意見を言うのは「対立」ではなく「参加」
英語圏の授業や会議では、意見を言うことが「その場に参加している」ことのサインとして受け取られることがよくあります。黙っていると、「特に意見がない」「興味がない」と思われてしまうこともあります。
一方で、日本語の感覚だと「反対意見を言う=相手を否定する」と感じてしまいがちです。でも英語でも、上手な話し手は相手を否定せずに、意見の違いだけを伝える表現をたくさん使っています。
たとえば、
- ✗ You're wrong.(あなたは間違っている)
- ○ I see your point, but I have a slightly different view.(おっしゃることはわかりますが、私は少し違う考えです)
後者なら、相手の意見を尊重しながら自分の考えを伝えられます。
なお、この記事は日常会話やミーティングでの意見交換に焦点を当てています。ディベートのように論理で相手を説得するスピーチの型については、別のコラムも参考にしてください。
ポイント:反論するのは「人」ではなく「意見」。この区別ができると、英語でも気持ちよく議論できます。
意見を言うフレーズ:I think 以外の選択肢
I think ... は便利ですが、そればかりだと単調になります。確信の度合いに合わせて使い分けましょう。
強めに言う
- I'm sure that ...(〜だと確信しています)
- I strongly believe that ...(〜だと強く思います)
ふつうに言う
- In my opinion, ...(私の意見では)
- I feel that ...(〜だと感じます)
- From my experience, ...(私の経験からすると)
やわらかく言う
- I guess ...(〜かなと思います)
- It seems to me that ...(〜のように思えます)
- Maybe we could ...(〜してもいいかもしれません)
意見+理由+例の型
意見は、理由と具体例をセットにすると説得力が出ます。
- In my opinion, working from home is good for students too. It saves time on commuting. For example, I can study for an extra hour when my classes are online.
「意見→理由→例」の3文でまとめるだけで、しっかり考えている印象になります。長く話す必要はありません。
やわらかく反論する「クッション+But」の型
反対意見を伝えるときは、次の型が使いやすいです。
- 相手の意見を受け止める:I see your point. / That's a good idea.
- But / However で切り替える
- 自分の意見と理由を言う
例文
- I see your point, but I think it might be too expensive.
- That's true, but we should also think about the time.
- I agree to some extent, but I'm not sure it will work for everyone.
- I understand what you mean. However, I'm a little worried about the schedule.
会話例(友だち同士)
- A: I think we should go to the beach this weekend.
- B: That sounds fun, but it's supposed to rain on Saturday.
- A: Oh, really? Then what about Sunday?
- B: Sunday looks better. Let's check the weather again tomorrow.
会話例(ミーティング)
- A: I think we should launch the campaign next month.
- B: I agree that the timing is important. But I'm a little concerned we don't have enough data yet. What if we run a small test first?
- A: That's a fair point. Let's discuss it with the team.
B さんは、相手の意見を否定せず、心配な点と代わりの案を示しています。反論は代案とセットにすると、前向きな話し合いになります。
相手の意見を聞く・確認するフレーズ
意見交換は、自分が話すだけでなく、相手の意見を引き出すことも大切です。
意見を聞く
- What do you think?(どう思いますか?)
- How do you feel about ...?(〜についてどう感じますか?)
- Do you have any thoughts on this?(これについて何か考えはありますか?)
理由を聞く
- Why do you think so?(なぜそう思うのですか?)
- Could you tell me more about that?(もう少し詳しく教えてもらえますか?)
確認する
- So you mean ...?(つまり〜ということですか?)
- Let me see if I understand. You're saying that ...(理解できているか確認させてください。〜ということですね)
同意する
- I totally agree.(完全に同意です)
- That's exactly what I was thinking.(まさに私もそう思っていました)
- Good point.(いい指摘ですね)
反論する前に So you mean ...? で相手の意見を確認すると、誤解による対立を防げます。英語が完全に聞き取れていないときにも役立つ、一石二鳥のフレーズです。
よくある失敗と1週間の練習メニュー
よくある失敗
- I think only:I think ばかりで単調になる。In my opinion / I feel などを混ぜる。
- No, no, no から始める:いきなり否定から入ると強く聞こえます。まず受け止めましょう。
- 理由を言わない:I don't agree. だけでは、相手はどう返していいかわかりません。
- 意見を言わずに I don't know. で済ませる:本当にわからなくても、I'm not sure, but maybe ... のように仮の意見を出すと会話が続きます。
1週間メニュー(1日15分)
- 月曜:意見フレーズ(強め・ふつう・やわらかめ)を声に出す。
- 火曜:身近なテーマ(例:朝型と夜型どっちがいい?)で「意見→理由→例」の3文を話して録音。
- 水曜:反論の型で、架空の意見に3回反論する。
- 木曜:So you mean ...? で相手の意見を言い換える練習。
- 金曜:「制服は必要?」「紙の本と電子書籍どっちがいい?」など2テーマで、賛成・反対の両方を話す。
- 土曜:オンライン英会話で、講師に What do you think? と聞いてから自分の意見を言う。
- 日曜:録音を聞き返し、言えなかった表現を調べてメモする。
両方の立場で話す練習をすると、表現の幅が広がり、本番で反論されても落ち着いて対応できます。
まとめ:受け止めてから、But で自分の意見を
英語で意見を言うことは、相手を否定することではなく、会話に参加することです。
- 意見は「意見→理由→例」の3文で。
- 反論は「受け止める→But→自分の意見と理由」の型で。
- 反論には代わりの案を添えると前向きになる。
- 相手の意見を So you mean ...? で確認する。
今日は、身近なテーマを1つ選び、I see your point, but ... で始まる文を1つ作って声に出してみてください。この一言が言えるようになると、英語での話し合いがぐっと怖くなくなります。



