1秒落とす。覚えようとしない。「赤字と同じ発想か?」だけ確認して、つながらないものに小さく印をつける。

STEP 3|長文で「あれ?」となったら戻る

過去問で「この意味だと文が変だ」と感じたら、その場で単語帳を開く。このとき見た黒字は、もう忘れません。

STEP 4|本番2週間前:黒字は完全に閉じる

直前期は赤字の高速回転だけ。新しく入れる時期ではなく、出す速さを上げる時期です。黒字は準1級や大学受験のときに開けばいい。

📌

ターゲット1900の周回のしかたや志望校別の範囲は、こちらで詳しくまとめています。
【完全版】ターゲット1900の使い方|脳科学的暗記法・志望校別戦略

この記事のポイント

英検2級だけなら、赤字を完璧にすれば足りる
赤字だけで、もう2級の出題語彙の8割前後をカバーしている
赤字は「言えるまで」、黒字は「見覚えがあるまで」
code=取り決め、substance=中身。おおもとを1つ持てば暗記は増えない
効く順番は 赤字 → 派生語 → フレーズ → 黒字
黒字は暗記するものではなく、長文で回収するもの